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ランボルギーニ・ウラカン用のチタン製ホイールボルトを入手。信頼の日本製「サンダーボルト」

2018/02/20

| 念願のチタン製ホイールボルト |

さて、ランボルギーニ・ウラカン用、チタン製ホイールボルトを入手。
ぼくは以前よりホイールに関してはその重量をかなり気にしており、ホイールを固定するボルトに関してもそれは同様。
ガヤルド時代にはランボルギーニより純正で(ガヤルド用)チタンボルトが発売されていたのですが、ウラカンに移行してからは(チタンボルト自体は販売継続されているものの)ウラカンへの適合が明確に明記されず、そのまま装着が延び延びに。

選んだのは日本のブランド「サンダーボルト」

しかしながら最近発売となったウラカン・ペルフォルマンテにはチタニウムボルトが装着されており、それを見たときに「チタンボルト熱」が再燃。
そんなわけでチタンボルトを装着しようということになったのですが、今回選んだのはランボルギーニ純正のチタンボルトではなく「サンダーボルト」製。
サンダーボルトさんは日本の会社で、その製品ももちろん日本製となっています。

 

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ボルトは化粧箱に入っており、タオル(ウエス)、ステッカー、専用工具とケース、グリス、そして説明書が一式セットに。

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チタン製ボルトというと「折れやすい」「緩みやすい」という印象がありますが、その点サンダーボルトさんでは強度、緩みに関してもテスト済み(ホームページに記載がある)。
素材に関してはボーイング787のボルトにも使用されるものと同じで、組成は「チタン90%、アルミ6%、バナジウム4%」。
ちなみに「チタン」といっても様々な種類があり、その価格は実にピンキリです。

チタン製といっても素材は様々

たとえばリシャール・ミルの腕時計もそのケース素材にチタンを用いたものが多く、そしてその価格は「飛び抜けて高価」。
他の腕時計ブランドにもチタンケースを使用した製品は多々あるものの、リシャール・ミルの場合は「航空機グレード」の高品質なチタン合金を使用しているためにその価格が高くなっており、これはけして「儲けすぎ」ではないわけですね。

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なおリシャール・ミルによると使用されるチタンは「グレード5」と記載があり、これも航空機や宇宙産業分野において使用される素材とのこと。
成分はチタン90%、アルミニウム6%、バナジウム4%とあるので、サンダーボルト製品に使用されるチタンと同じ組成なのかもしれません。

参考までに同じ「ステンレス」であってもチタン合金同様に種類がたくさんあり、たとえばロレックスに使用されるステンレスは「904L」。
これはほかのステンレス合金(304や316Lなどあり、頑強で知られるパネライは316L)に比べても非常に硬いのが特徴で、この904Lを加工できる技術を持つのはロレックスのみ、とも言われます。
硬くなればなるほど加工が難しくなり、加工できる技術をもつメーカーはより少なくなるので(工作機械も当然高価なものになる)、そのため製品は結果的に高価にならざるをえない、という実情があるわけですね。

チタン製ホイールボルトを見てみよう

話をチタンボルトに戻して、今回ウラカンに装着するのは「BE ZERO-Series for Lamborghini」。
他にもフェラーリ用、BMW用、マクラーレン用、メルセデスAMG用、ポルシェ用などもラインアップ。

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この製品の大きな特徴はその加工の美しさと「2ピース構造」。
見ての通りボルト本体にテーパー加工が施されるかわりにテーパーした「スリーブ・ワッシャー」が取り付けられています。
これによってボルトをねじ込む際に「ホイールをボルトが削ることなく」装着できるわけですね。

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ちなみにランボルギーニやフェラーリ純正オプションだと、チタンボルトの価格は1本1万円ほど(20本で20万円超)ですが、サンダーボルト製品は20本で98,000円なのでかなりコストパフォーマンスが高いと言えそう。
ただし今回サンダーボルトを選んだのは「価格」ではなく、その素材や製造方法、テスト結果が明らかであること、2ピース構造を持つこと、外観から判断できる加工制度の高さといった点から。※素材や製造方法、強度についてはこちらに記載があります

↓こちらはフェラーリ純正

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このサンダーボルト製チタンボルトの重量は1本あたり64グラム。
20本全て重量を計測しましたが、全てのボルトの重量はドンピシャで同じ。
純正ボルトとの差の分だけ軽量化できるということになり(ボルト入れ替え後に純正ボルトの重量を計測予定)、よく「バネ下重量の軽量化は、それより上の部分の3倍の軽量化に相当」と言われるものの、しかしぼくとしてはそれよりも「慣性重量を軽くできる」ことの方が重要だと考えています。

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この場合の「慣性重量」とはホイールが回転した際、「外へ外へ」と向かう力で(遠心力と言い換えてもいい)、重量が重ければ重いほど、そして重量物が回転軸の外にあればあるほど大きくなるわけですね(車体におけるロールセンターと考え方は同じ)。※ホンダのバイク(のホイール)はこれを「ジャイロ効果」として利用しているものがある
かつ、これが大きかったり回転の中心からずれていると「ブレ」が生じることにもなりますが、ポルシェやランボルギーニが採用する「センターロック」もこの慣性重量を低減しようという考え方から来ているのかもしれません。

↓とにかく高い加工精度を感じさせる製品。このまま飾っておきたいくらい

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センターロックホイールはモータースポーツ由来の構造ですが、こちらは「ホイールの交換を容易にする」ことが主な目的と考えられるものの、市販車の場合は交換の容易さよりも「軽量化」「回転精度」「慣性」という観点から採用したものであろうとぼくは考えています。※工業製品である以上必ず製品ごと、製品内でも誤差はあり、その誤差を走行性能に影響させないようにするとなるとセンターロックが最適なのかも

こちらはランボルギーニ純正の「センターロック」ホイール。

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こちらはセンターロックではなく「5穴」ですが軽量な鍛造ホイール。
センターロックでなくともホイールのセンター部分の重量を極限まで軽くしようとしていることがわかり、それくらいこの部分の軽量化は重要だと考えられている、といえそう。
ガヤルド・スーパーレッジェーラ、(センターロックではない)ウラカン・ペルフォルマンテにチタン製ホイールボルトが装着されていることからもランボルギーニが「コストをかけてでも」「ほんのわずかの重量であっても」ここを軽量化したいと考えていることもわかりますね。

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