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ブガッティがシロン・スーパースポーツ最新作「57 One on One」を公開。あのタイプ57SCへのオマージュ、女性オーナーが細部に至るまで指示を行い仕上げたレトロ仕様

ブガッティがシロン・スーパースポーツ最新作「57 One on One」を公開。あのタイプ57SCへのオマージュ、女性オーナーが細部に至るまで指示を行い仕上げたレトロ仕様

| ここまで忠実に過去のモデルのディティールを反映したシロン・スーパースポーツはおそらく「初」 |

そしてレトロな仕様を持つシロン・スーパースポーツも「初」かもしれない

さて、ブガッティは現在シロンの受注を締め切り、その受注分を粛々と生産しているといった状況ですが、今回「最新作」となるシロン・スーパースポーツ '57 ワン オブ ワン' を公開。

このシロン・スーパースポーツについてはいくつか特筆すべき点があり、まず「世界に3台しか存在しない」タイプ57SC アトランティック(アトランティーク)へのオマージュといえる仕様を持つこと。

そしてなんとこのシロンのオーナーは女性であり、彼女が理想のブガッティを作り上げるため細かく指示を行い、車両の内外装が仕上げられていること。

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20年前、ブガッティタイプ57SC アトランティックを目にして「恋に落ちる」

このオーナーは20年前にはじめてタイプ57SC アトランティックを目にしたといい、そのときの様子をこう語ります。

あの日のことを昨日のことのように覚えています。 私はオックスナードのマリン自動車博物館を訪れましたが、そこには3台しか存在しないクルマのうちの1台が台座の上に単独で置かれていました。 見た瞬間から恋に落ちました。

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それ以来彼女は「いつかは自分のブガッティを」と願い続けてきたそうですが、その機会は夫によってもたらされ、ある日(夫が)彼女の誕生日にブガッティ本社へと彼女を連れてき、そこで「彼女自身のブガッティを作る機会」を与えたのだそう。

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そしてこの特別なブガッティは、(ブガッティが展開するパーソナリゼーションプログラムである)シュール・ムジュールの主任デザイナー、ヤッシャ・ストラウブ氏との共同作業によって制作が進められ、その仕様を決めるまでに要したのはおよそ1年だといいます。

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彼女の訪問中、私たちはタイプ57SCアトランティックのスケールモデルを見せたのですが、それこそが彼女が何年も前に見たタイプ57SCアトランティックとまったく同じ仕様でした。そこで、これが私たちが取るべき方向であるという認識が私たちの間に即座に芽生えたのです。 私は何年もの間、このアイコンを再解釈することを夢見てきました。そのため、これまでに設計された最もエレガントな車に敬意を表するにはどうすればよいかについて、自分なりのアイデアをすでに持っていました。そこで彼女のビジョンを一緒に実現するため、すぐに机に向かい、タイプ57SCアトランティックからシロンへと向かう、デザインの進化を開始させることにしたのです。

ヤッシャ・ストラウブ
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なお、このタイプ57SCアトランティックの実車は(当時)ビルバオのグッゲンハイム美術館に展示されており、ヤッシャ・ストラウブ氏はいかにそのイメージを現代のシロン・スーパースポーツに反映させるかというイメージを膨らませ、そして何よりも重視したのは「タイプ57SCアトランティックとまったく同じボディカラー」。

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まずはそれを再現することで「彼女が自分のクルマを見るたびに、タイプ57SCアトランティックへの憧れが始まった20年前のあの日と同じ感情を抱くこと」を達成したかったといい、そのため”さまざまな光条件の下でも同じ印象を作り出せるよう”作成した色見本を持って何度もビルバオを訪れたのだそう。

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ブガッティ・シロン スーパー スポーツ '57 ワン オブ ワン' では細部がタイプ57アトランティックを連想させる仕様に

そしてもちろん、ヤッシャ・ストラウブ氏は「ボディカラーだけではなく」ディティールに至るまでタイプ57アトランティックを再現しようと考え、そしてタイプ57アトランティックをそのクルマたらしめている大きな要素を「大きな馬蹄形のブガッティグリル」だと解釈。

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よってこれをシロン・スーパースポーツにも採用したいと考えますが、シロン・スーパースポーツは時速400キロを超える最高速で走ることができるハイパーカーであり、その速度域では僅かな変更であっても空力や冷却に影響を及ぼす可能性が考えられ、そのためヤッシャ・ストラウブ氏はブガッティの「フォームはパフォーマンスに従う」という設計哲学に基づき、ブガッティのエンジニアと協力しつつこの「オリジナルへの忠実なオマージュ」となるグリルを作り上げることに成功します。

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そのほか、タイプ57アトランティックのクロームホイールをイメージした「ポリッシュクロームとブルーを組み合わせた」5本スポークのスーパースポーツホイールや・・・。

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車体各部にはクロームを再解釈したシルバーのアクセントも。

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そしてユニークなのはリアウイングの裏面に手書きにてタイプ57アトランティックのシルエット、そして「57」「One of One」のレターが組み合わせられていること。

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ヤッシャ・ストラウブ氏は「設計プロセス全体にわたる顧客の熱意と積極的な関与は、常にインスピレーションの源でした。ブガッティの伝統に対する深い敬意に根ざし、本物のオマージュを作りたいという願望に動かされた彼女の視点は、歴史と革新的なエンジニアリングとの交差点に立つ車両を作成する上で私たちを正しい方向へと導いてくれたのです」とコメントしており、女性オーナーの情熱に突き動かされたことについても触れています。

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ブガッティ・シロン スーパー スポーツ '57 ワン オブ ワン' のインテリアはこうなっている

このシロン スーパー スポーツ '57 ワン オブ ワン' のインテリアに目を移すと、メインとして使用されるのは「ガウチョレザー」。

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ドアパネルには「ライトニングブルー」にてタイプ57SCアトランティックのシルエットが手縫いにて再現され・・・。

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「57 One of One」を記されたカスタムインレイが施されたセンターコンソールといったハイライトも。

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ヘッドレストにはブガッティ創業者の実弟であるレンブラント・ブガッティが考案した「踊る象」が刺繍にて再現されています。

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ブガッティにてマネージング・ディレクターを務めるヘンドリック・マリノフスキー氏はこのワンオフのカスタムモデル、「シロン スーパー スポーツ '57 ワン オブ ワン'」について以下のように語っており、今後世界中のコンクールにてこの車両を見ることができるようになるのかもしれませんね。

お客様のために、私たちは常に、私たちの豊かな伝統に敬意を表するよう努めます。 お客様がこのような方法で当社の伝統を受け入れ、そのデザイン要素の組み込みを主導することは、まさしく誇りに思う瞬間です。 「57 One Of One」のような素晴らしい作品は、当社のシュール・ムジュールの思想と完璧にマッチしており、大胆なアイデアを持つ情熱的なお客様と、当社の限りなく創造的で才能ある設計およびエンジニアリングチームとを結び付けます。 その結果、タイプ57SCアトランティックの伝説に対し、息を呑むような新しい章が誕生しました。このクルマは本物であり、美しく、そしてジャン・ブガッティのオリジナルの精神に基づいて形成されています。 タイプ57SCアトランティックは常にアイコンであり、この最新のオマージュは、将来のコンクールの会場に誇らしげに並ぶことになるでしょう。

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参照:Bugatti

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