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老舗ハーレーのカスタムビルダーが「Vツインエンジンはもうどこにも行けない」としてガソリンから電動へと転向。「エレクトリックのほうがチャレンジングだ」

2020/02/16

| たしかにエレクトリックのほうが可能性は広く残されている |

ハーレー・ダビッドソンをベースにしたカスタムバイクを手掛けてきたカーティス・モーターサイクルが「もうガソリンエンジンを扱わない」と表明。※もともと1991年に”コンフェデレート・モーターサイクル”として設立され、2018年にカーティス・モーターサイクルに社名変更
つまりはガソリンエンジン搭載のハーレーのカスタムをもうやらないということ、今後はオリジナルフレーム含むエレクトリックバイクに移行するということを意味します。

カーティス・モーターサイクルはこれまで戦闘機などをモチーフとした、攻撃的で重量感と高級感のあるカスタムを得意としてきたものの、これからは「クリーンでシンプルなレクトリックを目指す」ことになるようですね。

ちなみにこちらがカーティス・モーターサイクルにおける「最後の」ガソリンエンジンを搭載したカスタムバイク「WARHAWK」。

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「Vツインエンジンは、もうどこにも行けない」

この180度の方向転換について、代表のマット・チェンバース氏は「我々は、この20年間で、(ハーレーに搭載される)Vツインエンジンで、やれることはやり尽くした。そこで、壁にぶち当たったんだ」とコメント。

さらに「唯一残された道はVツインのスーパーチャージャー化だ。だが、これには大きなリスクが伴うし、リスクは我々の本意とするところではない。だから、考え方を根本から見直し、”やれることが多い”エレクトリックにシフトすることにした」とも語っていて、エレクトリックバイクに進もうと考えたのはチャレンジ精神からだということになりそうです。

エレクトリックバイクでは新しいことにチャレンジできる

そして新生カーティス・モーターサイクルでは、単に「ハーレーを電動化」するのではなく、ピュアエレクトリックパワートレーンならではの、全く新しい考え方を持つバイクを模索開始。
現在はまだいくつかのプロトタイプを製作した段階ですが、これまでとは異なる、シンプルで、スリムで、ユーザーフレンドリーなバイクを目指している、とのこと。

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こちらは「Zeus(ゼウス)」と命名されたモデルで、「V8」をイメージしたバッテリーが特徴的。

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こちらは「Heads(ヘッズ)」。
たしかに内燃機関を持つバイクでは実現できない構造を持っています。

現在電動バイクというと「発展途上」で、というのも単に価格が高くなるのでバイクメーカーが手を付けたがらないから。
たとえばヤマハの電動バイク「eビーノ」の価格は24万円で、これはガソリンエンジンを積むビーノの21万円に比べて3万円高。
かつ、航続可能距離はわずか29kmで、充電はバッテリー(6kg)を取り外し3時間かけて充電する必要があるという煩わしさも。
今の技術、バッテリーのコストを考えると「仕方ない」とは思うものの、利便性・経済性が重視される「原付クラス」だとこの価格そしてスペックはちょっと厳しいかもしれません。

一方、スポーツバイクに関してだと、中国や台湾から市販モデルやコンセプトモデルが発表されていますが、スポーツバイクに求められる性能を実現するには大量のバッテリーが必要になり、そうなると「非常に高く」「非常に重く」なってしまい、これまたガソリンエンジン搭載のバイクに比較して意味をなさない、ということに。

そしてハーレー・ダビッドソンも電動バイク「ライブワイヤー」を発表しているものの、価格は「320万円くらい」と非常に高価。
まだまだ電動バイクは「実用バイク」においても「スポーツバイク」においても普及は程遠いという状況なのかもしれません。

「聴こえるのはハートの鼓動だけ」。ハーレーダビッドソンがエレクトリックバイク「LiveWire」市販モデルを公開

エレクトリックバイクは未知数の「可能性」を持つ

ただ、エレクトリックバイクはカーティス・モーターサイクルの言うように「やり尽くされたことよりも、やるべきことのほうが多い」ジャンルであるのもまた事実。
バイクそのものが省スペースで環境負荷が低いということもあり、「モビリティ」として大きな可能性を持つことはもちろん、エレクトリックパワートレーンを積むことで、これまでの形状にこだわらないデザインも可能に。

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具体的には「ガソリンタンク」「エンジン」「トランスミッション」「給排気系」がなくなり、その代わりにバッテリーとモーターとを積むことになりますが、バッテリーは分離して複数箇所にコンパクトにも収納できますし、モーターは車軸(ハブ)でも別のところでもOK。
そうやって車体中央を「荷物を載せる」スペースとして確保することもでき、考え方次第では無限の可能性が待っている、とも言えそうです。

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VIA:RideApart

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