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ホンダが欧州向けシビックをマイナーチェンジ!日本版は2020年に変更予定なるも生産工場(英国)はじき閉鎖予定。今後タイプR含むシビックの生産は中国がメインに?

投稿日:2019/11/16 更新日:

| ホンダは欧州市場で大きな誤算。お荷物の英国工場はついに閉鎖。問題はそこで生産されていた車種の移管 |

ホンダが英国市場向けに「シビック・ハッチバック」の小変更(フェイスリフト/マイナーチェンジ)を実施。
その内容はさほど大きくなく、スタイリングそして装備が「ちょっと」変わったくらい。
外装だとフロントのデザインが少し変わり、フロントグリルのセンターがやや下の方へと引っ張られ、その表面もスムーズに。
エアインテークの形状(ブレードが追加)が変更されてLEDデイタイムラニングランプの位置も変更を受け、ヘッドライトにはLEDが「標準化」。

ホイールサイズはエントリーグレードでも16インチに、上位グレードでは17インチサイズ(シャークグレイ)へ、そしてボディカラーにはオブシダンブルーが追加されています。

新型ホンダ・シビックのインテリアはこう変わる

インテリアだと新しいテクスチャを持つインテリアパネルが与えられ、トップレンジには8ウェイ電動シートが追加。
加えてインフォテイメントシステム操作とエアコン調整用として「物理ボタン」が復活していますが、これはここ最近のホンダの特徴。
要は「一旦物理スイッチをなくしてタッチパネルに集約したものの、あまりに使いにくいとクレームが多発したので、物理スイッチを復活させた」ということになりそうですね。

英国でのエンジンラインアップは変わらず126PSの1リッターVTECターボ、182PSの1.5リッターVTECターボ、そして120馬力の1.6リッターi-DTEC。
トランスミッションは6速マニュアル、そしてCVTが選択可能となっています(ディーゼルはMTもしくは9速AT)。※今回のマイナーチェンジに、シビック「タイプR」は含まれていない

2020-Honda-Civic-Euro-spec-1

日本でのシビックは2021年1月にフェイスリフト

そして気になる日本のシビックですが、これは2020年1月にマイナーチェンジを受ける予定で、すでに先行サイトにて一部情報公開中。
画像、そしてボディカラーにオブシダンブルー・パールが追加されることを考えると、その変更内容は英国での仕様変更とほぼ同一だと考えて良さそうです。

なお、日本市場で販売されるシビックについて、以前は「シビック・タイプR」「シビック・ハッチバック」「シビック・セダン」の3つでしたが、2019年8月にホンダはシビック・タイプRの受注を停止しています。

ただ、北米英国ではタイプRは継続販売されていて、タイプRの生産そのものが停止されたわけではなく、日本仕様の生産と入荷がいったんペンディングされたと考えるのが妥当かもしれません(GQによれば、ホンダはモデルチェンジのために日本向でのタイプR販売を中止したものの、タイプRの生産は継続されているとコメント)。

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シビック・ハッチバックの生産工場は2021年で閉鎖。どうなるシビック?

生産国についてはシビック・タイプRとシビック・ハッチバックが英国スウィンドン工場製(Honda of The U.K. Manufacturing Ltd.)、シビック・セダンが日本の寄居工場製となっているものの、2019年2月にホンダが発表したとおり、2021年にホンダは英国工場を閉鎖すると発表済み。
この「英国工場閉鎖」についてはブリグジット(英国のEU脱退)の影響だと言われるものの、実際はホンダのグローバル戦略に基づいた効率化の側面が強いようです。

実際のところホンダの販売比率は北米が53.3%、アジア地域18.6%、日本16.4%、欧州5.0%、その他では6.6%という構成となっていて、欧州のシェアが非常に低いことがわかります。
なお、ほか日本の自動車メーカーの欧州市場にしめるシェアは、マツダ16.5%(26万9000台)、日産13.1%(75万600台)、トヨタ10.8%(96万8000台)、スズキ8.7%(28万台)となっていて、これを見てもホンダにとっての「欧州市場の重要性」が著しく低いことがわかりますね。

2020-Honda-Civic-Euro-spec-3

ホンダの英国工場は1992年にオープンしており、1998年には第一次ピークの(生産台数)228,000台を記録し、販売ベースだと2007年の313,000台がピークとなるも、その後2000年にはヒュンダイに欧州での販売台数を抜かれ、2018年の欧州での販売台数は15万台程度まで落ち込んでいます。

数字ばっかり並べていても面白くないので簡単にまとめると下記の通り。
ホンダはかねてより英国工場を閉鎖したいと考えていて、そしてブレグジットを言い訳にすれば世間の批判(大量解雇が生じるので)を躱せるだろうという判断なのでしょうね。

・1990年に、ホンダは欧州へ向けて15万台くらいを「輸出」していた
・そこでホンダは、輸出ではなく、現地で生産すれば安く販売でき、シェアをさらに伸ばせ、コストも抑えて利益を拡大できると考えた
・1992年に英国工場を建設し、欧州攻略をはじめた
・2000年代はじめまでは調子が良かったが、その後ヒュンダイやVW、PSAに対して優位性を発揮できなくなり販売がズルズル下がる
・販売がついに英国工場建設前と同じレベルにまで下がる
・英国工場が意味をなさなくなり(経費が利益を上回り、採算が取れなくなる)、ラインを半分閉鎖
・それでも英国工場の維持費がかさみ、ついに2021年に全閉を決定

これからのシビック・ハッチバックは中国生産に?

こういった感じでホンダの目論見は完全に「誤算」となり、しかし中国市場においては逆に「嬉しい誤算」が生じることに。
つまりは予想以上販売に中国市場が伸びていて、ホンダは英国の工場を閉鎖し、中国に生産を移管するのでは、と見られています。
ホンダはかなり早い段階から「日本国外での生産」を行ってきた会社で、それは「売れる場所で売るモノを作るのがいちばんいい」という効率性を重視したから。

ただ、その「売れる場所」の規模が小さければ別の場所で作ったモノを輸出するほうがいいとも考えていて、これもまた「効率」を重視したがためだと言えそう。
よって、「(アメリカは単独市場だと別に考えて)もっとも売れる中国で生産し、近隣の国に輸出したほうがいい」と考えるのは至極当然でもありますね。

ただ、中国で生産するとなると、その工場は「ホンダの100%子会社」というわけにはゆかず(法規によって)、東風汽車(DFM)もしくは広州汽車(GAC)との合弁工場にて生産される可能性が大。
立地を考えると日本向けはGAC、欧州向けはDFMが担当することになりそうですが、このあたりはどうなるのかまだまだ不透明。※現在中国市場向けとしては、DFMがシビック・セダンのみを生産中

日本に生産設備を移し、シビック・ハッチバックを(シビック・セダンとともに)生産するという方法も考えられなくもなく、ただそうなると「生産コストが高く、他の国に輸出できない」ということにもなるので、グローバル的に考えると「これはない」と考えています。

次期ホンダ・シビック・タイプRはどうなる?

なお、シビック・タイプRについても生産拠点を失うことになりますが、さすがにこれを中国で生産するわけにはゆかず(効率を考えると開発と生産とは同じ場所が好ましく、しかし経験の浅い中国でハイパフォーマンスカーを開発するとは考えにくい)、選択肢は2つ。

ひとつは日本で開発と生産を行うこと。
実際にホンダはNSXの開発拠点を日本に移していて、今後「タイプR」含むハイパフォーマンス車両の開発を日本に集約し、シビック・タイプRの生産も日本で行う可能性です。
タイプRはハイパフォーマンスであることと同時に「日本の技術の粋」であること、「高価」であることが世界的に認知されており、コストを投じて日本で開発し、高額になったとしても世間的に受け入れられるのではないかと考えています。
商業的には「少量生産ながらも、高価格帯への移行によって利益を確保」ということになりそう。

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そしてもうひとつは「アメリカ」に開発拠点を移すこと。
NSXの生産を行うPMC=Performance Manufacturing Center(パフォーマンス・マニュファクチャリング・センター)にて今後のタイプRの開発・生産を行うということですが、もっとも販売台数が見込めるであろうアメリカ市場で、アメリカ人のハートを掴むにはこのほうがいいのかも。
さらには現地でワンメイクレースなどを開催し、かつアメリカ中のサーキットでコースレコードを塗り替えることで「タイプR」をさらに浸透させてゆけば、商業的にも「新しい柱」ができますし、北米市場におけるほか車種の販売も一緒に伸ばすことができそうです。

VIA:Autocar, IT Media

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