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レクサスLBX正式発表!企画の起点はラグジュアリースニーカー、「高級感はサイズやフォーマット、ヒエラルキーに依存しないのです」。

レクサスLBX正式発表!企画の起点はラグジュアリースニーカー、「高級感はサイズやフォーマット、ヒエラルキーに依存しないのです」。

| 新型レクサスLBXはレクサスにとって様々なチャレンジが詰まった”原点回帰” |

さて、レクサスが新型コンパクトクロスオーバー「LBX」を公開。

現在、メルセデス・ベンツやBMWなど、プレミアムカーブランドはどんどん(コンパクトクラスに見切りをつけて)高価格帯のクルマに移行している中、レクサスとしてはその真逆の方向へと向かったわけですが、これについてはレクサスなりの目論見があってのことだと(イタリア・ミラノで行われたメディア向けのイベントにて)説明されています。

なお、「LBX」とは「Lexus Breakthrough X(cross)-over」の略であるということについても公式にアナウンスされています。

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レクサスは新型LBXで何を成し遂げようとしているのか

このメディアイベントにて語られたのは、これまでのレクサスのチャレンジ。

そもそも「静かさ」が高級車の価値として認識されていなかった時代に初代LS(1989年)と投入して高級車の常識をひっくり返したこと、1998年にはRXにて「ラグジュアリークロスオーバー」というセグメントを創出したこと、2005年にはRXにハイブリッドを設定して「ハイブリッドと高級車とは相性がいいこと」を証明したこと、その後のLFA、LC、そしてRZ、LMで行った新しい挑戦を行ったことについて触れており、その流れから新型LBXについてはこう述べることに。

私たちのブランドDNAは、従来のステータスの概念に縛られることなく、世界中のお客様のライフスタイルの変化を予測し、常に変革に挑戦し続けます。

洗練とは伝統に縛られないこと、過去にとらわれては成功できないということを、私たちは知っています。

そして本日もっともお伝えしたいのは、ラグジュアリーそのものは、サイズやフォーマットにとらわれないということです。

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そしてレクサスLBXのもともとの着想は「スニーカー」から。

ちょっと前まではスニーカーと言うとカジュアル、そして(フォーマルかどうかという尺度だと)低く見られがちではあったものの、最近だとルイ・ヴィトン、ディオール、グッチ、エルメスなどが続々「ラグジュアリースニーカー」に参入しており、スニーカーの地位が大きく向上しています(フォーマルなイベントやビジネスを除くと、スニーカーだからといって、パーティーなどで下に見られることは少なくなった)。

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つまりこれは「従来の概念が覆った」ということになりますが、豊田章男会長(当時は社長)が”ラグジュアリースニーカーのような、ヒエラルキーを超えるようなクルマを作れないか”と考えたのがその起点だと説明されています。

レクサスによれば、LMは「上質なビジネススーツ」、LFAは「レーシングスーツ」、そしてLBXは「週末に買い物に行くときのカジュアルな装い」。

これをレクサスは「エッセンシャル・ラグジュアリー(essential luxury)」と呼び、飾り気のない開放感のあるラグジュアリーを目指したそうですが、このLBXによって、これまでレクサスが成し遂げてきたような「新しいセグメントの創出」、そしてファッション界で起きたような「ヒエラルキーの超越」を再現しようとしているのだと受け止めることが可能です。

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レクサスLBXのデザイン面でのコンセプトは「プレミアムカジュアル」

レクサスLBXは(ヤリスクロスなど)コンパクトカー向けプラットフォーム「GA-B」を使用していますが、もちろんレクサスらしい「レクサス・ドライビング・シグニチャー(Lexus Driving Signatur)実現のために細部に至るまでが磨き上げられ、コンパクトクラスを超越した走りの実現を目指しています。

デザイン面では「プレミアムカジュアル(Premium Casual)」をコンセプトとし、ボディサイズにとらわれない堂々としたプロポーションを実現するために「大径タイヤ、ワイドなトレッド、ボディとキャビンとの比率」に着目し、最初から「小型車として」ではなく、もっと大きなクルマであることを想定してのデザインがなされることに。

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その結果として、ダイナミックなスタイリング、4つの大きなタイヤによる安定感のあるスタイリング、絞り込まれたサイドによるセクシーなライン、コンパクトなキャビンによるスポーティーなシルエットを実現することが可能になったと考えて良さそうです。※現在のレクサスLBXのデザインにたどり着くまで、レクサス自身も固定概念に囚われていたために大失敗作ができあがったこともあったそうだ

なお、フロントはこれまでのレクサスとは大きく異なるデザインを採用していますが、これは「ユニファイドスピンドル」と呼称された新デザインで、スピンドルボディの進化系だと考えていいかもしれません(機能とデザインを集約したものだと紹介されている)。

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新型レクサスLBX」のボディサイズは全長4,190ミリ、全幅1,825ミリ、全高1,560ミリ、ホイールベース2,580ミリ、タイヤサイズは225/60R17もしくは225/55R18。

これらを見ても「短く、広く、低く、タイヤが大きく太い」ということがわかり、しかし実車のタイヤがどれくらい外に出ているかについてはかなり気になるところです(ただ、新型クラウンや新型プリウスを見る限り、レクサスLBXのタイヤもかなり外に押し出されているだろうとは考える)。

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レクサスLBXのインテリアはこうなっている

そしてこちらは新型レクサスLBXのインテリア。

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レイアウトについても熟考を重ねて決定されたそうですが、「ドライビングエクスペリエンス」「素に戻れる空間」をイメージしたとのこと。

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なお、レクサスは2024年モデルのLCにてカスタマイズの幅を拡げていますが、LBXではさらにその領域を押し広げており、自分だけの一台を作ることができるオーダーメイドシステム、「ビスポークビルド(Bespoke Build)」を設定し、約33万通りの組み合わせを実現できると述べています。

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新型レクサスLBXのグレードは5つあり、しかしこれは「上下」ではなく「世界観」にて分けられ、どのグレードであってもレクサスの世界観を余すところなく体験できるように考慮されているようですね(高級、スポーティー、ナチュラル、といった感じで方向性による分け方がなされているものと思われる)。

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そして新型レクサスLBXにて重要視されたのは「顧客の期待に寄り添うこと」だといい、性別や年齢、職業といったくくりではなく、顧客のライフスタイルや価値観を考慮してデザインやグレードの決定がなされたとも紹介されており、ここから徐々に明かされるであろうその詳細については期待したい、と思います。※現時点ではプロトタイプのみの発表であり、新型LBXの価格やグレード、仕様、装備など詳細には言及されていない

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参照:LEXUS

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