世界/地域/セグメントごとの人気ボディカラーはこうなっている！白黒人気は変わらず、しかしブルーが盛り返し、グレーが大きく伸びる

｜ 一方、明るいボディカラーやツートンカラーの人気が上昇し、個性を主張する人々が増えてきているようだ ｜

たしかに欧州の自動車メーカーは「グレー」をラインアップすることが多くなった

さて、PPGは毎年「人気のボディカラー」を発表していますが、他の会社が発表する調査結果同様に「ホワイトが世界的にもっとも人気が高い」ということが明らかに。

ワールドワイドでの人気カラーを見てみると、ホワイトが35％（前年比＋1％）を占めており、ついでブラック（18％、前年と変わらず）、グレー（14％、前年比2％増）、シルバー（11％。前年比1％減）、ブルー（8％、前年比1％減）、レッド（7％、前年比1％減）となっています。

ここで注目すべきは「グレー」であり、これは「戦闘機のような」グレー、そしてメタリックグレーということになりそうですが、日本では（日本車にあまり設定されていないせいか）さほど馴染みはなく、しかし世界的に見ると2％増加（もっとも大きく伸びた色）となっています。

なお、PPGによると、最近（上位人気カラーの他に）人気があったのは比較的くすんだ色合いだったものの、最近では鮮やかなブルーやグリーン、パープルの人気も高まっている」といい、これはコロナ禍から脱しつつある状況において、多くの人々が「希望」を求めているからなのかもしれませんね。

北米だとシルバーの人気が高い

そして地域別に見てみると、ホワイトの人気が一番なのは変わらずですが、南アメリカ、アジアパシフィックでのホワイト人気が非常に高く40％を占めているほか、北米では人気ナンバー2がブラックではなく「グレー（22％）」、そして3位は「ブラック（18％）」、4位は「シルバー（12％）」となっていて、シルバーとグレーを足すとホワイトよりも高い数値を示しており、ブラックよりもグレーのほうが人気がある、ということになりますね。※北米ではもともとメタリックグレーの人気が非常に高い

ちなみに北米ではブルー、グリーン、レッドの割合が他地域に比較して高く、明るいカラーが好まれる傾向にあるようです。

なお、現在自動車販売No.1の中国は「アジアパシフィック」に含まれるのだと思われますが、中国単体での統計を取ってみると、これまた面白い結果が出るのかもしれません。

2003年からの人気ボディカラーの推移はこうなっている

そしてこちらが2003年から現在までの人気カラーの推移。

これを見るとブルーはちょっと下がったのちに盛り返し、グリーンやゴールド、レッドの人気は下降トレンド、そして逆に大きく上がっているのがグレー＋シルバー。

なお、グレーとシルバーが一緒にされているのは、2003年頃には「グレー」がボディカラーとしてほぼ存在しなかったか、統計データが存在しないためだと思われます。

そしてホワイトとブラックはシルバーとグレーに食われる形でややその勢力を失いつつあるもよう。

セグメントごとの人気カラーはこうなっている

そしてこちらがセグメントごとの人気カラー。

いずれのセグメントも人気カラーの構成自体は大きく変わるわけではないように見えますが、やはりラグジュアリーカーではホワイト、ブラック、シルバー、グレーが「ほとんど」、コンパクトカーやスポーツカーでは「ブルー」「レッド」が多いようですね。

なお、PPGによれば「ツートーンカラー」の人気が高まっているといい、つまりはマイバッハやロールスロイスのような、あるいはスズキ・ハスラーのようなカラーということになりそうですが、「特注色、多層クリアコート、マット仕上げなどとともに、ツートーンカラー仕上げは、そのクルマのオーナーの個々の好みや個性をよりよく反映する」と解説されており、多くの人がクルマを通じて自身の個性を発揮し始めたということが考えられます。

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