「世界一クルマが高い国」はトルコ！日本だと1199万円のポルシェ・カイエン・クーペが税金を入れると6200万円に。現地では日本に比べ、いずれのクルマも4倍以上となるようだ

｜　ちなみにトルコの平均年収は約34万円、こうなると自動車の購入など夢のまた夢　｜

これだけ高額の課税をしたとしても「買う人がいる」のもまた驚き

さて、日本で自動車を購入するときの税金は自動車税（軽自動車税）、環境性能割、自動車重量税、消費税の4種類ですが、自動車税は毎年、環境性能割は購入時、自動車重量税は（通常）車検ごと、消費税は購入時に支払います。

たとえば、トヨタ・ランドクルーザー（GRスポーツ/ディーゼル/800万円）の場合、（納車時期にもよるものの、ざっと）自動車税は5万7000円、環境性能割は19万6300円、自動車重量税は4万9200円、消費税は72万7273円なので、税抜きで727万2727円のクルマを購入するのに、102万9773万円の税金を支払っているということになりますね。※車両本体価格の13％くらい

ちなみに自動車税は排気量によって支払い税額が異なり、現在は下記のとおり課税されることになります。

自動車に対し、高い税率を課す国は多い

ただ、こういった「自動車購入時にかかる税金」は国によって大きく異なり、一般に高額なクルマ、もしくは排気量が大きな車になればなるほど、飛躍的に税金が高くなるケースが多い模様。

たとえばフィリピンでは、ポルシェ718ケイマンだと325万円くらい、しかしマクラーレン620Rだと3630万円程度になるといい、718ケイマンでは車両価格の50％、しかしマクラーレン620Rでは100％くらいに税金が設定されているようですね（日本だと、ここまでダイナミックに価格が変動しない）。

中国も自動車に対してはかなり高額な課税がなされる国として知られており、「関税」「付加価値税」「排気量にかかる税金」の三種が課税され、関税は今のところ一律で25％（段階的に引き下げられている）、付加価値税は17％が輸入価格に対してかかります。

ただし問題は「排気量にかかる税金」で、これは0～40%と幅があり、4リッターまでだと12%以下、4リッターを超えると40％という具合になり、4リッター以上のクルマだと、その乗り出し価格は、車両本体価格のおおよそ倍くらいになるようですね。

ところがトルコでは事情が異なった

そして今回の本題ですが、現在トルコは「自動車を購入するのにもっともお金がかかる国」で、そのイメージとしては「乗り出し価格が新車の4倍くらい」。

たとえば、フォルクスワーゲン・トゥアレグが3300万円くらい、アウディA8Lが4900万円、ポルシェ・カイエン・クーペで6800万円くらい。

日本だとポルシェ・カイエン・クーペは1199万円なので、これはなんと日本の5.6倍という数字です。

なお、これは特別消費税と呼ばれる、トルコ政府が購入者に対して強制的に課す、エンジンの排気量と税引き前の販売価格に基づく税金に起因する、とのこと。

この特別消費税について、1600c以下で、85000トルコリラ以下のクルマ（112万円くらい）だと45％、13万トルコリラだと80％。

1600cc～2000ccで17万トルコリラ以上になると130％（車両販売価格の1.3倍）の税金がかかります（この税金を車両販売価格にプラスする）。

加えて、さらに付加価値税が「車両販売価格＋税金」に対して18％かかることになりますが、カイエン・クーペのクラスだと特別消費税が220％なので、税金だけで（日本の車両価格をベースにすると）2638万円となり、これを車両価格の1199万円に足すと3837万円となり、さらに付加価値税18％を加算すれば4528万円という計算に。

こうやって見るとやはり新車価格の4倍になっているということがわかりますが、実際にトルコで販売されているカイエン・クーペは「6800万円くらい」だと報じられているので、ベースとなる車両価格に対し、「さらに関税」がかかっているなど、算出の基準となる車両販売価格がもう一段高いのかもしれませんね。

参考までに、2019年の統計だと「トルコの平均年収は約34万円」だというものが見られるので、これに当てはめると、ポルシェ・カイエン・クーペは「平均年収の200倍」。

おそらくはフォルクスワーゲン・ゴルフであっても（試算上）平均年収の60倍程度になるものと思われ、自動車の所有は夢のまた夢といった感じで、こういった数字を見ると、つくづく「日本に生まれてよかった」と思います。

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参照：Jalopnik