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ボルボが「ボルボ史上最小にして最速」新型EX30を発表!内外装はミニマルなスカンジナビアンデザイン、価格は同等クラスのガソリン車と同じレベルに

ボルボが「ボルボ史上最小にして最速」新型EX30を発表!内外装はミニマルなスカンジナビアンデザイン、価格は同等クラスのガソリン車と同じレベルに

| 最近のボルボはさらにその魅力に磨きをかけたクルマを多数発表している |

ただし電動化がなかなか進まない日本の自動車市場とは乖離が生じる可能性も

ボルボが新型EV、EX30を発表。

これはボルボ初のプレミアムサブコンパクトSUVであり、4番目のオールエレクトリックモデル、そしてもちろん最小のラインアップです。

なお、現時点では日本の導入そして価格についてはアナウンスがないものの、北米では34,950ドルから、欧州では36,000ユーロからに設定されており、ボルボいわく「同クラスのガソリンなど内燃機関搭載のSUVと同等の価格である」。

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新型ボルボEX30はこんなクルマ

そこでこのEX30を見てみると、全長4,233ミリ、全幅1,837ミリ、全高1,555ミリ、ホイールベースは2,650ミリ、車体重量は1,830kgなので、やはりボルボとしては比較的コンパクト、そしてなによりEVとしては「かなり軽く」仕上がっているようですね。

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雰囲気的には先日発表されたEX90とよく似ており、命名法則ともども「これがボルボの新世代EV」という主張がなされているように思いますが、クローズドシールドグリル、デジタルピクセルにて再現されたデイタイムランニングランプのグラフィック「トールハンマー」、スプリットテールライト、内装だとダッシュボードレイアウトなどにもEX90との共通性を見出すことが可能です。

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ただ、EX30はEX90の「単なる縮小版」ではなく、軽快かつスポーティーに見せるための手法がいくつか採用されていて、フロント先端はぐっと下げられ、逆にリアは(リアサイドウインドウの下端を持ち上げることで)ウェッジシェイプを強調し、太いCピラーによってクーペっぽさを、そしてフローティングルーフにて重心の低さを演出しています。

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ボルボEX30「デュアルモーターAWD」はボルボ史上最速の市販車

展開されるグレードは国や地域によって異なるそうですが、米国ではシングルモーター・エクステンデッドレンジとツインモーター・パフォーマンスという2つのパワートレインを選択することができ、前者は268馬力(200kW)/ 343Nmのトルクを発揮するリアマウントの電気モーター、そして64kWhの使用可能容量を持つロングレンジ・バッテリーとの組み合わせ。

このバッテリーはNMCケミストリー(リチウム、ニッケル、マンガン、コバルト)を採用しており、フル充電時の航続距離は推定値で275マイル(約443km、まだ確定値が出ていない)と紹介されています。

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EX30ツインモーターパフォーマンスだと、AWDを実現するためにフロントにエレクトリックモーターを追加し、合計出力422ps(315kW)/ 543Nmを発生し、0-60mph(0-96km/h)加速はスーパーカー並みの3.4秒(ランボルギーニ・ウラカンEVO RWDとほぼ同じ数字)をマークし、これによってボルボの市販車史上最速というポジションを獲得することに。

搭載されるバッテリーはやはり64kWhのNMCケミストリー、航続距離は約265マイル(426km)と推定されています。※デュアルモーター化、ハイパフォーマンス化による航続距離の減少がかなり少ないので、相当に優れた制御を行っているものと思われる。先日発表されたZeekr Xと同様のシステムを持つのかも

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ヨーロッパとその他の市場では、268馬力のリアモーターと、使用可能容量49kWh、推定航続距離約200マイル(322km)というスペックを持つLFPバッテリーパックを組み合わせたエントリーモデル(シングルモーター)も提供される、とアナウンスされており、こちらは日本への導入を期待したいところです。

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充電に関しては、NMCバッテリー搭載モデルだとDC充電のピークパワーが153kWで、10~80%の充電サイクルを約26.5分で行うことができ、LFPバッテリー搭載車では最大134kWで充電し、充電完了に要するのは約26分なので、かなり実用的だと言って良いかもしれません(ほとんどの人は残量10%になる前に充電すると思うので、現実的な充電時間はもっと短いものと考えられる)。

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2024年以降にはなるものの、ボルボはこのEX30に対して「より高い地上高、19インチのブラックホイールまたは特注のオールテレーンタイヤを装着した18インチホイール、スキッドプレート、フロントバンパーとトランクリッドの特別なブラックパネル」を持つアドベンチャーに特化したクロスカントリーバージョンを投入するとも発表しており、こちらもまた魅力的なモデルとなりそうですね。

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新型ボルボEX30のインテリアは「ミニマルデザイン」

そしてこちらは新型ボルボEX30のインテリア。

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他のボルボ同様にミニマルなスカンジナビアン・インテリアデザインと最先端技術の融合が特徴であり、ダッシュボード中央には12.3インチのシングルスクリーンインフォテインメントシステムが配置され、そしてボルボとしてははじめてフロントガラス下のダッシュボード上部全体を覆う「サウンドバー」を投入しています。

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そして他メーカーのEV同様に「エクスペリエンス」を重要視し、Google、Apple、クアルコムといったテクニカルパートナーと連携し、また共同出資によって設立したソフトウェア会社、HaleyTekを通じて開発したシステムにより「最高のインフォテイメントプラットフォーム」を提供するとコメント。

そして今や必須の「無線ソフトウェアアップデート」にも標準にて対応している、とのこと。

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技術的なハイライトとしては、幅広いブランドとモデルの携帯電話に対応したデジタルキー、クルマに関連するすべての関連サービス(充電、位置情報、ロック/アンロック、ヒーター)を提供する専用アプリ、最新世代のパークパイロットアシスト機能など(パークパイロットアシストは、縦列、曲線、垂直、斜めのフィッシュボーンなど、あらゆるタイプの駐車スペースに対応するという)。

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インテリアデザインについては、4種類のテーマと5種類のアンビエントライトテーマ(それぞれアンビエントサウンドスケープとセット)から選択することができるそうですが、公式フォトとして公開されているのは再生素材を連想させるテクスチャを持つシンプルで暖かみが感じられるもの(光沢が上品)。

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そこにボルボならではのスカンジナンビアンデザインを反映させたパーツが組み合わせられ、このインテリアを手に入れるためだけにでもこのEX30を購入する価値があるのでは、と思わせるほどですね。

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なお、ドアミラーの鏡面構造を見るに、「鏡面だけをハウジング内で動かして角度調整を行う」のではなく、ドアミラー本体を動かして角度を調整するのかもしれません。

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参照:VOLVO

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