| かつてランボルギーニはクライスラー傘下にあり、ダッジ・ヴァイパーの開発にも参加した |
レンダリングアーティスト、Abimelec Arellanoが「クライスラー・インペリアルとクライスラー・デイトナのランボルギーニ仕様」というCG作品を公開。
これについては説明を要するところですが、これら「クライスラーのランボルギーニ仕様」は実際に発売される計画があったということから語らねばなりません。
ランボルギーニは創業後早々(9年目)に会社を売却しており、その後も様々なオーナーのもとを渡り歩いていて、現在のアウディにて「8つめのオーナー」。
そして1987年~1993年まではクライスラー傘下にあったわけですが、この時期のクライスラーCEO、リー・アイアコッカ氏は「そうだ、ランボルギーニの名を借りたクライスラーのクルマを発売しよう」と考えた言われます。
これはランボルギーニっぽいカラーリングや低められた車高、インテリアもランボルギーニ風だったと言われ、実際にプロトタイプが製作された、という記録が残ります。
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ただ、このプランに反対したのがボブ・ラッツ氏、そしてデザイナーのトム・ゲール氏だとされ、その理由は「あまりにプロトタイプがイケてなかったから」。※試作されたのはインペリアルだけだったと言われ、しかし画像は残ってないらしい
ランボルギーニ×クライスラーはこうなった
そして今回公開されたレンダリングですが、まずはインペリアル。
実際の試作車はカウンタックをイメージしたと言われ、レッドのボディにゴールドの”フォーンダイヤル”ホイールを装着し、車高が落とされた上でランボルギーニのバッジが装着されていた、といいます。
このレンダリングで見事にその話を再現したということになりますね。
一方こちらはクライスラー・デイトナのランボルギーニ・バージョン。
一見するとウラッコのようにも見えます。
こちらもフォーン・ダイヤル(もしくはリボルバー)ホイールが装着され、オーバーフェンダーは”ガンディーニ風”に。
リアにはカウンタック風のウイング。
リアにはもちろんランボルギーニのエンブレム。
こちらのデイトナは、インペリアルとは異なって「そう悪くない」出来栄えのように思われ、もしデイトナをベースにした試作車を作っていたとしたら、計画は「GO」となっていたかもしれませんね。
こちらは「当時のカタログ風」CG。
もしこれが実現していたならば、おそらく販売はさほど伸びず、クライスラーとしても赤字、さらにランボルギーニのイメージは回復不能なところにまで堕ちていたと思われ、今更ながら「本当に実現しなくてよかった」と感じる次第。
この「Abimelec Arellano」は過去にも「マクラーレンF1をベースにセナへのトリビュートカーを作っていたら」「トヨタ・ハチロクとスバル・ブラットが兄弟車だったら」というレンダリングを作成していて、やはり「当時のカタログ」までも再現したCGを公開しています。
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