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発表から10年が経過した今、マクラーレンP1「スパイダー」が登場!オープン化に伴い内外装がアップデートされ「新型車」といっても通じそう

2022/06/24

発表から10年が経過した今、マクラーレンP1「スパイダー」が登場!オープン化に伴い内外装がアップデートされ「新型車」といっても通じそう

| 新規製造ではなく、オーナーが所有するマクラーレンP1をオープンモデルへとコンバート |

もちろんそのコンバージョン価格はP1本体よりも高そうだ

さて、英国レーシングファクトリー、ランザンテ(Lanzante)より、なんとマクラーレンP1のオープンモデル、その名も「マクラーレンP1スパイダー」が発表に。

公開されたのは英国で開催中のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにおいてですが、このイベントは非常にマニアックな性質を持っており、セレブの集まるペブルビーチとは異なって、いわゆる”エンスージアスト”が集結することで知られます。

つまりはクルマは乗ってナンボ、走ってナンボという人たちばかりが集まり、実際に「ヒルクライムレース」が開催されるなど、ほかの自動車関連イベントとはちょっと性質が異なるわけですね(そもそも、このイベントはクルマを愛する富豪が個人的に、そして私有地で開催している)。

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グッドウッドで発表されるクルマもやはり特殊だった

そういった性格を持つグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードなので、展示されるクルマや発表されるクルマも一味違っており、たとえばスバル・インプレッサWRXのレストモッド「P25」もここで発表されるクルマの一つ。

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そして今回、ランザンテが「マクラーレンP1 スパイダー」を発表することとなったわけですが、そもそもこのランザンテは英国のレーシングファクトリーであり、1995年にル・マン24時間レースにてみごと優勝を飾ったマクラーレンF1 ウエノクリニック号(59号車)の製作を担当したファクトリー。

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よってその功績が買われ、マクラーレンからスペシャリストとして認定され、P1のサーキット走行バージョンであるP1 GTRを「公道用に」コンバートすることも認められている、という背景が存在します。

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さらにこのランザンテはマクラーレン各モデルをウエノクリニック号仕様へとカスタムして販売したこともあり、マクラーレンとはかなり関係性に強い会社ということになりますね。

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マクラーレンP1 スパイダーはわずか5台のみの限定生産

そして今回発表されたのがマクラーレンP1をオープン仕様へとコンバートした「P1スパイダー」ですが、顧客からの依頼を受けてプロジェクトが開始され、合計5台が製造されると言われます(もちろん最初の一台はオーナーが決まっていると思うが、残り4台の枠に空きがあるのかはわからない)。

もちろんマクラーレンの許可を取ってあると考えてよく、顧客のP1をベースに「ルーフを取り払い」、それに付随するエアインテークもカーボン製シャーシから切り離す(直結しているので)など大工事を行うことに。※ただし、内外装のどこにもマクラーレンのエンブレムがないので、マクラーレンとしては非公認なのかも

ちなみにこのルーフは「デタッチャブル」式となっていて、外したルーフは車内に収納することができる、とのこと。

この改装に際しては車体そのものに大きく手を入れる必要があり、しかしもともとのP1の機能や性能を損なうわけにはゆかず、よってランザンテはP1の設計者であるポール・ハウゼ氏の協力を仰いだターボチャージャーにエアを送り込むための新しい構造を追加し、さらにボディ剛性を維持するためにシャシー下部にアップデートを施してある、とのこと。

搭載されるエンジン(3.8リッターV8ツインターボ)とハイブリッドシステムに変更はなく、トランスミッションも7速デュアルクラッチのままとなっています。

インテリアではサテン仕上げのカーボンファイバートリムやグロスブラックペイントのスイッチ類が採用され、オープンモデルということで耐候性・耐紫外線性に優れたスーパーファブリックを使用した仕上げがなされるとアナウンスされています(ここまでくると、もうレストアといったレベル)。

実際に公開された車両を見てみると、フロントフード、フロントバンパーフロントフェンダー、ドア、リアフードに変更が見られ(つまりボディパネルは全部変更されている)、ボディカラーのせいもあってか未来的な雰囲気に。

マクラーレンP1は375台しか製造されておらず、現在でも非常に高い人気を誇りますが、そのうち5台が「本来は存在しない」オープンモデへとコンバートされることになるわけですね。

このカスタムがマクラーレンP1本来の価値を損なうのか上げるのかはわかりませんが、由緒正しいレーシングファクトリーの手によるということで「付加価値がプラスされるだろう」とも考えています。

ちなみにですが、上述の通りランザンテはレーシングファクトリーであり、これまではそのウエブサイトも「いかにもレーシングファクトリーな」簡素で味気ないものだったのですが、つい最近見てみると突如オシャレなサイトに生まれ変わっていてびっくり。

推測するに、ここ最近世界中の富豪からの注文に応じてマクラーレンの各モデルをカスタムしたところ「莫大な利益が生じ」、カスタムやレストモッドを強化することにしたんじゃないかとも考えています(たしかにレストモッドは儲かるようで、多数のスタートアップも誕生している)。

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参照:Lanzante

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