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中国にて「バックしようとしたところ、前進モードに入れてしまい」EV(NIO ET5)が立体駐車場から落下。2名が亡くなる

2022/06/24

中国にて「バックしようとしたところ、前進モードに入れてしまい」EV(NIO ET5)が立体駐車場から落下。2名が亡くなる

| 不幸な条件が重なった事故ではあるが、EVにはEVなりの急発進防止対策が必要になりそう |

破損の状況から見て、「ルーフを下にして」地面に激突したのかも

さて、中国・上海の立体駐車場からNIO ET5が落下し、乗車していた2名が死亡するという事故が発生。

乗っていた1名はNIOのテストドライバー、もう一名は他社の社員であり、事故後駆けつけた救急隊によって救命措置を施されるも死亡が確認されたと報じられています。

この事故を受け、NIOはすぐさま現地SNS、Weibo上にて声明を発表し、本件が(事件性のない)事故であること、クルマの設計や製造の不具合ではないこと、特別にチームを組織して家族の支援を行うことを発表していますが、「クルマに問題がない」とすぐに言及しているあたりは株価を意識したものだと思われます(実際に株価は下がっていない)。

なお、現時点では「テストドライバーが、リバースモードに入れたかったものの、誤って走行モードに入れ、そのままアクセルを踏んだため、意に反してクルマが前進して駐車場を飛び出して落下した」と伝えられていますが、EVの加速はガソリン車よりも(一般に)鋭いため、走行モードの入れ間違い、ギアの入れ間違いによる事故もガソリン車に比較して多くなるのかもしれません。

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以前にも同様の例はあるが

こういった「落下」による事故は少なくはなく、ちょっと前には、納車時に機能の説明を受けているオーナーが「ギアを入れ間違えて」ショールームのあった2Fから落下してしまうという一件も。

こちらは幸いにも乗員、そして下にいた通行人ともにケガはなく、しかし今回のNIO ET5については、3Fからという高い位置からの落下であったこと、画像を見るにコンクリートの破片が散乱しており、相当なスピードで壁を突き破って落下したであろうこと、そして自動車にとっては想定外である「ルーフから着地したであろうこと」から最悪の事態となってしまったのかもしれません(さらにEVは重量があるので、こういった事故の際の衝撃がかなり大きいのだと推測される)。

NIO ET5はこんなクルマ

NIO(ニオ/ニーオ)は中国のEV専門自動車メーカーですが、1360馬力を発生する「EP9」なるハイパーカーを発表して一躍その名を知られることに。

ただ、NIOそのものはハイパーカーメーカーとして成功したかったわけではなく、このハイパーカーにて(新興ブランドである)NIOの知名度を向上させ、実際にはその後に発売するファミリーカーにて利益を取ってゆこうというビジネススタイルを採用しており、実際に「ハイパーカーは一台も納車されておらず」、かわりにいくつかのファミリーカーのみを発売しているという状態です。

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そしてこのET5はテスラ・モデル3に真っ向からぶつけたクルマであり、ボディ形状は「4ドアクーペ」。

ボディサイズはテスラ・モデル3やBMW i4に近く、全長4,790mm、全幅1,960mm、全高1,499mm、ホイールベース2,888mmという数値を持っており、フロントには150kW、リアに210kWの2つのエレクトリックモーターを搭載して最高出力360kW(483ps)、最大トルク700Nm(516lb-ft)を発生しますが、最大の特徴はその「一回の満充電あたり航続可能距離」にあると考えてよく、150kWhウルトラロングレンジバッテリーを搭載した場合、なんと1,000kmにまで延長可能です。

ちなみに現地での価格は600万円以下からのスタートなので、「かなり競争力がある」と言って良さそうですね。

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