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ミニが新型「エースマン」発表。ボクは新任デザイナーによる新世代ミニを高く評価しており、どこかの場面で購入することになるだろう

ミニが新型「エースマン」発表。ボクは新任デザイナーによる新世代ミニを高く評価しており、どこかの場面で購入することになるだろう

| 新型ミニ エースマンは現時点ではピュアエレクトリックパワートレーンのみのラインアップ、生産は中国の武漢にて |

今のところ価格や発売日についてはアナウンスがなされていない

さて、ミニがブランニューモデル「エースマン」を発表。

これは「ハッチバック」と「カントリーマン」との間に位置するクロスオーバーで、注目すべきはピュアエレクトリックモデルであるということ(現段階ではガソリンモデルが投入されるかどうかはわからないが、プラットフォームはBEV専用設計だと伝えられているので、ガソリン車登場の可能性は低い)。

なお、カントリーマンは「ミニ史上最大」にまでそのサイズがアップしたため、このエースマンは「カントリーマンだと大きすぎる」というユーザーにはうってつけのモデルかも知れません。

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新型ミニ エースマンのグレードは「2種類」

まず、このエースマンについては181馬力バージョン(エースマンE、0-100km/h加速は7.9秒、最高速度は160km/h)と215馬力バージョン(エースマンSE、7.1秒、170km/h)の2グレード構成からスタートします。※ただし車体には「E」のバッジが付与されない

エースマンEに積まれるバッテリーは42.5kWh、航続距離は約310kmだとアナウンスされており、一方のエースマンSEにはより大きな54.2 kWhバッテリーが搭載され、こちらの航続距離は一回の満充電あたり約405km。※WLTPサイクルによる

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充電性能に関しては(DC充電器を使用した場合)エースマンEが75kW、エースマンSEが95kW、そして急速充電器を使用すればバッテリーの10~80%を30分程度でチャージできる、とのこと。

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ミニによれば、このエースマンは「生き生きとしたドライビングダイナミクスに反映されるスポーティなスピリットを持っている」とのことで、ダンピングシステムには”プレストレスト”スタビライザーが装備されており、これによってステアリングフィールと精度が向上するのだそう。

さらにスロットルは即時応答性を感じられるようにプログラムされており、ブレーキペダルの移動距離は短く、しっかりとしたフィードバックが得られるといいます。

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そのほか様々なサスペンション セットアップが提供され、ドライバーはニーズに合わせて車両特性を調整できるほか、トラクション コントロールもプログラム可能であるため、ドライバーのスキルに応じて介入度合いを調整できるようですね。

新型ミニ・エースマンは「ファンキー」なデザインを採用

なお、新型ミニ・エースマンのデザインを担当したのはミニの新任チーフデザイナー、オリバー・ヘイルマー氏。

自動車業界ではかなり珍しい黒人デザイナーであり、かつ年齢もかなり若いといった特異性をもちますが、それだけに今までのミニでは見られなかったデザインが随所に反映されており、その新しい感性が存分に発揮されているように思います。

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同氏がデザインを行ったのは新しいミニ・ハッチバック、ミニ・カントリーマン、そしてこのエースマンですが、ミニらしさを感じさせつつも完全にそのデザインを新世代に移行させており、スラッシュサーフェス、張りのある面、繊細なプレスライン、ダイナミックなクラッディングを組みあわせ、非常に魅力的なデザインを行っている、という印象。

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前後フェンダーは力強く張り出し、しかしヘッドライト同様に単純な「円」ではなく微妙に角度がついたプレスラインが採用され、それは樹脂製のクラッディングにも連続することとなりますが、近年ではトヨタ・プリウスやシトロエン各モデル、フェラーリ・プロサングエなど「特徴的な」クラッディングあるいはそれに類するデザインを行う例が多々見られ、カーデザインが単に「ボディパネルのみによる」ものではなくなってきたことを示しています(もしかするとこの流れはスポーツカーにも波及するかもしれない)。

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フロントグリルは従来型ミニ同様の「オクタゴン」形状を持つものの、ボディパネルやバンパーにシームレスに統合され・・・。

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ヘッドライトは「変形オクタゴン」、そしてデイライトランニングランプは上下二分割。

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新世代ミニの特徴でもある「ベゼルレス」ですね。

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トリムとしてはやはり新世代ミニに共通する「Essential、Classic、Favoured、JCW」の4つとなり、エッセンシャルはエントリーレベルのグレードですが、クラシックにはコントラストのあるルーフとブラックもしくはホワイトのサイドミラーが装備され、フロントグリルはハイグロスブラック仕上げ、インナーグリルとバンパーはボディ同色仕上げに。

フェイバードにアップグレードすると、マルチトーンルーフ、ホワイト ミラー キャップ、鮮やかなシルバーグリルフレームが追加され、JCWではブラックの ”JCW” ロゴ、赤いボンネット ストライプ、チリ レッドのコントラストルーフによってスタイリングにスポーティさが注入されます。

なお、ホイールは17~19インチの幅にて選択できる、とのこと。

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新型ミニ エースマンのインテリアはこんな仕様を持っている

そして新型ミニ エースマンのインテリアもやはり「新世代」へと移行しており、新しいデザイン言語である”カリスマ・シンプリシティ”を踏襲した心地よい空間が再現され、新型カントリーマン同様にダッシュボードの中央に配置された円形のOLEDディスプレイにて大半の設定や操作を行います。

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インテリアに使用される素材はリサイクルポリエステルなど持続可能なものを中心にセレクトされ(ミニに限らずBMWグループは全体的にリサイクルに熱心であり、アルミホイールでもリサイクル素材が中心となって製造されている)、レザーに見える部分も「人工皮革」、そしてシートはファブリックからも選択可能。

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BMW
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インテリアのテーマは、選択したトリムに基づいての変更を受け、エッセンシャルのキャビンには模様の入ったテキスタイルの室内装飾が施され、ダッシュボードにはカラーのインレイ、そしてブラックのスポーツ シートと2本スポークのステアリングホイール。

クラシックにアップグレードすると、3本スポーク ステアリング ホイール、人口レザーまたはファブリックシート、ダッシュボードとドアには黒/青を用いたニットが装備され、フェイバードではダッシュボードにオレンジ色のグラデーションが施された”ダーク ペトロール”が採用されます。

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外装の「面」や「クラッディング」の使い方、そして内装では「透過照明」「ストラップ」など新しい要素が多々見られ、ぼくはオリバー・ヘイルマー氏の手掛けたミニを高く評価しているわけですが、ハッチバック、カントリーマン、あるいはこのエースマンのいずれかを購入する時がやってくるかもしれません。

なお、このエースマンについては今のところ価格や発売日は公表されておらず、しかし生産はカントリーマンとは異なり中国の武漢で行われることがアナウンスされています。

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新型ミニ エースマンを紹介する動画はこちら

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