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メルセデス・ベンツGクラス、VW全般、ダイハツ・タントにリコール届け出。VWは追加リコール、対象台数は年間販売以上の5.7万台

2020/04/24

| パーツの共通化が裏目に出たようだ |

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さて、国土交通省に対し、メルセデス・ベンツ、ダイハツ、フォルクスワーゲンがリコール届け出。

メルセデス・ベンツはGクラス(燃料パイプとECU)、ダイハツはタント(シートレール)、フォルクスワーゲンはゴルフ/シロッコ/ポロ/パサート/トゥーラン/ビートル/CC(トランスミッション)の不具合を届け出ています。

なお、Gクラスは今回二件が届け出られており、先日の「トランスミッション」と合わせると直近で3件が届け出られているということになりますね。

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ちなみにGクラスには「当たり外れ」があるようで、以前はロシアのユーチューバーが「Gクラスの故障にはもう我慢できない」ということでヘリコプターをチャーターし、空中高くに釣り上げた後に落下させたという案件も(これは警察が調査に乗り出したと言われる)。

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そこで今回のリコールですが、1件目は燃料パイプ。

対象となるのは平成30年11月28日~平成31年3月11日に輸入されたメルセデス・ベンツG550とメルセデスAMG G63で、影響を受けるのは186台。

なお、問題を発見した動機は「ドイツ本社からの情報による」としており、日本国内における不具合発生そして事故はゼロ。

内容としては下記の通りで、対策として「燃料パイプを点検し、問題があれば良品に交換する」。

燃料パイプにおいて、PA(ポリアクリレート)コーティングが不十分なため、フランジ加工の際に亀裂が生じているものがある。そのため、燃料パイプの接続部から燃料が漏れるおそれがある。

国土交通省

2件目はECUの不具合

そしてメルセデス・ベンツGクラス二件目のリコールは「ECU」。

問題の内容は「失火の可能性」で、排出ガスが基準値を超える可能性があるとしています。

こちらも問題発見の動機はドイツ本社からの情報によるもので、問題発生、事故ともにゼロ。

対象となるのは平成30年4月21日~令和元年5月23日に輸入されたメルセデスAMG G63のみ(1,051台)。

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エンジンコントロールユニットにおいて、制御プログラムが不適切なため、高回転域の高負荷時に失火が発生することがある。そのため、シリンダの燃焼を休止させるとともにエンジン警告灯(MIL)が点灯し、最悪の場合、排出ガスが基準値を超えるおそれがある。

国土交通省

フォルクスワーゲンは変速機関連に不具合

フォルクスワーゲンの届け出たリコールは”自動変速機油圧制御システム(メカトロニクス)”関連で、最悪の場合は走行できなくなる、とのこと。

問題発見の動機は「市場からの情報による」となっていて、つまり消費者からの報告ということになります。

問題が発生したのは22件、これによる事故はゼロ。

対象となる車種はけっこう多く、シロッコ、ゴルフ、ゴルフヴァリアント、ジェッタ、ゴルフカブリオレ、ポロ、クロスポロ、ビートル、ビートルカブリオレ、トゥーラン、クロストゥーラン、パサート、CCなど29車種、そして対象台数は56,938台。※輸入期間は平成20年4月28日~平成28年3月14日

フォルクスワーゲンが日本市場にて2019年度に販売した台数が45,537なので、今回のリコール台数は「年間販売台数以上」ということになりますね。

なお、これは2019年8月にリコールが届け出られたものですが、今回は「対象を拡大して」のリコール実施。

内容としては下記の通りで、対応の内容としては、現状確認に加え、必要に応じてパーツの交換を行う、とのこと。

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7速DSG型自動変速機のメカトロニクスにおいて、アッパーハウジングのねじ切り加工が不適切なため、耐久性が不足しているものがある。そのため、アキュムレーターの継続的な油圧変化による疲労の蓄積により、アッパーハウジングに亀裂が発生し、油圧が低下して、最悪の場合、駆動力が伝達されず走行できなくなるおそれがある。

国土交通省

なお、フォルクスワーゲンは極度にパーツや設計の共通化を進めていて、これによりコストダウンを図っていますが、使用するパーツが全車同じだとすると、そのパーツに問題があれば「全車リコール」ということに。

一方、フォルクスワーゲンと1、2を争う販売台数を誇るトヨタは、よくも悪くも「共通化がそこまで進んでおらず」、よって「全車にわたるリコール」は少なく、リコールの際のダメージは「ユーザー、トヨタ共に」限定されるようですね。

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タントは「事故の際にシートが動く」

そしてダイハツではタントとシフォン(製造期間令和2年3月23日~令和2年4月2日、合計188台)にリコール届け出。

これはシートの固定が不十分だというもので、対応としては、問題が見られる場合にはシートレールを良品に交換するというもの。

発見の動機は「社内からの情報による」、発生した不具合は0件、事故もゼロ。

内容としては下記のとおりです。

運転者席または後席のシートレールにおいて、位置調整用穴の加工治具が不適切なため、当該調整用穴の幅が狭いものがある。そのため、座席が適切に固定されず、最悪の場合、衝突時に座席が動き、乗員が過度の傷害を負うおそれがある。

国土交通省

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なお、シートの固定に関するリコールだと、「ノア」「ヴォクシー」「エスクァイア」「アルファード」「ヴェルファイア」に対して届け出られた、”シートバックが倒れる”というものも。

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| ただし簡単な部分でも同時にリコールを出していた | トヨタが522,354台にも及ぶ大型リコールを届け出。内容としては2つあり、「1:燃料ポンプの問題でエンストの可能性」「2:シートのリクライニン ...

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