| そして、アップル製品は代替性があるが、テスラ製品には代替性がないとも考えている |
さて、現在新たな投資対象を探していて、その対象を「アップル」に決定。
アップル株は随分以前に保有していたことがあるのですが、現在はすべて手放してしまっている状態です。
ただしここ最近は(株式分割を発表した7月31日以降)ずっと上がり続けていて、ついに時価総額が2兆ドルを突破することに。
この2兆ドルというのは米国企業としては「初」であり、現在世界で最も価値の高い企業であることを証明した形となります(現在の株価はコロナ禍にて大きく下がった3月に比較すると「倍」程度の水準)。
アップル自体はそこまで「強くない」と考えている
ここまで株価上がってしまうとかなり危険な水準だとも考えられるものの、それでも買う理由はやはり「株式分割」。
経験上ではありますが、分割された後は当然株価が下がるものの「元の水準にまで」戻すケースが多々見られ、アップルも同様ではないかと考えているわけですね(よって分割前に買う)。
一般的に、アップルは「盤石」、テスラは「脆さをはらむ」と言われますが、ぼくにとってそれは逆だと考えていて、簡単に言うと、アップル製品は代替性があるものの、テスラ製品は代替性がないから。
もちろんアップルにはMacBookやアップルウォッチといった「排他性がある」製品がある一方、スマートフォン(iPhone)においては他から押され気味でもあり、かつ中国においては(聞く範囲で)中国政府が中国製品を後押しするという意図からか、アプリの使用含め、アップル製品の仕様にはなんらかの制限が出てきている模様。
よってアップルは中国という巨大市場において(製品・サービスともに)今後業績を伸ばすことは難しいだろうと考えていて、皆が言うように「盤石」ではないと考えています。
実際のところ2019年通期では、2018年に対して売上高、営業利益とも伸ばせておらず、やや停滞感があるのも事実です(ただし四半期ごとの業績を見ると、直近の2020年6月では、コロナ禍を考慮すると比較的いい数字を出している)
こういった理由もあり、ぼくは「アップルという会社自体はさほど強くない」と考えているのですが、株価というものは業績だけで買われるものではなく(であれば赤字をずっと出していたアマゾンやテスラが買われることはなかった)、期待感によって買われるところが大きい、とも認識しているわけですね。
つまり、アップルであれば何かをやってくれるだろう、革新的な製品やサービスを提供してくれるであろうという人々の期待がアップルの株価を支えていて、つまり「強いのではアップル社ではなく、アップルに対する期待感」だということになりそう。
そして、その期待感が現在非常に大きく、よってこの期待感が続くうちに(遅ればせながら)投資しておこう、と考えているわけですね。
一方でテスラは「強い」と考えている
そして証券市場ではよくアップルと比較されるテスラですが、これはイーロン・マスク氏の言動のせいで「キワモノ」扱いされており、実力が伴わないままにEVブームに乗って成長した会社だと思われがち。
ただしその内容を見てみると、製造コストの安さ、直販システムの導入による固定費の低さ等「よく考えられている」ところも多く、「予約販売」などアウディはじめ多くの大手自動車メーカーがEV販売にあたって取り入れている方法についても、もとはといえばテスラがはじめたもの。
その製品そしてサービス、販売方法等について「業界におけるベンチマーク」となるのがテスラではありますが、固定費の低さについてはどうやっても既存自動車メーカーが真似できるものではなく、よって「テスラと同じ性能を持つEVを作ることができても、テスラと競争できる価格で販売するのは不可能」。
さらにテスラは早々に中国での工場「ギガファクトリー」を稼働させており、中国市場に対しても大きな存在感を持つに至っていますが、アップルと違うのは、中国市場から締め出しをくらわないであろうこと」。
中国は現在EVの普及を強く推進していて、テスラがそこにうまく乗っかっているわけですが、中国の自動車メーカーが「もう少し」力をつけるまでの数年間は中国政府からの恩恵にあずかることができるだろうとも考えています(逆にアップルは、中国政府から”用済み”と判断される可能性が高い)。
こういった理由から「テスラにはその代替がない」つまり他にない強みを持っているとも考えていて、これがテスラ株にぼくがお金を突っ込む理由でもあります(フェラーリ株を買うのも同じで、フェラーリはほかで代替がきかない)。