| BMWも「Z4はトヨタ・スープラとは違う」と主張 |
Top Gearが「BMW Z4とトヨタ・スープラのデザインが全く異なる理由」について紹介。
これはBMWのデザイン責任者、エイドリアン・ファン・ホーイドンク氏へのインタビューに基づくもので、同氏によるとBMWとトヨタとのデザインについてのミーティングは「一度で終わった」と語った模様。
ただしこれは「喧嘩別れ」ではなく「お互いを尊重した結果」とのことで、「我々はドイツ人、彼らは日本人だ。だが、我々はすぐに理解し合った。Aピラーの位置や燃料タンクの位置を決め、おおまかなプロポーションを決め、そこからは独自の作業に移った」と述べています。
やはり共同開発に苦労はつきもの
新型BMW Z4と新型トヨタ・スープラとはプラットフォーム、エンジン、トランスミッションを共有しますが、両社とも声高に「アッチとは違う」とこれまでにも主張しています。
BMWはスープラよりも優れるハンドリングを強調し、トヨタ側はスープラがZ4とは異なりピュアスポーツであると述べているわけですね。
トヨタ側によると新型スープラの開発開始は2012年で、その頃にトヨタのスポーツ車両統括責任部長、多田哲哉氏が本社の指示にてドイツへ飛び、BMWとの共同開発の道を探ることに。
その後2014年に大まかな仕様を決めた後は「お互いの道を歩み始めた」としており、ここはBMWのコメントと一致する部分ですが、トヨタは新型車の開発には「ベンチマーク」を定めるのが常で、しかしBMWはベンチマークを設定しないなど大きな相違があって、その部分はずいぶん苦労したようですね。
そしてトヨタは「新型スープラの開発のほとんどは日本で行った」としているものの、実際のところは謎。
製造はオーストリアのマグナシュタイヤーで行うことになりますが、マグナシュタイヤーは単なる製造工場ではなく、「車両開発」についてもノウハウがあって、昔からメルセデス・ベンツGクラスを製造していたり、メルセデス・ベンツの4WDシステム「4MATIC」を開発したのもマグナシュタイヤー。
よって新型BMW Z4、トヨタ・スープラについてもその開発の多くをマグナ・シュタイヤーで行ったのではないかと考えられ、その理由としては「コスト」。
そもそもBMW、トヨタとも単独でZ4やスープラを開発・製造したのではワリにあわないということで「共同開発」に踏み切ったことになりますが、両社が個別に開発したものを、自社ではなくヨソで作るのは返ってコストがかかると考えられるため(単純に材料や製造コストは下がるかもしれないが、開発や調整にかかる人的コストは大きい)。
さらに、実際に「別々に開発された」としながらも、度々新型BMW Z4と新型トヨタ・スープラがともにテストされている風景が見られ、やはり「同時開発」、しかもマグナシュタイヤーが開発まで請け負った、と考えるのが自然かもしれません。※要はBMW、トヨタともお互いのクルマが「兄弟」だと思われたくないがためのコメントなのかも
https://intensive911.com/?p=123405
ただ、開発がどこなのか、どこまで共通なのかはさほど大きな問題ではなく、一足先に登場した新型BMW Z4の評価は上々。
そして新型トヨタ・スープラのプロトタイプについてもその評価は高く、登場に向けての期待がいっそう高まります。
VIA:Top Gear