| 実際には次世代、またその先のポルシェ911がどうなるかは誰にもわからない |
ただ、ここ最近のポルシェの傾向を鑑みるに、「過去」にモチーフを求めることになるだろう
カーデザイナー、マッテオ・ジェンティーレ氏が「ポルシェ930レストモッド(PORSCHE 930 RESTOMODO)」なるコンセプトカーをデジタル上にて制作して公開。
これは文字通りポルシェ930を現代風にレストモッドしてみたというクルマですが、もちろんデザイナー氏の創作であり、デジタルワールドのみに存在するカスタムカーです。
詳細についての説明はないものの、テールパイプがないところを見るに、「930のフラットシックスを、エレクトリックパワートレインにスワップした」という想定なのかもしれません。
現実的にエレクトリックモデルでこのデザインを再現するのは難しいかもしれないが
そしてこのポルシェ930レストモッドを見るに、空冷時代のポルシェが持つ特徴を色濃く残しており、つまりは「カエル顔」を演出することになる立ち上がったヘッドライト、そしてこれもきつい角度を持つフロントウインドウといったデザイン的特色を持っています。
これらは現代だと「空気抵抗を増加させる」とみなされ、そして「Cd値が0.1変われば、航続可能距離が2.5%変化する」とされるEVにおいては致命的ともなりかねず、そして同じように空気抵抗を増加させるフロントスポイラーやエアロフリック、さらにはフォグランプなども「抵抗物」となりそう。
ただ、この作品はあくまでも「架空の産物」であり、格好良ければそれでOKなので、現実的な問題は何も気にしなくていいのだと思います。
しかしその一方、空気抵抗削減を狙ってか(もしくは現代っぽさを演出するためなのか)ドアハンドルはフラッシュマウント、そしてドアミラーの代わりにはカメラ、さらにウインドウフレームのたぐいはなく、ガラス類もフラッシュマウント。
前後フェンダーは極端にワイド化され、そしてリアセクションは現代の水冷911では実現し得ない角度をもってスロープすることになっていますが、将来911が「ピュアエレクトリック化」され、車体後部にエンジンや補機類、冷却装置を内蔵しなくても良くなれば、再びこの「空冷っぽい」リヤスタイルが実現するかもしれませんね。
なお、エンジンフード上のルーバーやハイマウントストップランプは992世代の911風、そしてテールランプも「LEDバー」。
実際にどうなるかわかりませんが、ポルシェが997、991、992にてどんどん「過去へのオマージュ」傾向を強めているところを見るに、エレクトリック版911は(911であることを主張するという意味も込めて)さらに前の世代へと時を巻き戻すことになるのかも、と考えたりします。
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参照:Matteo Gentile