| このままだと破綻してしまう会社も出てきそうだ |
つい先日NTTとの相互出資を発表したトヨタですが、コロナウイルスによる資金調達困難が予想されるため、三井住友銀行と三菱UFJ銀行に対して合計1兆円の融資枠を求めたとの報道。
現時点でトヨタは資金繰りに逼迫しているわけではないものの、今後もこの状態が続く可能性を鑑み、手元資金を厚くしておきたいという狙いがあるそうですが、「あのトヨタが」と驚かされます。
なお、トヨタは下記の通り工場の稼働休止を発表していて、しかし「これだけでは済まないだろう」と考えているのでしょうね。
高岡工場 第1ライン・・・4/3-4/7の3稼働日 堤工場 第1・2ライン・・・4/3-4/7の3稼働日 田原工場 第1ライン・・・4/3-4/10の6稼働日 田原工場 第3ライン・・・4/3-4/14の8稼働日 トヨタ自動車九州 第1ライン・・・4/3-4/15の9稼働日 日野自動車 羽村工場 第1ライン・・・4/3-4/6の2稼働日 |
世界の自動車業界は大混乱
中国に端を発したコロナショックですが、まずは中国での車体やパーツ生産が停止し、その影響によって中国製パーツを使用する(ヒュンダイなど)自動車メーカーの生産もストップすることに。
その後はイタリアに飛び火し、ランボルギーニとフェラーリは政府の要望に応じる形で2週間の操業停止を発表。
加えてポルシェも3月21日から二週間の操業停止を決定し、その後イギリスではマクラーレン、アストンマーティンが4月末までの予定で生産を一時停止する、とアナウンスしています。
いずれも「状況を見ながら短縮もしくは延長もありうる」という但し書き付きですが、そうとうな影響が各方面に出ることになりそう。
そしてこの状況は米国においても同じで、フォードは3月末までとしていた操業停止期間を4月6日、また工場によっては4月13日まで延長すると発表し、これによって当然ながら生産は激減。
現在アメリカでは銃や食料品を買い求める人々があとを絶たず、自動車の購入は「二の次」以降になっている可能性が大きそうですが、自宅待機となっている人も多く、「クルマどころじゃない」のかもしれません。
調査会社、JDパワーの調べだと、3月の(北米における)自動車販売は例年の35〜45%ダウンになると見られていますが、驚くべきことに同社は4月では78%、5月でも75%減少するという予測も出しています。
コロナウイルスによる都市封鎖や自宅待機が続くであろうことに加え、生産そのものが行われない、生産されたとしても購買意欲が失われた状態が続くということを考慮した結果だと思われ、コロナウイルスが去ったとしても、そのあとに一息置いて来るであろう「経済的なダメージ」がまた大きそうですね。