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もしも日産GT-Rがミドシップになったら?というレンダリング。なぜミドシップが「いい」のか、そして日産はミドシップカーを作らないだろうと考える理由

2019/08/23

| 日産はスポーツカー推しでも、モータースポーツに積極的でもない |

JB Carsが「もしも日産R35 GT-Rがミドシップになったら」というレンダリングを作成。

フロントエンジンからミドシップへと実際にチェンジされたクルマとしてはシボレー・コルベットがありますが、これは報道を見る限りでは「大きな成功」を収めたと考えて良さそう。

そして数年先にはアストンマーティン・ヴァンキッシュがミドシップへとレイアウトが変更されることになり、こちらも一体どうなるのか楽しみではありますね。

なぜスポーツカーはミドシップへと移行するのか

なお、新型コルベットのミドシップ化には「60年を要した」ということになりますが、つまりコルベットは初代の発売直後からミドシップ化を検討していた、ということに。

これは「ミドシップでないと、フェラーリやランボルギーニに勝てない」とシボレーが判断したからということで、それほど「ミドシップは運動性に優れる」と考えて良さそうです。

ミドシップは文字通り車体の中央(ミッド)に最重量物であるエンジンが搭載されているため、コーナリング(旋回)時における慣性モーメントが小さくなり、より曲がりやすいというメリットがあるほか、FRのようにプロペラシャフトが不要であるために重量が軽く収まり、駆動ロスが少なく済む、という利点も。

じゃあなんでスポーツカーは最初からみなミドシップで設計しないの?という疑問が出てきますが、ミドシップはFFやFRとパーツの共通性が少なく、新たに設計しないといけないということ(コストが高くなる)、そのレイアウト上2シーターになりがちなこと(用途が限定される)からメーカーにとっては「売りにくい」クルマに。

そして最大の問題点は「操縦安定性」にあり、旋回しやすいというメリットを持つものの、限界を超えると車体の後ろが外側に出しまいフロントが内側を向く「オーバーステア」を誘発する可能性が大きい、というデメリットが存在します。

このオーバーステアは自動車メーカーとしてはなんとしても避けたい現象で、というのもオーバーステアが発生するとコントロールが難しくなり、スピンしたり、周囲にクルマがいればそれらを巻き込んだ大事故になる可能性が高いから。

よって、ミドシップであってもあえて「アンダーステア」となるセッティングを持つクルマも多く、これは「経験不足のドライバーの運転による事故を防ぐため」だとされています。

こういったセッティングはメーカーとしては不本意である可能性も高く、フェラーリはハイグリップタイヤを装着すると、本来の”オーバーステアに持ち込んで曲がれる”性質が出る、とも言われていますね。

FRの場合は重量物=エンジンがフロントにあるので、フロントが外側に出る=アンダーステアになる傾向が強く、そしてアンダーステアの場合は「ブレーキを踏めば」なんとか姿勢を制御できる可能性が高く、こちらのほうがまだオーバーステアよりは大事故にならない可能性も。

レクサスLFAは当初ミドシップ案もあったようですが、「ミドシップは操縦安定性に難がある(MR2で懲りたのだと思う)」ということでFRになったという話もあるようです。

GT-Rがミドシップレイアウトを採用する可能性は?

そしてGT-Rがミドシップ化される可能性ですが、これはまず無さそう。
理由としては「日産はそのためのカネがない」ということが第一で、さらに日産はミドシップのノウハウがないのも大きな理由。

さらに日産は「パフォーマンス」を売り物にしている会社でも、モータースポーツ活動を重視する会社でもないため、ミドシップスポーツを作ったとしてもそれが将来につながらず、ここはシボレー・コルベット、アストンマーティン・ヴァンキッシュとは大きく異るところだと思います。

他にはこんな「もしも」系レンダリングが公開されている

JB Carsでは、他にも様々な「もしも」系レンダリングを公開中。
こちらはアウディR8をブガッティ・ディーヴォ風にしたものですね。

リマックがBMWのハイパーカーを手掛けたら?
BMWとリマックC_Twoとが融合したレンダリング。

ランボルギーニ・ウルス顔のアウディR8。

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