![まさにバブルの申し子!500台限定、トヨタ・ソアラのオープン版「エアロトップ」が米国に輸出され300万円オーバーで落札される。なおレースにシートカバーつき](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2021/10/Toyota-Soarer-Aerocabin-1.jpeg)
| その仕様はまさに「オッサンホイホイ」、当時っぽいカスタムも満載 |
当時日本はバブル真っ盛り、なんでもアリの時代だった
さて、アメリカにおける日本国内専用車(JDM)の人気の高さはよく知られるところですが、今回「トヨタ・ソアラ・エアロキャビン」が米中古車売買サイトへと売りに出され、28,500ドル(約320万円くらい)で販売されることに。
「ソアラ・エアロキャビン」とは聞き慣れない名前ではありますが、これは当時(1989年)500台のみの限定にて生産された特別仕様車(珍車)で、いわゆる「電動ハードトップ」を備えています。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (15)](https://live.staticflickr.com/65535/51591806289_bf98ceed8e_c.jpg)
当時は色々と変なクルマが作られた時代だった
なお、1989年というとバブル経済まっさかりであり、このトヨタ・ソアラ・エアロキャビンだけではなく奇妙なクルマが多数リリースされた時代でもあります。
このソアラ・エアロキャビンの新車価格は「430万円」に設定されていて、今の水準からすると結構安いように思えるものの、当時はホンダ・シビックが160万円くらいで購入できたと記憶しているので、相対的にかなり高価なクルマであったということもわかります。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (2)](https://live.staticflickr.com/65535/51591144991_7e46833c18_c.jpg)
搭載されるエンジンは3リッター直6ターボ(7M-GTEU/240馬力)、ボディサイズは全長4675ミリ、全幅1725ミリ、全高1345ミリ。
メタルトップを備えるオープンといえど、「フルオープン」となるわけではなく、ルーフとリアウインドウ(の表面)が車体後部に格納されるのみで、AピラーからCピラーに至るまでのフレームが残ります。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (3)](https://live.staticflickr.com/65535/51591364238_d80d9eb0d9_c.jpg)
テールランプには「3.0GT」「TOYOTA SOARER」の文字がインテグレートされ、これは当時画期的だったデザイン。
マフラーは1990年代に流行していた「砲弾型」で、これは日本で装着され、そのままアメリカへと輸出されたのでしょうね。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (4)](https://live.staticflickr.com/65535/51592038050_4b0fbd4c70_c.jpg)
このソアラ・エロキャビンにはけっこう手が入っていて、BBS製18インチホイール、BBS製ブラックラグナット、ファルケン製タイヤ、テイン製車高調、メルセデスS500用ブレンボ製4ピストンフロントキャリパー、三菱ランサーEvo IV用ブレンボ製2ピストンリアキャリパー、ドリルド&スリット入りフロント&リアブレーキローター、Project Mu製スチール製メッシュブレーキラインなどが「装着されているカスタムパーツ」として記載されています。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (5)](https://live.staticflickr.com/65535/51591806069_c1c69b092f_c.jpg)
トヨタ・ソアラ・エアロキャビンは「2シーター」
なお、車体構造は大きく変わり、こちらはルーフ収納スペース。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (7)](https://live.staticflickr.com/65535/51591144641_8fd5b50d9f_c.jpg)
トランクスペースはルーフに圧迫されるため、「極小」となっています。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (8)](https://live.staticflickr.com/65535/51591805984_9d4837dec2_c.jpg)
ルーフを開け放った後に上から見るとこう。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (6)](https://live.staticflickr.com/65535/51591144706_849fc9efdc_c.jpg)
なんとレースのカバー付き!
もちろんこれは当時の純正オプションなのだと思われますが、このレースのシートカバーは日本独特の装備だと思われ、しかし一時は「当たり前のようにどの車にも装備されていた」ような記憶もあり、いったい何だったんだろうな・・・と思ったりします。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (9)](https://live.staticflickr.com/65535/51592037910_5ef5813f50_c.jpg)
メーターは(当時衝撃だった)スペーストロンメーター。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (10)](https://live.staticflickr.com/65535/51591144501_048a14bc2c_c.jpg)
この後トヨタは「オプティトロンメーター」や、アルテッツァのクロノグラフ風メーターを発表しており(つまりメーターにはこだわっていた)、その後は欧州や米国の自動車メーカーに先行され、「デジタル(液晶)メーター」では大きく差をつけられている状態ですね。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (11)](https://live.staticflickr.com/65535/51591363783_0f9f3d592a_c.jpg)
懐かしの「カーステレオ」。
テクニクス製の2DIN仕様で、下段はCDチェンジャーのコントロール部となっている模様。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (12)](https://live.staticflickr.com/65535/51590316082_d39da41b66_c.jpg)
![JUN](https://intensive911.com/wp-content/uploads/2023/11/JUN.jpg)
リアシートは廃止されて「2シーター」へ。
当時はかなり贅沢な車であったのでしょうね。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (13)](https://live.staticflickr.com/65535/51592037800_dceecdf776_c.jpg)
エンジンルームを見るとフルチューン状態で、大型インタークーラーと専用パイピング、HKS製ブローオフバルブ、リサーキュレーションキット、ブリッツ製エアインテーク、Koyo製ラジエター、HKS製ダウンパイプとテストパイプ、ブリッツ製Nur Specキャットバックエキゾースト、そしてクスコ製ストラットタワーブレースが装着されている、とのこと。
![Toyota-Soarer-Aerocabin (14)](https://live.staticflickr.com/65535/51591144386_350b1a4816_c.jpg)
参照:Cars & Bids