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アストンマーティンも「ミラーレス」に参入!デジタルミラー採用なのに普通のドアミラーも装備するその理由とは?

2020/01/06

| アメリカは”鏡面”を使用したドアミラーがないと登録できないから |

アストンマーティンが、ラスベガスにて開催の家電見本市「CES」にて”ハイブリッドモニタリングカメラ”を搭載したDBSスーパーレッジェーラを公開。
これは3つのカメラにて構成される後方確認システムで、ひとつはルーフスポイラーに内蔵され、残る2つは左右ドアミラーのステーに埋め込まれたもの。
これらのカメラの映像が「ルームミラーにまとめて映し出される」というのがシステムの概要ですが、アストンマーティンはこれについて「将来的に自社で生産するクルマに搭載される現実的なもの」だと語っています(現時点では試作品にとどまる)。

国によって異なる法規に自動車メーカーは対応に苦慮

なお、面白いのはこんな感じで「通常のミラーも残る」こと。
ただ鏡面の角度調整が出来ないように見え、かつここに何かが映し出されるわけでもないようで、いうなれば「ダミーに近い」ドアミラーです。
アストンマーティンはこれついて「世界中の法規にマッチさせるため」だと述べており、たとえばアメリカでは「ドアミラーの代わりにカメラ(ミラーレス)」が認められておらず、よって「鏡面」を使用したドアミラーを装着する必要があるわけですね(アメリカは”5マイルバンパー””サイドマーカー”等の独自ルールも多い)。

Aston-Martin-CES-2020-5

ほかにはこんな「ミラーレス」も

ちなみに「ミラーレス」が最初に許可されたのは日本だそううですが、最近欧州向けに発売されたクルマのいくつかは「ミラーレス」を持っており、よって欧州でも「認可済み」だと考えて良さそう。

なお、市販車「初」のミラーレスはレクサスES300(オプション装備)。
トヨタはこれを「デジタルアウターミラー」と呼んでいます。

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そしてホンダは「ホンダe」にてミラーレスを標準装備。

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アウディはe-tronスポーツバックにてこれを採用。
アウディによると、ミラーレス化によって空気抵抗を大きく減らすことができるとのことで、それだけミラーの抵抗は大きいということになりそうですね(以前、フェアレディZに乗っていた頃、最高速アタック時にドアミラーを畳んで走っていたことを思い出した)。

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そしてマクラーレンは「スピードテール」でミラーレス化。
これは世界統一仕様であり、アメリカ市場向けも「ミラーレス」。
よってアメリカでは登録できないということになりますが、「年間走行距離が4,000km以下であれば、アメリカの法規を満たしていなくても登録できる」という抜け道があるようです。

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BMWも以前にCESにて「ミラーレス」コンセプトを公開しているものの、こちらは今のところ実現の予定はないようですね。

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アストンマーティン「ハイブリッドモニタリングカメラ」はこう作動する

そしてアストンマーティンのハイブリッドモニタリングカメラですが、上述の通りドアミラーステーに隠されたカメラ、そしてルーフスポイラー上のカメラにて映像を捉えます。
なお、後部確認用のデジタルミラーについて「そんなん要らんやん・・・」という人も多いと思いますが、これを使用すると「夜間でも鮮明な映像を確保できる」「室内にモノをいっぱい載せていても後ろがちゃんと見える」というメリットもあり、これらは使ってみてはじめて「ありがたさ」を享受できる部分かも。

Aston-Martin-CES-2020-3

そして、そのカメラで捉えた映像をこんな感じでルームミラーに投影。
アストンマーティンにて特徴的なのは、サイドカメラの映像もここへ一緒に映し出していることですね。

Aston-Martin-CES-2020-2

なお、サイドカメラ映像の表示については各社とも頭を悩ませているようで、ホンダeではダッシュボードに表示(視線がちょっと下る)。

アウディe-tronスポーツバックはドアパネルにモニターを埋め込んで表示。

アストンマーティン・ヴァルキリーは別途専用モニターを用意。
ただ、いずれもちょっと違和感があり、このあたりは今後「ミラーレスを前提とした専用設計が普及する」のを待ち、デザイナーやサプライヤーがそれに対して経験を積むしか解決法がなさそうですね。

そしてこちらがハイブリッドモニタリングカメラを搭載したアストンマーティンDBSスーパーレッジェーラ。
見た目は「通常のDBSスーパーレッジェーラと同じ」ですね。

Aston-Martin-CES-2020-1

VIA: Roadshow

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