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テスラが新たな収入源「再生可能クレジット」市場への参入を申請。一方でビットコインの売買については「マイニングに関わる環境負荷を考慮し」一時停止すると発表

投稿日:2021/05/15 更新日:

新型テスラ・ロードスター

| テスラはいつも「先」しか見ていない |

ロイターによると、テスラが「再生可能クレジット市場への参入」を申請したとのこと。

この再生可能クレジットについては調べてもなかなか情報が得られず、「ガソリン車を生産する自動車メーカーが、基準を超えるCO2を排出する場合、そのぶんのクレジットを、EVメーカーなどから購入する」のと同様」、「米国の精製業界が、代替燃料プロバイダーが生成したRINと呼ばれるクレジットを購入しなければならない」と紹介されており、精油に関してもなんらかの基準が設けられているものと思われます。

そして、このクレジットを生成できる企業は認可制とのことですが、環境保護庁(EPA)に対する申請が必要とされ、テスラはEPAに関連申請を提出した企業のうちのひとつだとされています。

今後、再生可能クレジットはテスラに大きな利益をもたらす可能性も

そしてこの「再生可能クレジット」はテスラに大きな利益をもたらす可能性があるといいますが、これは現在テスラが自動車メーカーに販売している「クレジット」と同様の原理かと思われます。

このクレジットについては説明が必要で、まず現代においては排気ガス(CO2)に関して厳しい規制があるのは御存知の通り。

そしてこの規制は非常に厳しい内容であり、欧米(米国だと11の州)においてはこの規制を満たさないと「罰金」を支払う必要が出てくることに。

たとえば欧州だと「新車1台あたりの平均CO2排出量を95グラム(基本)に抑えるべし」という規制が導入されており、これを1グラムオーバーするごとに95ユーロ支払う必要があって、フォルクスワーゲングループではこの罰金が2020年には200億円に達した、とも報道されていますね。

ただ、この罰金を回避する方法はいくつかあり、まず正攻法だと「CO2排出量を減らすこと」、つまりPHEVやEVを作ること(でないと95グラムの達成は難しい)。

ただしこれは開発から発売まで数年が必要となるために「すぐ」罰金を回避する手段としてはちょっと難しいかもしれません。

そこで登場するもう一つの方法が、他の「1台あたり平均が95グラム以下の(規制値を下回っている)」メーカーから”クレジット”を購入する方法。

たとえばテスラのクルマは100%EVなので、テスラは「95グラムまるまる×50万台分」の余裕があり、その余裕をクレジットとして他の会社に販売できるということになるわけですね。

そして、2020年はその「クレジット販売分」が16億ドルあったということになり、そしてこの16億ドルは原価ゼロであるため丸儲けということに。

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ただしその「クレジット」の利益は今後減少することに

ただ、現在は各自動車メーカーともPHEVやEVを続々発売しているため、メーカーとしてのCO2排出量総量がどんどん減少しており、よって「購入しなければならないクレジット」もどんどん減っていて、たとえばステランティスは「もうテスラからクレジットを購入することはない」ともコメント。

そうなるとテスラはクレジット販売による収入が大きく減ることになり、そうなると「再び赤字に陥ることになる」という分析もあるようです。

ただ、テスラは常に「先」を見ている会社でもあり、たとえばEVの販売についても、他社と競合しないように「高価格帯、かつプレミアムセグメント」からスタート。

これによってテスラ=(貧乏くさい小型EVを作る会社ではなく)プレミアムカーメーカーという印象を世に与えることに成功したわけですね。

そしてもちろん、バッテリー価格が下がったり、各社のEV開発が進むと「低価格化」が進むことになりますが、その状況にも対応できるようにモデル3やモデルYといった低価格EVを発売し、さらには販売が見込める地域には工場(メガファクトリー)を建設してさらにコストを下げ、フォルクスワーゲンIDシリーズなどの普及価格帯EVにも対応できるように「値下げ」を行なうという対策も。

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とにかくテスラは常に業界の動向のみならず世界規模での動きをを読んで行動する会社なので、今回の再生可能クレジットについても同様に「先」を見ての行動であり、自動車メーカーに対して販売するクレジットが少なくなってくることを見越しての「計画」なのでしょうね。

テスラはビットコインの支払い受付を停止

テスラはおよそ数ヶ月ほど前にビットコインへの投資を発表し、ビットコインによる支払受付を発表していますが、今回「ビットコインによる支払受付と売却を停止」するとコメント。

この理由としては「暗号通貨の採掘プロセスによる化石燃料の使用が急速に増加している」という現実を懸念したためだといい、マイニングに要するエネルギーが「持続可能な」ものへと移行次第、再びビットコインの売買を行なうとしています。

参考までに、世界中のビットコイン採掘にかかる電力は「2019年のオランダの年間電力消費量と同じ」だといい、その電力を補うのが現時点では「石化燃料」ということですね。

なお、テスラは現時点ではまだ珍しい「EVしか製造してない」メーカーではありますが、テスラが支持される理由の一つは「電気自動車しか製造していないから」。

たとえば、BMW 3がいくら「i」を、フォルクスワーゲンが「ID」を、メルセデス・ベンツが「EQ」を押し出そうとも、それらのメーカーはEVと同時にガソリン車を製造しており、ここがテスラと他との圧倒的な「差」ということになり、よって今回の判断はその”テスラの優位性”を維持するためのものなのかもしれませんね。

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参照:Reuters, Tesla

 

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