
Image:BMW Motorrad
| R 1300 Rベースのモンスターバイク「Titan」登場 |
BMWはビルダーとのタイアップによってチョコチョコとバイクのカスタムを公開している
さて、BMWはほか多くのバイクメーカーとは異なって「サードパーティーによるバイクのカスタムを推奨」しており、これによって自社のバイクに関する市場の興味や話題の創出を狙っています。※R nine Tからこの傾向が顕著になっている
これは「ユーザーが市場を盛り上げてくれる」「それによって、その製品の魅力が永続する」「中古市場での人気も高まる」という効果を狙ったもので、クルマだと「86」がその好例かもしれません。
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考え方としてはUGC(User Generated Content=ユーザー生成コンテンツ)に近く、企業ではなく一般のユーザーが自ら作成・発信したコンテンツによって「消費者のナマの声を他のユーザーに届ける」「購買活動を活性化させる」「コンテンツを多様化させる(カスタム情報の公開など)」「宣伝広告費の最適化」「SEO効果」「エンゲージメントの向上」等を狙うことができるわけですね。
Image:BMW Motorrad
実のところ、BMWは「過激」な会社である
ただしメーカーがこういった「ユーザーによる勝手なカスタム」を許容するのは容易ではなく、というのもクルマやバイクは安全性という重大な問題を抱えているからで、これによってトラブルが起きたり、生命に影響を及ぼすような事故が起きたりすると「逆効果」となってしまいます。
そのためほとんどの自動車・バイクメーカーは「ユーザーが(純正パーツ以外で)カスタムしないよう」という方向性を採用しているわけですが、BMWは4輪においてもアグレッシブすぎるデザインを採用しているということでもわかるとおり、他のブランドに比較すると非常に過激です(リスクを踏んででもメリットを獲得しに行く)。
この傾向はバイク部門「モトラッド」においても顕著にあらわれ、その結果が一連の「ショップとのタイアップによるハードカスタム」。
そしてその最新作がこの「タイタン」というわけですね。
今回のBMW R1300 Rロードスター「タイタン」はニトロ搭載
この「タイタン」のベースはR1300 Rロードスターで、まさに常識破りの仕上がりを持っており、ニトロ噴射装置やカーボンパーツ、極端に延長されたスイングアームなど、まるでストリートレース(あるいはドラッグレース)仕様そのものといえるカスタムが施されています。
「M4 CSLですら大人しく見える」と言わしめるこのバイクは、BMWの“真面目な顔”を脱ぎ捨てた一例として、大きな注目を集めているわけですね。
Image:BMW Motorrad
「タイタン」のデザインは改造バイクカルチャーを全面的に意識
今回のタイタンは、いわゆるネイキッドバイクの「中身むき出し」スタイルをさらに一歩推し進めた存在で、車体は低く構え、サスペンションが完全に沈み込んだかのようなシルエットが特徴的。
143馬力のボクサーツインエンジンから後輪に向けて螺旋状に這うように配置されたチタン製のアクラポヴィッチ製エキゾーストなど「芸術的な」スタイリングも併せ持ち、このバイクが単なる「暴力的な加速を求めただけ」の存在ではないこともわかります。
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カーボン、ニトロ、ドラッグスタイル──実用性は一切無視
タンク上部からシートエンドまでを覆うカーボンパネルは、レーシングカーさながらの空力を意識したデザインで、シートはごく小さく、タンデム用シートやマッドガードも「存在せず」。
しかも、NOS(ニトロ / ナイトラス・オキサイド・システム)ボンベがサイレンサーの間に設置され、ドラッグレースさながらのロングスイングアームが装着されるなど、「完全に振り切った」構造や仕様を持っています。
Image:BMW Motorrad
BMW四輪部門より、モーターラッドの方が「遊び心」満点?
タイタンを見て改めて感じるのは、BMW モトラッドの自由度の高さであり、(いかにアグレッシブであったとしても)4輪部門のBMWがここまで尖ったコンセプトを発表することは稀であり、実際に「M2にNOS積んでみた」的な提案はこれまでにも皆無です(SEMAへと出展してほしいものである)。
もちろんタイタンがこのまま市販化されることはないと考えられ、しかしBMWモトラッドはこれまでも”コンセプトモデルの要素を量産車に落とし込んできた実績”があり、よって近い将来、このバイクのエッセンスを感じる市販車が登場する可能性もゼロではありません。
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参照:BMW Motorrad