| 新型ランドクルーザーはこれまでのトヨタ車とはずいぶん異なる販売方法を採用している |
人口密集地域のトヨペット店よりは過疎地域のトヨタカローラ、ネッツトヨタ、トヨタ店を狙うと良さそう
さて、新型トヨタ・ランドルーザーを仮発注。
注文に至るまではトヨタディーラーを7件回っていますが、そこで得た様々な情報を記載してみたいと思います。
なお、トヨタのディーラーは現在「トヨタ自動車」「トヨペット」「トヨタカローラ」「ネッツトヨタ」の4系統がありますが、近畿だと「トヨタ自動車」の場合「京都トヨタ自動車」「大阪トヨタ自動車」「兵庫トヨタ自動車」と3つの母体があり、「トヨタカローラ」だと大阪の場合は「トヨタカローラ南海」「トヨタカローラ大阪」「トヨタカローラ新大阪」という母体があって、さらにトヨタカローラ南海ではおよそ50店舗のトヨタディーラーを持っています。
そんなわけでひとくちにトヨタディーラーと言っても様々な母体そして系列があるわけですが、その数だけ「事情」があると考えてよいかと思います。
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新型ランドクルーザーの納車待ちはいったいどれくらい?
現在ランドクルーザーについては非常に納期が長いことが知られていますが、納車待ち期間は1年とも3年とも言われます。
そしてこの納車待ち期間については、販売店系列によって大きく異る模様。
ぼくの調べたところでは、もっとも納車待ちが長いのは「トヨペット」系列、そして「トヨタ」「トヨタカローラ」「ネッツトヨタ」の3つは同じくらい(それでも地域によってかなり変わる)。
そしてトヨペットの納車待ちが長い理由ははっきりしていて、順を追って説明してゆくと、まず「もともとランクルはトヨペットの取扱車種だったから」。
ただし現在はいずれの系列でもランクルの取り扱いがあり、しかしトヨペット店では昔からランクルに乗っているお客さんが多く、よってトヨペット店に大量に注文が集中している、とのこと。
中には、先代ランクル時代からずっと(ランクルを)海外に流していた顧客もあるといい、そういった顧客は今回、新型ランドクルーザーを150台注文入れた例もあるといいます。
そして大阪の場合ですが、「トヨペット」「ネッツトヨタ」「トヨタカローラ」3系列を経営する会社に聞いてみたところ、トヨペット系列での新型ランクルの受注は1200台、ネッツトヨタでは80台、トヨタカローラでは70台。
新型ランドクルーザーの割当は「均等」
つまりトヨペット系列がブッチギリで受注を集めていることがわかりますが、そこで思うのが「これまでランクルを多く売ってきた販売店(トヨペット)に多くの新型ランクルが回されるので、納車も早いのでは」ということ。
実際のところ、今までのトヨタだと「実績のある販売店に対し、より多くの人気車種を回していた」ものの、新型ランドクルーザーの場合は事情が違っていて、色々と話題になった「転売」、ひいては「転売によるテロリストグループへの流出」をトヨタは強く懸念しており、よってこれまでのように実績のあるトヨペット店に大量のランクルを回してしまうと、(業者によって)大量に海外に流れる可能性があり(誓約書を取っていたとしても抜け道はある。現在、独禁法を盾にゴネている転売業者もいるようだ)、大量転売を避けるために「トヨペットだろうがネッツトヨタだろうがトヨタカローラだろうが、系列あたりの店舗数に応じて”均等に”台数を回すという方針を採用している、と聞いています。※もし転売がどうしても不可ということになれば大量にキャンセルが出るだろうという話もあった
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よって、上述の「トヨペット系列での新型ランクルの受注は1200台、ネッツトヨタでは80台、トヨタカローラでは70台」の場合、そしてそれぞれの系列での店舗数が同じだとすると、一番納車が早いのはトヨタカローラ店ということになります。
実際のところ、ぼくが仮注文をしてきたのは兵庫のトヨタカローラ店なのですが、ネット上の注文報告における「納車時期がバラバラ」なのにはこういった内部事情があるようです。
なぜ「仮注文」?
そこでなぜ仮注文なのかということですが、現在試乗の順番が回ってくるまで「2ヶ月待ち」。
やはり試乗しないと注文を決めることが出来ないという人も多く、よっていくつかのディーラーが配慮しているのがこの「仮注文」制度(おそらく、ディーラーによって内容が異なると思う)。
現在、ぼくの(仮)注文したディーラーでは、系列の店舗合わせて1週間に7台ほど注文が入っているといい、このペースだと試乗するまでに自分の前に7台×8週間=56台もの注文が入ってしまいます。
そしてこのディーラーには、系列店合わせて1ヶ月に5台の割当しかないといい、つまり試乗を待っていると「11ヶ月分」も納車待ち期間が伸びるわけですね(現時点でも70台の注文が入っているので14ヶ月待ち)。
そうなると「早いうちに商談したのに、試乗の順番を待っている間に納車待ちがさらに長くなってしまう」ことになり、こういった問題を避けるため、まずは仮注文を入れてから試乗を待ち、試乗して購入の決意が固まればそのまま本注文(契約)へと移行し、その時点でオプションなどの仕様を本決定するというシステム(試乗して購入を取りやめるのであればそのままキャンセル)。
つまりは仮注文によってひとまずは納車待ちの列に並ぶということになりますが、これはなかなかに合理的な方法だと思います。
こういった事情を考慮するに、都市部ではなく郊外を中心にディーラーを展開している系列店にてランドクルーザーを購入するのが得策で、注文が集中しがちな都市部のディーラーで注文した場合は納車待ちが長くなり、さらにトヨペット店だとさらに長くなるということになりますね。
結果的にぼくがランドクルーザーを仮注文したのは兵庫のトヨタカローラ系列ディーラーですが、「まさかクルマを注文するのにここまで苦労するとは」と改めてランクル人気に驚かされています。