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2026年までには200種ものEVが発売され、HVや内燃機関車と同じ規模に。市場にクルマが入り乱れることで1車種あたりの販売台数は74%にまで減少すると推測されている

2023/10/09

ロータス・エレトレ

| さらには競争を避けてプレミアムカー市場に逃げたとしても、「すでに高級車市場も混戦状態」に |

もはや自動車メーカーに活路は残されておらず、しかも販売コストも増加傾向

さて、自動車市場は現在、3年前とはまったく異なる様相を呈しており(誰がこの状況を予想しただろう)、パンデミックによる生産への影響、EVの台頭、そして消費者の習慣の変化により、自動車メーカーはこれまで以上に少ない台数で多くのことをこなさなければならなくなっています。

つまりは「より少ない台数でこれまでと同じ利益(もしくはより多い利益)を確保しなければならない」、言い換えれば1台あたりの利益を最大化させねばならないわけですが、そのため現在は多くの自動車メーカーが「プレミアムセグメント」へと参入しているわけですね。

プレミアムセグメントは自動車市場の20%にしか過ぎない

プレミアムセグメントのクルマ、つまり高級車は価格も高く、利幅も大きいため、自動車メーカーにとっては非常に魅力的ではあるものの、自動車市場に閉めるプレミアムセグメントの割合は20%しかないといい、しかし現在そこへ参入しているのは22社。

なお、残るの80%を取り合っているのは27社だとされますが、この数字を見ると、すでにプレミアムカーセグメントはレッドオーシャン化しており、厳しい競争を逃れてここへ活路を見出した自動車メーカーも結局はまた競争へと巻き込まれているという状態です。

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そして現在、(これも誰もが予期し得なかったことではあるが)中国のEVメーカーが普及価格帯市場に大挙して押し寄せており、すでに欧州では同じ価格帯に属するフォルクスワーゲンそしてステランティスが大きくシェアを落としているという報道も。

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つまり現在はそのセグメントであっても厳しい状況にあり、もはやどのセグメントにてどういった勝機を見出すかが自動車メーカーにとっての「戦略の要」となっているわけですね(普及価格帯であっても、テスラのように生産効率を追求し、徹底的にコストを下げて安く大量に販売するのも一つの手であり、メルセデス・ベンツのように普及価格帯に見切りをつけ、販売台数を追求するのではなくブランド価値を活かして高級車に特化するのもの一つの手段である)。

今後、さらに自動車業界の競争は厳しさを極めることに

そして最新の調査によれば、「2026年までに200車種の電気自動車が販売され、2029年までにハイブリッド車や内燃機関車と同じだけの選択肢が提供される」。

ただしその状況で消費者がEVを選ぶかどうかは「その時のEVの価格やインフラ、そして航続距離含む利便性」次第だとは思うものの、EVにおいて先行者利益を獲得できているのはテスラのみであり、比較的早い時期に参入したフォルクスワーゲンはむしろ後発の中国勢にシェアを奪われている状態です。

フォルクスワーゲン

こういった競争の激しさによって、2018年には(米国で)1台あたり49,000台であった1車種あたりの販売台数が、2027年には36,000台(つまり74%にまで)落ち込むものと見られており、これは製造コストはもちろん、1車種にかかる宣伝広告費や販売後のコスト(パーツのストックなど)負担が増加することを意味していて、自動車メーカーにとっては「今後ますますお金がかかることばかり」。

加えて、最新の調査では、どんどん新しいEVが色々なメーカーから登場するため、消費者が「目移り」することにより、今までに比較して「現在乗っているのと違うブランドのクルマを購入する」比率が高くなっているといい、自動車メーカーは「他者から顧客を奪うこと」に加え、「獲得した顧客を維持すること」も考えてゆかねばならず、これまでとは全く異なる戦略を採用してゆかなくてはならないのかもしれません。

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さらには「欧州」「中国」「北米」「中国以外のアジア」ではEVの普及速度や捉え方が全く異なるため、これまでのように「ワールドワイドで同じ戦略を採用する」ようでは特定市場で販売を伸ばすことが難しく、世界規模で販売を伸ばしたいのであれば、市場ごとに異なる戦略を採用しなくてはならなくなりそうです。

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