| そのはじまりは「マークXI」の「XI」をアルファベットにて「ELEVEN」と記載したことだった |
「イレブン」はシリーズ1、シリーズ2通じて270台が製造されるヒット作に
さて、ロータス車のネーミングは「E」で始まるものが多いということはご存知かとは思いますが、今回はその「由来」が公開。
ロータスでは新型車「エミーラ(EMIRA)」の発表が控えており、これもやはり「E」でスタートする名を持つということになります。
このほかだと、過去には「エクセル(EXEL)」「エラン(ELAN)」「エスプリ(ESPRIT)」「エリート(ELITE)」「エキシージ(EXIGE)」「エヴォーラ(EVORA)」「エクラ(ECLAT)」「エリーゼ(ELISE)」「ヨーロッパ(EUROPE)」「エヴァイヤ(EVIJA)」といったモデルが発表されていますね。※「セブン(SEVEN)」は数少ない例外
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なぜロータスでは「E」を用いることにしたのか
そこでなぜロータスが「E」で始まる名を使用するようにしたのかという由来。
まずロータスは1948年に創立されていますが、この際、創始者であるコリン・チャップマンは、自分が設計・製造したロータスの最初のロードカーをMark Iと名付けることに。
それ以降は「Mark+ローマ数字」という伝統が続き、しかし1956年に「Mark XI」が誕生しようという段階になったとき、コリン・チャップマンは「Mark(マーク)」をその命名から外すことを決めた、とされています。
つまり、「ロータス・マーク・イレブン」ではなく「ロータス・イレブン」という名称が採用されたわけですね。
ただ、「XI」であれば問題はないものの、「11(イレブン)」と表記した場合、「II(ツー)」と間違われる可能性を(コリン・チャップマンが)懸念し、「XI」を「ELEVEN」とアルファベットで記載するようにしたのが「Eではじまる名前」のスタートなのだそう。
なお、「マーク」は名称から外れたものの、「タイプ+数字」という表記はコードネームとして継続的に用いられており、たとえば「エラン」はタイプ26、「エリート」はタイプ75、「エスプリ」はタイプ79、そして「エミーラ」はタイプ131。
ちなみにこの「タイプ+数字」は自動車以外、たとえばロータスが発表した自転車にも採用されています。
ロータスは「軽量性とハンドリングが命」
なお、ロータスというと「軽量性、そしてハンドリング」が最大の特徴だというイメージも。
軽量性については「一つの部品に複数の機能を兼ね備えさせる」ことでパーツ点数を減らすことがよく知られますが、フェラーリも「ロータスの思想を参考にした」とも語ったことがあり、実際にフェラーリ・ポルトフィーノのパーツはその先代であるカリフォルニアに比較すると40%も少ないようですね。
そして「ハンドリング」というと今でも多くの自動車メーカーがロータスに意見を求めることがあるようで(ロータスはコンサルティング会社、ロータス・エンジニアリング社を持っている)、今でもロータスの大きなアドバンテージだと考えることができそうです。
そしてロータスは現在中国は吉利汽車の傘下にありますが、豊富な資金を得てこれまでにないほどの積極的な活動を見せており、先ごろにはエンブレムの変更も発表済み。
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なお、ロータスは「蓮」の意味であり、これはコリン・チャップマンが仏教思想を取り入れて「俗世間の苦しみから開放されて夢が叶う」ことをイメージしたとも言われ、しかしこれについてはロータスからの公式見解がないので「ナントモ」。
「LOTUS」の上にある「ABC」はロータス設立者、「Anthony Colin Bruce Chapman」のイニシャルを表したものです。
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参照:LOTUS