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「浪人」?フィスカーがロバート・デ・ニーロ主演の映画「RONIN」からその名をとった新型車、ズバリ「RONIN」を発表!大人4人が乗れるGTカーとなるもよう

2022/05/05

「浪人」?フィスカーがロバート・デ・ニーロ主演の映画「RONIN」からその名をとった新型車、ズバリ「RONIN」を発表!大人4人が乗れるGTカーとなるもよう

| フィスカーはこれまでにも数々なプロジェクトを立ち上げているが、実現したものはほんの一握り |

ただしヘンリク・フィスカー氏のアグレッシブさは高く評価したい

元アストンマーティンのデザイナー、そして現在は自身の自動車メーカー「フィスカー」を展開するヘンリク・フィスカー氏。

現体制となってからはエレクトリックSUV「オーシャン」、やはりエレクトリック・クロスオーバー「ピア」を発表していますが、今回は第三のラインナップとして「RONIN(ローニン)」なるグランドツアラーのティーザー画像を予告しています。

なお、この「RONIN」は1998年に公開されたロバート・デ・ニーロ主演の映画「RONIN」から取られたものだといいますが、やはりぼくら日本人にとっては奇妙な響きを持つのかもしれません(映画「RONIN」は文字通り「浪人」を意味している)。

フィスカー・ローニンはこんなクルマに

そこでフィスカーが発表したコメントを見てみると、「市販EVとして世界最長の航続距離を達成し、極めて高いレベルの性能を実現することが目標」「フィスカーのエンジニアリング、パワートレイン、ソフトウェアに関する高いレベルを示すショーケース」「大人4人が荷物を積んで旅行に行けるグランドツアラー」という文言が並びます。

さらには航続距離、パフォーマンス、ドライビングエクスペリエンスに焦点を当てており、そのため可能な限り最先端の軽量素材を使用する予定だとも紹介され、かなり先進的なクルマとなるのかもしれません。

なお、ドライバー含む乗員全員ができるだけ快適に過ごせるよう、乗降を容易にする「ユニークな」ドアを採用するといいますが、フィスカーは過去にも4枚ディヘドラルドアという「エモーション」を発表しているので、これと同様のドアを持つの可能性もありそうです。

ちなみにこのエモーションは途中にて計画が頓挫しており、今回のRONINはこのエモーションの再来ということになるのかも(その意味ではエモーションそのものが浪人であったとも言える)。

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フィスカーは色々とお騒がせな人だった

ヘンリク・フィスカー氏はBMWではZ9、アストンマーティンではDB9やヴァンテージのデザインを行った人物で、その後には自身の会社を立ち上げ、「フィスカー・カルマ」をリリースしています。

このカルマは当時まだ珍しかったPHEVで、環境に優しいということからレオナルド・ディカプリオはじめ多くの著名人が購入したものの、致命的な欠陥があったとされ、コンシューマーレポートでは「買ってはいけないクルマ」に指定されたことも。

そういった経緯がありこのカルマの販売は低迷し、その後ヘンリク・フィスカー氏はプロジェクトを生産設備ごと中国企業へと売却していて、これが現在の「カルマ・レヴェロ(レヴェーロ)」となっているわけですね。

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そしてヘンリク・フィスカー氏は新たなるプロジェクト「サンダーボルト(下の画像)」を立ち上げるものの、こちらのデザインが「アストンマーティンに似ている」として、アストンマーティンがヘンリク・フィスカー氏に対して訴訟を起こし(2015年)、これはアストンマーティンが自社のかつてのデザイナーを訴えたという前代未聞の事例となります。

ただ、フィスカー氏は「似たような車ばかりをデザインする」人物なので、アストンマーティンをパクる意思はなく、単にアストンマーティンでもサンダーボルトでも「自分の好きなデザインで車を作ったらそうなった」というだけなのかもしれません。

ちなみにデザイナーは「自分の好きなテイストを実現したがる」人と、「そのブランドに求められる、ブランド独自の提案性を持つデザイン」とを行う人に分かれると認識していますが、もちろんヘンリク・フィスカー氏は「前者」です。※前者はほかにイアン・カラム、後者だとジョルジエット・ジウジアーロ、ルク、ドンカーヴォルケ、ワルター・デ・シルヴァ、フランク・ステファンソンが名を連ねると認識している

もう一つ参考までに、ヘンリク・フィスカー氏はアストンマーティンを刺激しないようにサンダーボルト・プロジェクトをキャンセルし、その後「フォース1」プロジェクトをスタートさせますが、こちらについてもアストンマーティンがその類似性を主張してヘンリク・フィスカー氏を相手取って再び訴訟を起こしています。

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流石に同氏はこれに怒り心頭となったと見え、今度はアストンマーティンを「自社のエモーションのパクリ」として訴えていますが、これは「一理ある」かもしれません。

というのも、こちらは2017年1月に発表されたフィスカー・エモーション。

こちらは後に発表されたアストンマーティン・ヴァンテージ。

「偶然」とは言えないほどの共通性を持っており(しかし発表時期が近いので、アストンマーティンがエモーションを見てからヴァンテージのデザインを考えたとは考えにくい)、さすがにこれはアストンマーティンも言い逃れはできないだろうと考えてはいますが、これら訴訟がどう決着したのかは不明です。

話をフィスカー・ローニンに戻すと、このローニンは同社が英国に開設したエンジニアリングセンター、フィスカー・マジックワークスにて開発が行われ、このプロジェクトは元アストンマーティンデイブ・キング氏が率いると報じられており、どこまでもフィスカーはアストンマーティンと縁が切れない、ということになりそうですね。

フィスカーがインスタグラムに投稿したローニンのティーザー画像はこちら

そしてこちらがヘンリク・フィスカー氏が投稿したローニンのティーザー画像。

ちなみにヘンリク・フィスカー氏はイーロン・マスク氏とも仲が悪く、イーロン・マスク氏がツイッター買収を発表した後、即座に自身のツイッターアカウントを停止し、ほかのSNSにてフォローするようにという誘導活動を行っています。

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参照:Fisker

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