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デイタイムランニングランプ(DRL)装着車は平均して8.8%、状況次第では23.8%も事故が減少!これは義務化待ったなし

2023/04/19

ポルシェ

| たしかにDRL装着車は遠くからでもその接近がはっきりわかる |

加えて「比較的安価」にて装着できる装備だと思われ、これを義務化しない手はないと思う

さて、オーストラリア・メルボルンのモナッシュ大学事故研究センターによる最近の調査では、デイライト・ランニングランプ(DRL)を装備した車両は、そうでない車両よりも被視認性が高く、そのため事故の可能性が統計的に低いことが明らかに。

この研究は、ニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、クイーンズランド州、西オーストラリア州の警察が保管するデータを使用し、DRLの視認性が影響する非夜間(つまり昼間などヘッドライト非点灯時)における多車両衝突におけるリスクをどの程度減らすことができるかを推定したものだと報じられています。

デイタイムランニングランプ店頭車両は8.8%も事故のリスクが低い

この研究によれば、「デイタイムランニングランプ点灯車両は、DRL非点灯車両に比較し、統計的に8.8%事故のリスクが低い」ということが明らかになっており、とくに高速道路の走行や夜明け / 夕暮れ時の減少が顕著なのだそう。

この研究で使用されたデータは、2010年から2017年に発生した事故で、かつ警察へと報告がなされた”負傷を伴う”ものであり、車両情報はVIN(車台番号)を含め別途取得され、これによって”DRLを備えた車両であるかどうか”を特定した、とのこと(万全を期すため、オプションとして提供された車両は除外されている)。

テスラ

もっとも事故リスクが低いのは「時速75km以上」「夜明けや夕暮れ時」

さらに正確に言うならば、昼間だとDRL点灯車の事故リスクが7.6%減少し、夜明けや夕暮れ時では、DRL点灯車の事故リスクが20.3%減少することがわかっており、これらを平均すると「DRL点灯車両は、非DRL点灯車両に比較すると8.8%事故リスクが少ない」というわけですね。

なお、もっともDRL点灯車の事故リスクが低くなるのは「時速75km以上」「夜明けや夕暮れ時」だそうで、この条件だと23.8%の事故リスクが減少するという数値が報告されています。

この統計は「すべての新車にDRLの装着を義務付けるべき」と判断できる明確な証拠であり、そしてデイタイムランニングランプはそのほかの運転支援デバイスに比較すると比較的低コストにて装着できる可能性が高く、となると「より低いコストで事故を減らすことができる有効な手段」なのかもしれません。

ただ、デイタイムランニングランプは自動緊急ブレーキや衝突警告等の先進デバイスに比較すると事故防止効果が高くないといい(トヨタの安全運転支援デバイスをフル装備すると事故の可能性が90%減少するという統計もある)、それでもやはり「装着による安全上の効果が明らかになっている」からにはこれを義務化しない手はないだろうとも考えています。

テスラ
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参照: Journal of Safety Research, CarExpert

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