| まだまだEVがどれほど受け入れられるかは未知数 |
ずいぶん前からポルシェ・マカンについては「ピュアエレクトリックモデル」が登場すると言われていますが、一説によると発表は2021年。
つまり「もうすぐ」だということになりますね。
そしてあわせて囁かれているのが「エレクトリックマカン登場後、ガソリンエンジン搭載版のマカンはどうなるのか」。
Car and Driver報じるところによると、ポルシェ関係者筋の話として、「最低でも3年はガソリンエンジン搭載のマカンを併売する」というものの、「もしエレクトリック版マカンが失敗したときのことを考えて、販売終了時期は設定していない」というプランもある模様。
”エレクトリックマカン”第一弾はハイパフォーマンス版の「マカン・ターボ」。なお、EV版マカンは「車高が高く、室内が広いタイカン」になりそうだ
エレクトリックマカンのプラットフォームはJ1?PPE?それとも?
なお、ポルシェはエレクトリック化に向かうことは間違いなく、しかしちょっと気になるのはプラットフォーム戦略。
ポルシェ初のEVであるタイカンのプラットフォームは「J1」だとされますが、タイカン(当時はミッションE)開発開始後にポルシェとアウディとがEV用プラットフォーム開発のために手を組むことになり、新しいプラットフォーム「PPE」が今後両社のEVに採用されることが決まっています。
そして今回の「マカンEV」ですが、これが「PPE」となるのか、それとも現行マカンのプラットフォームにエレクトリックパワートレーンを押し込むことになるのかもまた不明。
もしPPEを採用するのであれば必ずしもボディ形状は「マカン」でなくともいいはずですし(上モノはプラットフォームの影響を受けず、自由に設計できる)、マカンのプラットフォームを活用するのであれば、ポルシェにとってEVのプラットフォームが「J1」「PPE」「マカンEV」と3つも存在することに。
いずれにしても様々な疑問が残り、今後の成り行きには注目したいところですが、今やポルシェで最も売れるモデルは「マカン」でもあり、ポルシェはマカンのEVへの移行を「どうやっても成功させねばならない(失敗はできない)」のかも。
なぜマカンはEVに?
なお、このタイミングでなぜポルシェがマカンをEV化するのかということについて理由は定かではありませんが、「もっとも売れている」モデルだけに、これをうまくEVへとシフトさせることができれば、ポルシェは会社としてのCO2排出量を大きく引き下げることができることになり、ポルシェはそれを狙いたいんじゃないかと考えたり。
ポルシェの主役はもはやマカン!2019年の北米では36%の構成比。一方718ケイマン/ボクスターは26%も販売が下がり影響力を失う
というのもポルシェは「GT系」については可能な限りガソリンエンジンを継続させたく、そのためにもCO2平均排出量を引き下げる必要があるのだと思われ、そこでマカンに白羽の矢が立ったのだろうと考えています。
ポルシェGT部門のボス「ほかラインアップがエレクトリック化しようとも、GT系はそれに従わない。ガソリンエンジンを守り、ピュア、そしてハードであり続ける」