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ランボルギーニ・ウラカンのインプレッション。各部のタッチや作動音など

2015/05/20

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ランボルギーニ・ウラカンはガヤルドに対して非常に「洗練されている」と言えます。
そこには時代の隔たりがあるので当然ですが、開発した「意図」は異なるというところもあるかもしれません。

ガヤルドが登場した時代は、スーパーカーは一部の「車好き」の人が購入するものであり、パフォーマンスが第一であったと思います。
そのために高級車並みの装備や快適性を付与する必要がなかった、とぼくは考えています。

そしてウラカンが登場する時代では、スーパーカーは走るためのものというよりも、ひとつの「ファッションアイテム」のように捉えられる側面が大きくなり(中東や中国のユーザーの影響が大きいと思う)、メーカーとしてはそこに普遍性と快適性をもたせざるを得なくなったのだと推測します。

そう考えると、ランボルギーニがVWアウディグループに入ったのはタイミングが良かったとも考えられ、ランボルギーニが本来持つ高性能車製造技術に、アウディというプレミアムブランドの誇る快適性をプラスできる、という構図がここに出来上がったわけですね。

そういったこともあり、ウラカンは時代背景を反映した「洗練された」車になったのではないかと考えています。

ぼくはスイッチ類のタッチや各部の作動音が気になるタイプですので、ここではウラカンのスイッチや作動音はどうなのか?ということに触れてみたいと思います。

まず、ドアの開閉音ですが、これは大変静か、かつ高級感溢れる音になっていますね(金属音はしなくなっている)。
かつ、半ドアになりにくくなっており、これはアウディにかなり近いと言えるでしょう(なぜかTTはドアの閉まりがよく、半ドアにはなりにくかった)。

そしてドアを開けるとガヤルド同様に燃料ポンプ等の音がしますが、音源と音の種類が増えており、ガヤルドよりも多くの補機類が作動していることがわかります。

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ウラカンはウインカーやワイパーレバーがなくなり、代わりに親指を使ってステアリングホイール上のスイッチを操作するようになっていますが、このスイッチのタッチは良好。
適度な節度を持ち、スムーズな感触です(パチッ、というような直接的なタッチではない)。
ポルシェのシフトフィールについての表現「バターをナイフでかきまわす」ような、ある程度の抵抗がありながらも滑らかな感じですね。

ウインドウ開閉などのスイッチは、形状こそ異なれどガヤルドと変わらないタッチですね。
ボンネット開閉スイッチもタッチは同じですが(ウラカン、ガヤルドともに電動)、キャッチをリリースした時の音が異なり、ガヤルドは機械的かつ直接的な
ガチャン」という音が出るのに対し、ウラカンは「ボン」というような音。
これもやはりアウディに近いですね。
※ガヤルドのフロントボンネット開閉は電気式キャッチではなく、レバーによるワイヤー式

電気式パーキングブレーキについては、ガヤルドが非装備だったので、ポルシェ981ボクスターとの比較になりますが、ボクスターではけっこう大きな「ジー」という音が出たのに対し、ウラカンでは非常に小さな「ウィー」という音が出る程度。

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ヒルスタートアシストも、ガヤルドではいかにもリリースされたという感じで「バカッ」と外れましたが、ウラカンではいつ外れたのかわからないほどスムーズ。

要は、ウラカンは各部スイッチの触感がアウディ並に高級になり、各部の動作音についてもアウディ並みに静かで上品になっている、と言えます。

これについては好みの問題もあり、一概にどちらが良いと言えないのは確かで、いかにも自分で直接の操作を行っているという実感が得られ、かつ動作状況がわかるガヤルドのほうが良い、という見方もあります。
一方で作動しているかどうかわからないくらいの自然さが良い、という見方もあるわけで、実際に自分のものとして乗ってみると、予想以上にウラカンとガヤルドとの差異があることには驚かされます。

なお、排気音に関してもウラカンのほうがマイルドであるように思います。
ウラカンは炸裂音というか「いかにもシリンダー内で爆発している」という感じの音ですが、ウラカンの場合は(大きさはたぶんガヤルドと同じくらい。そのうち測ります)一枚フィルタを通して聞いているような感じで、機械的ノイズが減っているようです。

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