| 普通に考えると似たようなクルマを3台持つことは理解し難い |
さて、世界で最も有名なブガッティオーナーといえばやはりアメリカのマニー・コシュビン氏。
つい最近納車されたばかりのブガッティ・シロン”エルメス”が彼を一躍有名にしたわけですが、同氏は自身のガレージになんと3台ものブガッティを収めています。
常人では到底考えられないラインアップですが、今回マニー・コシュビン氏は「なぜ3台ものブガッティを所有しているのか」を動画にて語っており、その内容をここで見てみましょう。
1台目はマンソリーカスタムのヴェイロン
動画にて紹介される「第一のブガッティ」は、マンソリーがカスタムした(カスタム費用のみで1億円を超える)、ヴェイロン”Mansory Linea Vincero d'Oro”。
Oro(金)が示すとおりゴールドを多用した仕様が特徴ですが、これは2008年に製造されたワンオフモデル(ほかのクルマを見ても、この人は”ブラック×ゴールド”が好きらしい)。
なお、一時期(2017年に)売りに出していたようですが、現在は販売を取り下げ、手元に保管しているようですね。
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とにかく全身フルカーボンなのが特徴ですが、リアディフューザーもカーボン製。
そしてテールパイプとは別に、下に向けてエキゾーストパイプがあり、これはどうやらヴェイロン/シロンに共通する仕様で、実際にここからも排気がなされるようです(はじめて知った)。
2台めは3台のみ製造された「レンブラント」
そしてもう一台は、ヴェイロン・グランスポーツ・ヴィテスに3台のみが設定された「レンブラント」。
「レンブラント」とはブガッティ設立車、エットーレ・ブガッティの弟ですが、そのレンブラントは彫刻家であり、当時「タイプ41ロワイヤル」のボンネットに取り付ける”立ち上がる象”のマスコットをデザインしたことでも知られます。
なお、その(象の)像はブロンズ製だったそうですが、そういった事情もあって、この「ヴェイロン・レンブラント」はブロンズカラーをアクセントに使用しているのかも。
ちなみにこちらが「立ち上がる象」をモチーフにしたパネル。
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トリを飾るのはシロン「エルメス」
そして3台目のブガッティはシロン・エルメス。
これはマニー・コシュビン氏が自身で考えた仕様をエルメスに作らせたもので、世界に一台だけのワンオフモデル。
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単にカラーだけではなく随所がエルメス仕様になっていて、フロントグリルの格子もエルメスの「H」をモチーフにした専用デザインを持っています。
そのほか内外装のいたるところがエルメス仕様へ変更され、随所に「HERMES」のロゴが入っているようですね。
ドア内張りは「シルク」、そしてエルメスの「馬」モチーフデザイン。
なお、シロンはヴェイロンに比較してさらに高い出力と性能を持ちますが、マニー・コシュビン氏いわく「乗り心地はヴェイロンよりもずっといい」。
さすがに最新モデルだけあって洗練されたフィーリングを持つようですね。
インテリアは運転席と助手席とを隔てるように「C」をモチーフにした隔壁が設けられ、その部分のエッジが発光する仕掛け。
そして同氏が3台のブガッティを所有する理由について、ひとつめは「成功と達成のシンボルだから(これはブガッティを選ぶ理由だと考えられる)」。
そして2つ目が「見ての通り、それぞれのブガッティに個性があり、まったく別のクルマだから(こちらは複数台所有する意義だと思われる)」。
以前に「オイル交換一回で275万円もかかる」とブガッティの維持費について触れているものの、それを許容し、かつ3台も所有できるというのは羨ましい限りですね。
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なお、マニー・コシュビン氏はメルセデスSLRマクラーレンを5台も所有しており、これもまた常人離れした感覚だと言えそう。
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どうやってここまでのお金を稼いだのか
そして気になるのが、マニー・コシュビン氏が「どうやってこんなにお金持ちになったのか」。
同氏はイランから戦火を逃れて父親と2人で移住してきた移民で、その際は「ほぼ無一文」。
ポンコツ車で暮らすホームレスで、はじめて得た仕事がスーパーのモップがけとカート集めだったそうですが、その後に起業を考え、自分でピーナッツを仕入れてそれを売り歩くようになっています。
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その後も持ち前のチャレンジ精神にて様々なビジネスを手掛けるようになり、今では不動産王へと成長したわけですが、もちろんこれまでにも数々の失敗を経験していて、そんな同氏のモットーは「NEVER GIVE UP」。
シロン・エルメス注文時にも、エルメスのスタッフが「NEVER GIVE UP」と手書きされた内装用の皮革を同氏にプレゼントしています。
ちなみにマニー・コシュビン氏が成り上がって最初に購入したクルマがこちら。
ボディカラーやホイールカラー、インテリアカラーもシロン・エルメスによく似ており、今回のシロン・エルメスは同氏なりの「過去の自分へのオマージュ」なのかもしれませんね。
VIA:Manny Khoshbin