| 信じられないことではあるが、生き残ったアメリカンマッスルはマスタングのみである |
ただし秋にはフルモデルチェンジを迎える新型チャージャーが登場する予定である
さて、米国にてフォード・マスタングの販売が54%も伸びたとして話題に。
この理由については明確になっており、「シボレー・カマロとダッジ・チャレンジャーの生産が終了したから」で、つまり現在マスタングは(秋に新型ダッジ・チャージャーが発売されるまで)現在唯一の”新車で購入が可能な”アメリカンマッスルカーとなったわけですね。※アメリカンマッスルが1台しか残っていないということにも驚かされる
やはり「最後まで生き残ること」は重要である
より正確に言うと、マスタングは2023年8月の2,036台から2024年8月に3,164台へと販売を伸ばしており、これによってマスタングの(今年の)累計販売台数は33,817台となって昨年の同時期に比べて17.7パーセントの増加となっています。
こうやって見ると「最後まで生き残る」ことが非常に重要だということがわかり、つまり「不採算」だとしてそうそうに撤退するのもビジネス上の一つの判断ではありますが、たとえ採算が取れずとも「耐え抜いて」生き残ることもまたビジネス上の一つの戦略となりそうです(ただし市場やその分野での強み、資金力によっても変わってくる)。
例えば業界は変わるものの、「遊園地やテーマパーク」にも同じことが言え、世の中に娯楽の種類が増えて遊園地やテーマパークが「斜陽産業」になったとしても、そこで「いかにほかが閉業しようと」生き残った遊園地やテーマパークに来場者が集中し、結果的に利益を生むことが可能となってきます(大阪であればひらかたパークがそれに該当すると思う)。
そして「強豪がどんどん手を引く」だけあってこういった市場は「ニッチ」であり、新規参入はまずないであろうというのも一つの特徴で、よって最後のサバイバーが長期にわたり安定した経営を行うことが可能となってきます。
マスタングはフォードにとっても「唯一の乗用車」である
なお、日本に限らずアメリカでもスポーツカーは不人気で、しかし正確に言うならば「トラックとSUV以外はすべて不人気」。
よってフォードはしばらく前に「(お膝元の北米市場にて)乗用車部門から「マスタングを除き乗用車部門から撤退しSUVとトラックのみに集中する」という驚きの判断を行ったところですが、それでもマスタングを残した甲斐があったということなのかもしれません(アメリカでは「乗用車=Car」にセダンやクーペ、スポーツカーやハッチバック、ワゴン、オープンカーなどが分類され、「SUV&トラック」にはそのまんまこれらのボディ形状が分類される)。
参考までに、フォードのハイブリッド車の売上は2024年8月に急増して16,394台が販売され、これは前年比49.8%という数字です。
年初来の数字も同様で、ハイブリッド車の売上は125,462台に達して49.3%の増加を記録しており、フォードはそうそうにハイブリッドのラインアップを増加させたことで現在の市場の嗜好の変化にうまく対応したということに。
それでもEVの販売台数は8 月に28.9%増加し8,944台が販売され、年初来の販売台数も57.6%増加して61,366台へ。※主にF-150 ライトニング (+86.5%))とマスタング マッハ E(+39.8%)の需要増加による
ただしご推察の通り「主役」となったのはガソリン車で、8月の販売台数は157,647台(9.9%増)、今年に入ってからの販売台数は1,213,513台(0.5%減)という数字となっており、文字通りの「圧倒的」ということに。※先月最も売れたのは173.6%急上昇したレンジャーと、97.1%増のエクスプローラーである
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