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先代C7コルベットの新車在庫は5,000台以上も!新型C8コルベットが高く評価されたのは良かったものの、その思わぬ「反動」にディーラーが苦しむことに

2019/11/19

| 現在、C7コルベット購入者に対しては3,000ドルの値引きキャンペーン中 |

コルベットはC8世代のコルベットをミドシップにスイッチさせていますが、これはコルベットの歴史上「初」の出来事(ミドシップ化の計画は以前からあったが、60年かけてようやく実現した)。
これまでずっと「フロントに大排気量エンジンを積む」ことで広大なフロントノーズをもたせてきたものの、新型コルベットではエンジンをリアに移動させることで、そのプロポーションが大きく変わっています。

コルベットのミドシップ化に要したのは60年。途中で「ロータリエンジン搭載」モデル、「デロリアン」の元祖とも言えるモデルもあった!

そういったドラスティックな変化を与えるためか、シボレーは当初(ミドシップ版コルベットが売れなかったときのため?)C7世代のフロントエンジンコルベット、C8世代のミドシップコルベットとを併売するという計画を持っていたと伝えられますが、フタをあけるとC7の生産を終了させて「完全に」C8世代のコルベットへと移管させる方法を選択。

C8コルベットの価格は安すぎた?

その代わりといってはナンですが、C7コルベットよりも「相当」高くなると言われたC8コルベットの価格を抑え(770万円くらいになると言われていたが、650万円程度で発売された)、その価格は北米においてはC7コルベットの「45万円高」くらいに収まっています。

新型コルベットの価格は約650万円!ポルシェ911の半分、フェラーリやランボルギーニの1/4の価格で同等の性能

それでいてミドシップレイアウトならではの高い戦闘力を発揮するとあってその評価は非常に高く、その「アオリ」を受けたのがC7世代のコルベット。
C7コルベットはつい先日まで生産されていて、「最後の」コルベットZ06がラインオフし、チャリティオークションにて270万ドルで落札されたばかり。
ただしこれは「最後の」という記念的意味合いがあるための高額落札であり、どうやら通常のC7コルベットはかなり余っている、との報道。

実際のところ、全ディーラーの在庫を合計するとおよそ5,000台のコルベット(C7)が残っていると言われ、ディーラーはこれらの在庫を販売するのに苦労している、と報じられます。
ちなみにC8コルベットはストライキの影響にて、本来は年末から生産する予定であったものが2月からの生産開始へと延期。
つまり、早くても新型コルベットの納車は3月~4月になるということですが、それでもC7コルベットが売れないということは、よほどC8コルベットの評価が高い、と考えて良いのかもしれません。

加えてシボレーは「対策金」として、C7コルベットを購入する顧客に対しては3,000ドル(約32.5万円)の値引きをオファーしているそうですが、それでも在庫の回転は鈍く、これは「予想外の事態」なのかもしれませんね(通常、こういった”ファンの多い”クルマは、生産終了がアナウンスされると買い占めが生じる。C8コルベット発表前から、C7コルベットについては在庫過多が報じられていた)。

そう考えると、「ストライキ」にて新型コルベットの生産が遅れるのも「C7コルベットの在庫過多解消に多少なりとも貢献」するため、これはこれで良かったのかも。

なお、シボレーはC8コルベットについて「ニュルブルクリンクに挑戦し、いい結果を残せたが、そのタイムを発表しない」とも公表。
これについては様々な意図があるかもしれませんが、もしかすると「C7コルベットよりもかなり速いタイムなので、今これを公表するとさらにC7コルベットが売れなくなる」と考えた可能性もありそうです。

新型C8コルベットは発表1週間前にニュルにアタックしていた!「目標をクリアしたが、今はタイムを発表する気はない」

いずれのクルマも必ずフェイスリフトやモデルチェンジを行いますが、そのタイミングではどこかに「在庫」が残っているはずで、そういったクルマの販売についてディーラーが「かなり頭を悩ませる」というのが現状なのでしょうね(さらにフォードやオペルのように、その市場から”撤退”する場合はさらに困りそう)。

VIA: CorvetteBlogger.com

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