| カスタムしたのはドイツの走り系チューナー |
ドイツの老舗チューナー、DPモータースポーツが964世代の911を901世代にまで「巻き戻した」カスタムを披露。
DPモータースポーツは本来「本気でレースに参戦してきた」チューナーではありますが、近年のレストモッドブームに押される形でレストア+カスタムビジネスに参入しており、これまでにもいくつかのコンプリートカーを発表しています。
今回のベースとなったのは1985年の(964世代)911カレラ3.2で、これを1970年代の911、とくにRSやRSR風へと仕上げたわけですね。
DPスポーツは氏パルタンな仕上がりが持ち味
なお、DPモータースポーツはレースをバックボーンとするだけあって、その仕上がりはまさにスパルタン。
同じように911のレストモッドを行うジンガーが「高級で優雅な」仕上げを行うのとはまた違うテイストを持っており、これを支持するファンも多そうです。
全体的には70年代はじめの911をイメージしているものの、当時はなかった「ワイドフェンダー」を採用するなど、独自の要素をプラスしているのもの面白いところ。
なおボディカラーはカレラGTに採用されていた「GTシルバー」、そしてダブルストライプはマットブラック。
15インチホイールはいにしえの「フックス」、そしてタイヤもクラシカルなデザインを持ったものへと変更されています。
銘柄はミシュランのようですが、ダンロップやピレリも「クラシックカー向けの」レトロなタイヤを発売していますね。
DPモータースポーツでは、この911のためにフロントバンパー、サイドスカート、リアバンパーを新しく「古いデザインにて」製造していますが、これらによって一気に「80年代から70年代風へ」。
ウインドウモールやドアミラー、ドアハンドルはクロームへと変更されていますが、こういった細かいところまで「世代を遡る」のが最近のレストモッドのようですね。
ボンネットキャッチもレトロなデザインに。
ヘッドライト、前後ウインカーも当時っぽい仕様へ。
もしかすると70年代のポルシェに採用されていた純正品を使用しているのかもしれませんが、こういった純正品が「容易に手に入る」のもポルシェならでは。
ポルシェがクラシックモデル向けのパーツ供給を拡充。996世代まで”全ての”911のマニュアルを再発行し、ナットやワッシャーに至るまでも再販
サスペンションはKW製の調整式を採用しているところはさすがDPモータースポーツ。
エンジンは後の964世代に採用された3.6リッター・フラットシックスで、出力は290馬力。
エキゾーストシステムはステンレススティール製のワンオフ。
インテリアはシンプルかつスパルタン。
ディープコーン形状を持つステアリングホイール(35パイ)が渋い仕上がりです。
シートもこれまたスパルタンなフルバケットシート。
DPモータースポーツは他にもこんなカスタムを公開している
そしてDPモータースポーツはこれまでにもいくつかレストモッドを公開していますが、中にはこんなハードなモデルも。
911ターボを「935風に」カスタムした車両です。
こちらは911タルガを「スピードスター風に」カスタムした一台。
ポルシェ911タルガをスピードスター風にカスタムしたツワモノ。しかも964を930風に”逆行”
そしてこんなクラシカルな一台も。