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【試乗:シボレー・カマロ】”仲間”という名の通りフレンドリーなスポーツカー。こんなに衝撃を受けた車は久々だ

投稿日:

実はアメ車が好きだったりする

さて、新型シボレー・カマロ(Chevrolet CAMARO)に試乗。
ぼくは比較的アメ車好きではありますが、実は今まで購入したことのあるアメ車というと「ホンダ・エレメント」くらい。
アメ車乗りの人達からするとアメ車にも入らないような車ではあるものの、なかなかアメ車を購入する機会がない理由の一つとして「ディーラーが少ない」というものがあると思います。








試乗したのは2リッターの「LT RS」

それはさておきカマロの試乗ですが、今回の試乗車は2リッターエンジンを搭載する「LT RS」。
「まさかカマロが2リッターになろうとは」という印象もあるものの、実際にしばらく前からカマロは2リッターエンジンを搭載。
反面、6.2リッターV8グレードの「SS」も存在するのもカマロの特徴で、「一つの車種で2〜6.2リッター、シリンダー数も4気筒から8気筒まで」揃うというのは他の車では見られない特徴かもしれません。

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しかしながら、裏を返せばカマロは453馬力の強力なV8エンジンの出力に耐えうる車体や足回りを持つということになり、2リッター版だと「車体がエンジンに勝る」可能性が高く、相当に(車体側に)余裕があるのは間違いなさそう。

まずはスペックを見て見ましょう。

ボディサイズ:全長4780/全高1340/全幅1900ミリ
エンジン:1998cc 直列4気筒 DOHC VVT(ターボ)
車体重量:1570kg
出力:275馬力
トランスミッション:8速AT
サスペンション形式:フロント/マクファーソンストラット リヤ/マルチリンク
タイヤサイズ:フロント245/40R20 リア245/40R20
車両本体価格:5,162,400円

こうやって数値を見ると、ボディサイズについて「意外と大きくないな」という印象。
アメ車というと「デカイ」という先入観が真っ先に来ますが、今となっては「普通」とも言えるサイズなのにはちょっと驚かされます。

ちなみにレクサスLC500は全長4770/全高1345/全幅1920ミリなので、これとカマロは「ほとんど同じ」ボディサイズだと言えますね。

シボレー・カマロのボディ外観を見てみよう

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パッと見た印象はそれでも「デカイ」というもの。
これはおそらくフェラーリやランボルギーニ、マクラーレンといったスーパーカーに比べると「高め」のフロントフードのせい。
V8を納めるように設計されているのでフロントのマスが大きくなっているということですが、これがカマロを「かなり大きく」見せている要因でもありますね。

ただ、全高は逆に「低い」という印象はあり、ワイドなフロントグリル、薄く長いヘッドライトが睨みをきかせている様子は猛禽類のよう。

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そして特徴的なのはリアフェンダー。
プレスラインのせいもあり、「体脂肪率ゼロ」の筋肉ムキムキ、という印象を受けます。

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シボレー・カマロのインテリアを見てみよう

新型カマロの大きな特徴がインテリアの進化。
全体的な質感が向上したこと、アンドロイドオート/アップルCarPlayに対応したことがトピックで、ドイツ車からの乗り換えでもまず不満のないレベルにまで装備や仕上げが向上。

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ドアを開けた瞬間にやたらと内装がシンプルな印象も受けますが、それは多くの操作をタッチ式インフォテイメント・システムによって行うこと、そして表示がメーターパネル内に集中していることが理由であり、先進性を追求した結果だと考えられます(未来の車はほとんど物理スイッチがなくなるであろうということがよく理解できる)。

ちなみにドアは相当に大きく長く、乗降にはそれなりのスペースが要求されそう。
ドアはサッシュレスで、ガラスの厚みが相当にある(つまり遮音性が高いことを意味する)こともわかります。

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エアコン吹き出し口はジェット機のエンジンをイメージしたもので(この辺りメルセデス・ベンツやアウディと同じ)、24色ものカラー調整が可能なLEDアンビエントライト(点灯パターンは三つ)も与えられ、機能性だけではなく見た目の満足感も随分と向上。

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インフォテイメントシステムは8インチサイズのタッチ式ディスプレイにて操作を行い、BOSEサウンドシステム、ワイヤレスチャージングシステム(欧米では非常に重要視される機能)、カラーヘッドアップディスプレイまで装備。
アメリカ人は「ラグジュアリー」を好むとされますが、まさに「全部入り」と言えそうなのが最新のシボレー・カマロ。

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LEDアンビエントライトはセンターコンソールにあるタッチ式モニターでその設定を行いますが、ドアパネルやドリンクホルダー部の発光色を変更できます。

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さあシボレー・カマロで走ってみよう

まず室内に乗り込んでからミラーなどを合わせることになりますが、前方や側面、後方の視界はかなり良好。
サイドのベルトラインはけっこう高く、しかしこれが適度な「囲まれ感」を演出していて、”スポーツカーらしさ”を感じる部分ですね(シートの上下幅が大きく、囲まれ感が気になる場合はシートを上に動かせば開放的な視界が得られる)。
Aピラー左右の距離も短く、視覚的なコンパクトさも感じられる作りを持っていて、こういった部分は「やはりアメリカ人は車の楽しみ方をよくわかっている」と感じるところでもあります。

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エンジンはステアリングコラムの右脇にあるプッシュボタン(このスイッチはステアリングホイールに隠れて見えない)を押して行い、もしくはリモコンキーを使用して遠隔スタートも可能。
そしてエンジンを始動させて驚くのは「やたら静かで振動がない」ということ。
アメリカ人は静粛性をかなり気にするとは言われるものの、カマロのようなスポーツカーまでこんなに静かとは、と驚かされます。

この時点で「アメ車」にぼくが抱いている「エンジン音がデロデロ言う」といったイメージが(いい意味で)完全に覆されることに。
この静粛性は単に振動や騒音を遮断しただけのものではなく「堅牢性」を感じさせるもので、カマロの頼もしさを感じさせるもの、と思います。

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けっこう気温が低い中での試乗ですがシートヒーターはよく効き、そしてシートの適度な柔らかさもあって座り心地は非常に快適。
ドイツ車のような硬めのレザーやクッションではなく、体を沈み込ませて包み込むようなイメージで、相当に安楽と言えます。
そして走る出してもその静粛性は損なわれず、ロードノイズや排気音の侵入も最小限。
この辺りちょっとした高級車並み、と言って良さそうです。

走り出してからの第一印象は「とにかく軽い」というもの。
実際に第六世代となる現行カマロは「最大で90キロ」の軽量化が実現されているとされ、加えて8速トランスミッションのギア比が日常の走行に最適化されていると思われるために2リッターとは思えない出だし、そこからの加速を実現している模様。

ぼくは正直トルコン式ATについてはあまり好きだとは言えない方ですが、このカマロのATは非常によくできており、加速がシームレスに感じられ、かつダイレクトな印象を受けます。
要はデュアルクラッチのような正確さとレスポンスを持ち、しかしトルコン式の利点である「変速ショックの少なさ」も持ち合わせていて、最近試乗した中では「最も優れたトランスミッション」と言っても良さそう。

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ウエブサイトによると、新型カマロのボディ剛性は28%向上(方向や捻れなど、どういった強度なのかはわからない)した、と記載されています。
実際に試乗するとそのがっしりとした印象が顕著に感じられ、ちょっとした段差を超えてもボディはもちろん内装も全く音を立てないほど。
ここまで堅牢なボディを持つ車も珍しく、そのためにサスペンションもしっかり仕事ができるようですね。
この足回りについては路面追従性や衝撃吸収性、ピッチやロールの抑制などすべての方向において秀でており、その出来の良さには驚かされるばかり(ハードトップということを考えるとなおのこと)。

なおドライブモードは3つで、「ウェザー」「ツアー」「スポーツ」。
これらの設定変更を行うとステアリングアシスト量(重さ)、スロットルに対する反応、トラクションコントロール他8つの項目が変更される、といった内容です。

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ステアリングホイールの操作感はかなり重く、これは最近のドイツ車のステアリングホイールが「軽く」なっているのとは真逆。
ただしこれはカマロの性格によくマッチしていて、というのもカマロの室内は非常に静かで振動がなく、いわば外界とは切り離された状態。
そう言った車内環境の中で「軽い」ステアリングだと不安に感じることは間違い無く、しかしこう言った「適度な重さ」が安定感や安心感を演出しているようで、カマロの安心感をさらに際立たせているようですね。

実際に速度を上げていっても「体感速度」が非常に低く、その安心感は格別。
どっしりと安定していて、それでいてステアリングに対する反応は非常にシャープなのですが、これはおそらく「直4」エンジン搭載モデルだということも関係していると思われ、おそらくV8エンジン搭載モデルだと「もうちょっと重い」回頭性を持つのかもしれません。

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なおカマロではカーブ手前で減速してフロントに荷重を乗せ、そこからステアリングホイールを切り込み、そしてアクセルを踏んでノーズを内側に入れる、という基本動作を行った方が気持ちよく曲がるようです。
これはトヨタ86/スバルBRZでも同様の印象ですが、「出来のいいFR」ならではの特徴でもありますね。
試乗では(周囲に車が多く)思い切ってアクセルを踏めるような場面がなかったものの、スポーツ走行をするときっと楽しいんだろうな、と思います。

総合的に見てシボレー・カマロはどう?

全体的に見て、カマロしか持ち得ないこの雰囲気、そして高くなった質感、強化された足回りやブレンボ製のブレーキ、275馬力と余裕のパワーを持ちながらも2リッターという経済性(自動車税が安い)、充実したインフォテイメントシステムやBOSEサウンドシステムを持って512万円というのはまさに「破格」。
ポルシェやアウディと言ったドイツ製のスポーツカーに対して十分な優位性を持ちうる、と言えそうです。

アメ車というと「作りがざっとしている」「ボディがゆるゆる」「曲がらない」というステレオタイプなイメージを持っていたものの、カマロはあっさりとそういった先入観を吹っ飛ばしてくれた車で、やっぱり試乗は大事だと感じた次第(やっぱりアメ車はディーラーの少なさが販売機会を損失させている。もっとこの良さが知られればもっと売れるのは間違いなさそう)。

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加えてカマロは「わかっている人たち」が作った車であるという印象が非常に強い、と思います。
シートが柔らかく、しかし「柔らかいだけ」ではなくサイドサポートがしっかりしていて「快適性とホールド性」とを両立しているところや、静粛性や遮音性が高いため、ともすると「楽しくない車」になりがちなのに、それを性格無比なハンドリングで補っているのも端的にそれが現れているところ。

ブレーキも踏み始めはゆっくり、そして踏み込むとしっかり効くタイプであり(ブレンボなのでその性能は間違いない)、全てにおいてよくできた車。
上述のようにトランスミッションもトルコン式の良さ、そしてデュアルクラッチに勝るレスポンスを持っていますし、ここまで相反する要素をうまく一台の車に押し込んだ車はちょっと記憶にない、と思います。

快適性や静粛性を追求しながらもスポーツ性を損なわない稀有な車で、「最近のアメ車はすごいな」としか言いようのない車。
ドイツ製のスポーツカーは「スポーツ性を追求すると」快適性が犠牲になり、日本のスポーツクーペだと「快適さを追求するあまり」スポーツ性能が犠牲になったりしますが、このカマロにおいては「車に求められるすべての要素が高いレベルでバランスした」スポーツカーであり、ぼくの中では「過小評価しすぎていた」ことが今回の試乗にて明らかになった一台でもあります。

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なお「カマロ」は「仲間、友達」という意味を持ちますが、これは「ストイックに速さだけを追求したり快適性を犠牲にしたり、神経質になる必要がない、しかし安全で楽しく、気軽に乗れるスポーツカー」を目指したネーミングだと伝えられますが、さすがは自動車を文化として楽しむ国、アメリカで生まれた車だと言えますね。

ちなみカマロの試乗へと乗って行ったのはアウディTT。
一般に静粛性が高いと言われるアウディはあるものの、カマロから乗り換えると直噴エンジンに採用される高圧インジェクターの作動音が耳についたり、あれだけ滑らかと感じていたデュルクラッチの変速やクラッチの切り離し時における衝撃が気になったり、その操作系(ステアリングなど)の軽さがちょっと不安になったり、とこれまでとは異なる印象を感じることに。
カマロはぼくがこれまでTTに抱いていた印象を「相対的に」変えてしまったほどのインパクトを持つ、ということですね。

さらには乗っている時の驚きや感動よりも、その車を降りて他の車に乗り換えた時に「やっぱりカマロはすごかったな」とあとで感じさせるタイプの車でもあり、こういった車も珍しい、と思います。

他の画像はFacebookのアルバム「シボレー・カマロ / Chevrolet CAMARO」にアップしています。

今回お世話になったのはシボレー北大阪さん

シボレー・カマロの試乗をさせていただいたのは「シボレー北大阪」さん。
親切に対応していただき、この場でお礼申し上げます。

シボレー北大阪
大阪府 箕面市半町3-13-4
072-723-1167

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  • この記事を書いた人

JUN

新しいモノ、テクノロジー好き。「クルマ好き」に分類されるはずだが、一般にはそれを隠して生きている。クルマだと軽自動車、スーパーカー、電気自動車まで興味を広く持つ。どんなクルマにも作られた人の魂が込められていると信じていて、そのため「よりデザイナーが情熱を注いだであろう」珍車がとくに好き。座右の銘は「情熱と愛情さえあればなんとかなる」。職業は(それが職業と言えるならば)投資家、ブロガー。 現在は複数カーメディアにて記事を連載中。

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