| すでにポルトフィーノは受注を停止したという話も |
フェラーリが2021年モデルのポルトフィーノの出力を600馬力から620馬力へと向上させる、との報道。
これはフェラーリが米国環境保護庁(EPA)に届け出た内容から明らかになったものですが、形式は「F164BCB」として掲載されているようです。※ポルトフィーノの形式は確かにF164
ただしここでちょっと疑問に思うのは、ポルトフィーノはすでに(モデルチェンジのため)受注が停止されているという話を聞いていること、そしてフェラーリが同一モデルのライフタイム中に出力向上を計るのが非常に稀である、ということ。
よって、これが「ポルトフィーノ」と捉えるのはちょっと難しい、とも考えています。
ポルトフィーノは早めに新型へとスイッチか
ちなみにポルトフィーノの正式なコードネームはF164BCAですが、今回届け出られたのは「F164BCB」。
フェラーリの場合、1モデルあたりのモデルライフはおおよそ5年ではあるものの、そのモデル(5年)と改良版(5年)とをあわせると「10年」と見ることができます。
たとえばフェラーリ458イタリアは2009-2015年、その改良版である488GTBは2015-2019年の間に販売されているので、両方合わせると10年ということですね。
ただ、フェラーリの場合は改良版であっても「モデルチェンジに準じる扱い」となっているので名称そのものが変わってしまい、ここは同じ「モデルライフ10年」のランボルギーニとは異なるところです(アヴェンタドール→アヴェンタドールS/ウラカン→ウラカンEVO)。
そこで思うのが、このF164BCBは、ポルトフィーノの改良版(モデルチェンジ版)ではないか、ということ。
たとえばカリフォルニア(F149)はモデルチェンジによってカリフォルニアT(F149DD)となったものの、コードネーム(F149)自体は変わらず、今回のポルトフィーノもこれと同じなんじゃないかということですね。※カリフォルニア→カリフォルニアTについては、珍しくモデルチェンジで名前を引き継いだ例
よって、カリフォルニアの例を参考にすると、ポルトフィーノ(F164BCA)がモデルチェンジによって新型(F164BCB)へと切り替わると考えるのが自然であり、”F164BCB”は、ポルトフィーノと同じく「F164」のコードネームを持つものの、ポルトフィーノのモデルチェンジ版なんじゃないかということですね。
ポルトフィーノ後継モデルと思われるプロトタイプはすでに走行中
なお、ここ最近、「ローマ顔のポルトフィーノ」がたびたび目撃されており、これが「ポルトフィーノ後継モデル」となる可能性が大。
ポルトフィーノの発売は2017年なので、2021年に新型に切り替わるとなると、いささか早いモデルチェンジではありますが、ローマとパーツを共通化することで生産を効率化するのだと考えれば「早めのモデルチェンジ」にも納得ができ、諸々の情報を鑑みるに、「ポルトフィーノは2021年にモデルチェンジ(後継モデルへスイッチ)」となるのかも。
ただし以前に目撃されたプロトタイプは「フロントはローマ、リアはポルトフィーノ」であり、どうせ共通化するのであればリアもローマと同じパーツを使用しないと片手落ち。
よってポルトフィーノ後継モデルはリアのデザインも大きく変更されるものと思われますが、内装が「ローマと同じ」となるのかどうかも気になりますね(ローマとポルトフィーノの車体は基本的に同一で、かつパーツ共通化を想定すると、ローマ同様のインテリアが与えられることになると考えるのが妥当)。
-
フェラーリ・ポルトフィーノ後継モデル?ローマのテスト版?謎のフェラーリが目撃される
| いずれにせよ、ポルトフィーノ後継モデルのテストは開始されているはずだ | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49799649066/in/da ...
続きを見る
ちなみにフェラーリは以前に「モデルサイクルを早める」という旨のコメントも発しており、今後のフェラーリのモデルライフについては、「これまで」とは異なるものとなる可能性もありそうですね(実際にF8トリブートという例外も出ている)。
-
フェラーリ「これからはモデルチェンジのサイクルを早め、多くの顧客にアピールし新規顧客を呼び込む」。マクラーレンの成功を検証し、その手法を取り入れる?
| 買う側としてはそんなにモデルチェンジされるとちょっとツラい | フェラーリが今後、モデルサイクルを短くする、という報道。これまでのフェラーリのモデルサイクルと言うと「おおよそ5年」、そして2つの続 ...
続きを見る
参照: Motor Trend, FuelEconomy.gov, EPA