| ノートとの無敵コンビなるか? |
日産が「セレナe-POWER」を3月1日より発売する、と発表。
「e-POWER」はノートに搭載された電動パワートレインで、車自体を動かすのは「モーター」ではあるものの、そのモーターに電力を供給するバッテリーへの充電は「ガソリンエンジン」にて行うもの。
これによって「充電しなくとも、ガソリンさえ入れればずっと走れる」ことになり「EVには興味あるけど、充電やバッテリー切れが不安」という人たちを取り込むことに成功しています。※日産からのプレスリリースはこちら
価格も安め。これで売れないほうがおかしい
加えてハイブリッドのように(ガソリンエンジン用の)トランスミッションや駆動システムが不要で、ピュアEVのような大容量バッテリーが不要なためにかかるコストが安く、したがって「車両を安く販売できる」のも特徴。
このあたりが人気化し、ノートにおいては日産として30年ぶりの快挙となる「乗用車販売ランキングNo.1」を記録し、それが7か月も継続。
その後残念ながら検査不正問題が発覚して販売/登録できない時期があったものの、その後見事に復活しており、この事件さえなければ間違いなく「2017年はプリウスを抑えてトップに立っていたであろう」車です。
なぜ日産ノートe-POWERは売れたのか?→「新しモノ好き」ではなく「慎重派」を狙ったから
【試乗:日産ノートe-POWER】画期的かつ驚異的、しかし何もかもが「ちょうどいい」
そして今回はセレナにそのノート同様「e-POWER」パワートレインを搭載したことになりますが、その価格は「e-POWER X」で2,968,920円、e-POWER XVが3,128,760円、e-POWER ハイウェイスターが3,178,440円、e-POWER ハイウェイスター Vが3,404,160円。
一方で「e-POWERではない」普通のセレナだと、セレナ S(2WD)が2,435,400円、セレナ X(2WD)が2,489,400円、セレナ X Vセレクション(2WD)が2,674,080円、セレナ G(2WD)が2,847,960円、セレナ G(4WD)だと3,135,240円。
つまりは「ガソリン車と大差ない」価格で電気自動車が購入できるということになり、これは相当に高いインパクトを持っています。
セレナe-POWERの特徴としては下記の通り。
・車速に応じた発電用エンジンの回転制御、防音対策による高い静粛性
・26.2km/L(JC08モード)の低燃費
・e-POWERならではブルーアクセント装備
・専用アルミホイール、ルーフサイドスポイラーは空力に優れる専用品
・シフトバイワイヤー式シフトノブ採用
・バッテリーのみで走行する「マナーモード」装備
もちろん日産得意の「アクセル、ブレーキ、ステアリングのすべてを自動的に制御する”プロパイロット”も与えられ、まさに「言うことなし」の最強ミニバンですが、2018年1月、つまりセレナe-POWERが発売されていない状態でもセレナの販売ランキングは4位となっており、総合ランキングにおいてはミニバンで「最も高い位置」につけています。
https://www.youtube.com/watch?v=wSsQw0jUA5s
2018年1月の国産メーカー登録ランキング。日産復活、トヨタが下落。しかしセダンで一番売れたのはカムリ
日産は効率のよいラインアップを持っている
なお総合ランキング1位はノートとなっており、日産は「コンパクトカー/総合」で1位、「ミニバン」でもランキング1位。
さらに言うならば「エクストレイル」は総合15位、SUVに絞るとトヨタC-HRに次ぐ2位。
日産は「数少ない車種構成ながら」も各セグメントでトップもしくはそれに準じるポジションを獲得しているということになりますが、ミニバンだと現在トヨタは11モデル、日産は6モデルというラインアップ。
もちろん総販売台数だとトヨタのほうが多くはなりますが、「効率」という点では圧倒的に日産(それはコンパクトカー、SUVでも同じ)が優れるのは間違いのないところですね。
セレナ e-POWER AUTECHも同時に登場
なお、今回「セレナe-POWER」の販売に合わせてセレナ e-POWER AUTECHも同時発売。
オーテックは現在部ランディング強化中で、日産イチオシとなるシリーズ。
そのネーミングは「大手を食う」というダジャレから来ているものの、日産によると「スポーティでありながらよりプレミアム感の高いスタイリングや素材にこだわるお客さまに向けて、カスタムカーづくりから蓄積してきたクラフトマンシップを注入した、プレミアムスポーティ志向のブランド」。