フランシスコ教皇のためにランボルギーニがワンオフでウラカンをカスタム
ランボルギーニがローマ教皇(法王)のためにウラカンをカスタムして寄贈。
もちろんこれはランボルギーニのカスタマイゼーション部門「アド・ペルソナム」によって製造されたものですが、モデルは後輪駆動の「ウラカンRWD」。
ホイールは標準、ボディカラーはホワイト。
フロントフードやバンパー、ルーフ、リアフェンダー、ドアミラーなどにイエローのアクセントが用いられています(サイドステップはブラック)。
教皇が実際に運転することはなさそう。そのままチャリティーオークションへ
なお、この車体は教皇の公用車(パパモビル)ではなく、2018年5月12日にチャリティーオークションへと出品される予定。
できれば教皇がこのウラカンを運転するところを見てみたかった気もしますね。
ボディカラーについて、正確には「ビアンコ・モノセルス(Bianco Monocerus)。
モノセルスは「一角獣」つまりユニコーンを指し、ぼくが以前に乗っていたガヤルドと同じボディカラー(現在もウラカンにおいてはこのカラーを選択可能)。
一方、ゴールドに見えるアクセントは「ジアッロ・チベリーノ/ティベリーノ(Giallo)」で、ジアッロという名が示す通り「イエロー」。
↓シートはホワイトとブラックのツートン
教皇公用車は「パパモビル」と呼ばれる
Tiberinoは人名や地名両方あるようですが、このカラーリングは「バチカンに敬意を表したもの」とされており、バチカン国旗をモチーフとしているようですね。
なお、教皇(というかバチカン?)が使用する車は「パパモビル(Popemobile)」と呼ばれますが、いずれの教皇も「教皇となる前」は質素な車、たとえばフォードやフォルクスワーゲンに乗っていたことでも知られます。
パパモビルだとメルセデス・ベンツ製(Mクラス)のものが有名で、防弾ガラスに覆われていることが特徴。
ほかにもメルセデス・ベンツGクラス、さらにはプジョーやジープ製のもの、ほか各地を訪問した際の就く別仕様車などいろいろなものがあるようですが、ボディカラーはいずれも「ホワイト」。
フランシスコ教皇はとくに清貧で知られ、バチカン教皇庁駐車場に並ぶ車を見て、「バチカンの司祭や修道女が、最新型の自動車に乗っているのを見ると、心が傷む」と発言したという話も。
バチカンとフェラーリとの意外な関係性
ちなみにヴァチカンというと記憶に残るのは、ジョルダーノ・ムラーノ神父が「オナニーとはフェラーリを所有していながら、一速で走らせ続ることに等しい」と発言したこと(一部では教皇の発言だとも伝えられるものの、事実はそうではないらしい)。
要は「素晴らしいポテンシャルを持っていても、それを浪費している」というたとえで、信者からの「オナニーは罪でしょうか」という問いに対する回答であると言われています。
そのほかバチカンとフェラーリとの関係性だと、1988年にヨハネ・パウロ二世がフェラーリ社を訪れた際には「モディアル・スパイダー」に乗って民衆の前に登場したことも(事前に用意されていた、防弾仕様のパパモビルではなく、モンディアル・スパイダーをその場で選んだ。よって教皇が乗った車としては例外的にボディカラーがレッド)。
さらにヨハネ・パウロ二世は「エンツォ・フェラーリ」を注文したことで知られており、これは本来399台しか生産されなかったエンツォフェラーリにとって「幻の400台目」。
もちろん私用ではなく、チャリティーオークションへとかけられ、収益金によって多くの人々が救われています。
今回のランボルギーニ・ウラカン寄贈がおそらくはランボルギーニとバチカン、そしてローマ教皇との初めての接点だと思われますが、もちろんオークションの売上を全額寄付に回すことになると思われ、どれくらいの価格になるのは興味のあるところですね。