>アウディ(Audi)

なぜ?昨年末で生産が終了することが決定していたアウディR8が「今年の第一四半期まで生産されることになった」として話題に

アウディR8
AUDI

| どうやらアウディは昨年末までにアウディR8の受注分を生産することができなかったようだ |

しかしながら今年3月末で本当にアウディR8とは「お別れ」に

さて、アウディR8はTT同様に2023年末をもって生産が終了される予定であったものの、なぜか2024年第1四半期の終わりまで生産が継続される、との報道。

この理由については定かではないものの、これはアウディR8が延命されたということを意味しているわけではなく、「昨年末までに、予定していたアウディR8の生産が終了しなかったのではないか」と見られています。

実際のところ、北米市場においてはR8生産の最終年になるとアナウンスされていた2023年には大量の駆け込み需要が発生し、R8の販売が「前年比で倍増した」とも報じられていますが、アウディは急増したR8の世界的な注文に(昨年だけでは)対応できなかったのかもしれません。

アウディ
アウディが北米の販売実績を発表、R8とTTにとっては最後の年になるもそれぞれ2倍、1.4倍に販売が増加。なお販売の1/3はQ5が占める

| アウディR8、TTにとってはそれぞれ「矜持を保ったまま」最後の年を過ごすことができたようだ | そして残念なことにこれらの「カムバック」は未定である さて、アウディR8そしてアウディTTは2023 ...

続きを見る

アウディR8はランボルギーニとのジョイントによる「成功例」であった

現実的にアウディR8の受注が締め切られているため、いかに今年の3月末までR8の生産が継続されようとも「新車のR8を注文することはできない」のは間違いなく、よってこれらの生産が終了すれば完全にR8は終了してしまうことに。

初代アウディR8はランボルギーニ・ガヤルドと車体そしてエンジン(V10モデル)を共有することで2006年に誕生していますが、これは1999年にアウディがランボルギーニを買収したことによるひとつの「成果」であるとも考えられます。

ただ、その「成果」はアウディのみではなくランボルギーニにも及んでおり、ランボルギーニとしては「R8と車体やエンジンを共有することを前提に」ガヤルド(LP560-4)やその次世代モデルであるウラカンの開発を行うことができ、つまりは開発コストの大幅な削減、パーツ共有化による生産コストの削減が実現できたわけですね。

DSC01294

つまり、R8を介してアウディとランボルギーニはWin-Winの関係を構築できたのだとも考えられますが、アウディは第3世代のR8を発売しないという意向を表明していて、よってランボルギーニはウラカン後継モデルを「単独にて」開発することになり、しかし現在のランボルギーニは十分に体力があるためにアウディの助けを必要としておらず、むしろ自社のみで(アウディからの制約を受けず)ウラカン後継モデルを開発することで、より「尖った」スーパーカーを発売できるようになるともコメントしています。

ランボルギーニ
ランボルギーニ「ウラカン後継モデルについて、専用に設計された車体を持つことになります。妥協なしのね。現在は十分な利益があり、R8のような兄弟車は必要ありません」

| やはりスポーツカーメーカーにとって真に必要なのは「開発資金を提供してくれる」実売につながるSUVである | そしてもはや、こういった事情を誰もが理解しているためか、スポーツカーメーカーがSUVを投 ...

続きを見る

アウディR8は今後どうなるのか?

とにもかくにも「次期R8が存在しない」のは間違いないと考えてよく、その理由は単に「もうR8が儲かるモデルではなくなったから」。

アウディはR8というスーパーカーを発売することで大きくそのブランドイメージを向上させており、実際にR8は過去数年間において「もっとも検索されたクルマ」「もっともインスタグラムなどのSNSに投稿されたクルマ」というポジションを獲得していて、R8はそれまでの「A地点からB地点に移動するには安全で速いクルマであるが、そこに楽しさはなく、移動手段以外としては考えられない」とされていたアウディのイメージを覆した存在だとも考えられます。

DSC09743

アウディR8
アウディR8は「最も検索された」クルマなのに販売は前年比-38%!一方Q8は前年比603%の14,256台を売り「A3よりも売れたクルマ」に

| 時代はもう”高級SUV” | さて、ここ数日各自動車メーカーが「2019年の北米における販売状況」を公開していますが、なんとアウディでは、そのスーパースポーツ「R8」の2019年における登録台数が ...

続きを見る

しかしながら「一定の効果が得られた後」、そこからR8の存在感も徐々に薄れてくるにつれ、アウディとしてはR8を生産し続ける意味を見失ってしまい、よって昨年末で生産終了となってしまったわけですが、これからアウディが向かう「電動化された未来」にはR8(やTT)が存在するスペースがない、ということについても語られています。

アウディR8
アウディ「R8やTTがアイコンだった時代は終わった。その後継モデルは単にエンジンをモーターに入れ替えたのみでは意味がなく、新しいセグメントへゆかなければならない」

| アウディは一応、R8とTTを生き残らせる方法を考えているようだ | さて、現在アウディは電気自動車と中国に集中している状態ですが、そんな中で「置いてきぼり」なのがアウディR8やTTのようなスポーツ ...

続きを見る

ただ、あらゆる事情は流動的だと考えられ(実際にR8後継の話も二転三転している)、今後どこかで「R8復活」の報を聞くことができるようであれば嬉しいなあ、と思います。

合わせて読みたい、アウディR8関連投稿

さよならアウディR8・・・。アウディがR8の最終記念限定モデル、「R8 GT」を333台のみ発売。先代(12年前)とへのオマージュを盛り込みつつ「ドリフト仕様」へ
さよならアウディR8・・・。アウディがR8の最終記念限定モデル、「R8 GT」を333台のみ発売。先代(12年前)とへのオマージュを盛り込みつつ「ドリフト仕様」へ

| 初代アウディR8 GTの「マットスズカグレー」を設定、さらにレッドカラーのシートベルトも復活 | 最終限定モデルにふさわしく、とんでもないエアロパーツを装着して出てきたな さて、インスタグラム、ツ ...

続きを見る

アウディR8には「2.5リッター5気筒ターボ、後輪駆動、MT」という廉価版設定の計画があった!しかしアウディ上層部の判断にてその計画がお蔵入りに
アウディR8には「2.5リッター5気筒ターボ、後輪駆動、MT」という廉価版設定の計画があった!しかしアウディ上層部の判断にてその計画がお蔵入りに

| この廉価版アウディR8の計画が実現していればかなり楽しいクルマになっていた可能性が高いだけに残念である | そしてアウディR8のライフが尽きた今、この計画は「未来永劫」実現しそうにはない さて、ア ...

続きを見る

アウディR8の究極進化系、「APT XGT」発表。R8 LMS GT2の公道走行版、限定99台のみが生産され価格はおよそ1億円
アウディR8の究極進化系、「ABT XGT」発表。R8 LMS GT2の公道走行版、限定99台のみが生産され価格はおよそ1億円

| APT名義での登場となるものの、半ばアウディ公認だと考えていい | 基本はレーシングカー、しかし公道走行のために微調整がなされる さて、アウディのチューニングを得意とするドイツのチューナー、ABT ...

続きを見る

参照:CARBUZZ

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->アウディ(Audi)
-, , , , ,