| 誰も他人の腕時計の値段なんか気にしてないと思う |
よく、こう言われることがありますよね。
会社では、上司よりもいい腕時計を身につけてはならない、と。
ただ、ぼくはこれについてちょっと疑問があり、まず「誰も人の腕時計なんか気にしてない」「腕時計を気にする人はむしろいい腕時計を見ると(他人のものでも)テンションが上がる」と考えていて、上司が自分の腕時計よりもいい腕時計を部下が着用していたとして、それを咎めたり嫉妬するようなケースは無いんじゃないかと思います。
そしてもし、上司が「自分より高価な腕時計を身に着けている部下」に対して嫌がらせをするようであれば、そもそもそんな会社は辞めたほうがいい、とも考えています。
腕時計だけではなく、仮に仕事が「上司よりできた」場合にも、その上司はきっとその部下の邪魔をするはずですしね。
おそらく、この「会社では上司よりもいい腕時計をするのはタブー」という話には、「身の程を知る」「周囲を慮る」という暗喩が含まれているのだとは思いますが、ぼくだったら、頑張って何かを手に入れようとし、実際にそれを成し遂げた人間を讃えたいと思いますし、それをモチベーションに頑張ろうとする人の気持ちを殺ぐようなことだけはしたくない、と考えています。
ただ、問題があるとすると、わざわざ自分の腕時計が「高価である」と自慢してまわる場合かもしれませんが、それによる災いが自身の身に降りかかったとしても、それは自業自得なのかもしれません。
ただし「ビジネスマナー」は守ったほうがいい
そういったこともあって、べつに上司よりも高価な腕時計を身に着けて会社に行っても全然問題はないと考えていますが、たとえその価格がわからなかったとしても、腕時計が人に与える印象には「ステレオタイプな」ものがあり、たとえば「ゴールド」や「ゴールドとのコンビ」の腕時計などはビジネスシーンでは避けたほうがいいかもしれません(たとえ、ダニエル・ウェリントンの”高価ではない”金メッキであったとしても)。
そのほか、「ホストっぽい」「チャラい」腕時計も避けたほうがいいかもしれませんね(シャネルや、一部ブルガリなど)。
一方でシンプルなダイバーズウォッチはけっこう好感度が高いと考えていて、タグ・ホイヤーやオメガ、パネライはいい選択肢。
アクティブで個性的というイメージを与えますし、「この人に仕事を任せて安心」という印象を与えることができるかもしれません。
なお、「ダイバー」というくくりでは、オーデマピゲ・ロイヤルオーク・オフショアもビジネスには向いていると考えていて、これはかなり高価ではあるものの、そもそもこの腕時計の値段を知っている人など(普通には)いないと思われるので、ビジネスシーンでも全く問題はなさそうです。※ただしデカい
そしてダイバーズウォッチではなくパイロット・ウォッチですが、ブライトリングもエネルギッシュな印象を見るものに与えるのではと考えています(意外とブライトリングを身に着けている人は少ない。実際に装着している人を見ると「やるね」と思う)。
ただ、スポーツ系とはいえど、G-SHOCKやスントなどはビジネスには不向きだと考えていて(高機能なので、現実的にはビジネスには向いているのですが)、これはイメージ的にはやはり避けたほうが良さそう。
ただしアップルウォッチはじめスマートウォッチは逆に「新しいものを積極的に取り入れている」「ITリテラシーが高い」というアピールができるかもですね。
ちなみに世界トップレベルのビジネスマンが愛用する腕時計にはシチズン、ブライトリングが多い、と報じられています。
高級な腕時計を身に着けていれば周囲の対応が変わるのか
なお、よく言われるのが「高級な腕時計を身に着けていると周囲の対応が変わる」。
ただ、ぼくの経験だとこういったことはなく、ネットでささやかれる「ホテルのチェックインのときにロレックスをチラ見せしたら部屋をアップグレードしてくれた」というようなことも全然ないわけですね。
そもそもホテルのフロントがそういった知識をもっているかどうかは「人によりけり」ですし、腕時計「だけ」でその人の収入や地位を推し量れる時代ではないだろうとも考えています(ホテルのチェックイン時に、高級腕時計を身につけていても、着ている服がヨレヨレだったり、スーツケースが安物だったりすると意味はない)。
よって現代では腕時計はほぼ自己満足を高めるための手段としてしか機能しないと考えていますが、宝飾腕時計に関しては、夜の世界(ぼくは無縁ですが)ではかなり威力を発揮する、とも聞いています。