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BMWが新型Z4発表に合わせて歴代「Z」を集結。ここでそれぞれのモデルを見てみよう

2018/08/29

| 歴代Zモデルがここに集う |

BMWはペブルビーチにて新型BMW Z4を発表していますが、ここへ歴代「Zモデル」を集結。
Z1/Z3/Z4/Z8といった面々ですが、ここで各モデルがどういったクルマなのかを簡単に見てみましょう。

BMW Z1はこんなクルマ

BMW Z1は1989年登場、そして1991年にまで販売されたクルマ。
発表は1987年のフランクフルト・モーターショーで、発表直後には「Z1フィーバー」ともいえる現象が巻き起こり、その後1年で35,000台もの受注が殺到することに。

しかしその後キャンセルが相次ぎ、結果としては8,000台のみが製造されたという「悲運の希少車」でもあります。

デザイナーはポルシェにて944(フェイスリフト版)、968、911(993/996)、986ボクスター、初代カイエン、カレラGTのデザインで知られるハーム・ラガーイ氏。
開発を担当したのはウルリッヒ・ベッツ氏で、同氏はポルシェ移籍後に993を手がけていますね(その後ポルシェを退職してピザ店を開業)。

そう考えるとポルシェが成長に転じた次期の「ドリームチーム」的なメンバーが携わったのがZ1だとも言えそうです。
デザイン的には1970年代のコンセプトカー「BMWターボ」の影響を受けている、ということが現チーフデザイナーであるアドリアン・ホーイドンク氏から語られていますね。

ボディサイズは全長3921ミリ、全幅1690ミリ、全高1227ミリ。
エンジンは2.5リッター(170馬力)でトランスミッションは5MT、駆動輪は後輪のみ。

特徴としては「ドア」「ボディ下部」が挙げられ、ドアは「上下にスライド」する方法。
乗降時にはドアがボディ下に格納されることになりますが、これはかなり珍しい構造でもありますね。
ボディ下部は「アンダートレー構造」を採用することでフラットボトム化し、マフラーのタイコ部分が「ディフューザー構造」になっているなど画期的なクルマであったと記憶しています。

BMW Z3はこんなクルマ

BMW Z3は1966年に発売され、「007ゴールデンアイ」にちょっとだけ登場したことでも知られます。
車体は3シリーズ(E36)を使用しており、そのため形式もE36/7、E36/8となっていますが、Z3登場時には3シリーズがE46へと移行することになっていたため、当時としても「ちょっと古い」構造を持つことに。

ただしブッシュ類が乗り心地改善のために柔らかくなったE46に比較すると「ソリッドな足回り」を持っていて、これはこれで楽しいモデルであったと思います。

デザインには日本人デザイナー、永島譲二氏(E39型5シリーズをデザイン)が携わっていると言われていますね。

初期モデルはナローボディ(1.9L)とワイドボディ(2.8L/Mモデル)という構成で、後期モデルになると全車ワイドボディ化されることに(前期型のワイドボディとはフェンダー形状が異なり、横に加えて上方向にも盛り上がっている)。

↓こちらは前期型(1997-2000)

↓こちらが後期型(2000-2002)

BMW Z4(初代)はこんなクルマ

形式E85として2003年に登場(クーペはE86)。
Z3からZ4という名称変更がなされていますが、これはBMWが「クーペは偶数」という新しい命名法則を採用するにあたっての変更、そしてモデルそのものの上位移行が目的であったと認識しています。

この初代Z4最大の特徴はその「デザイン」。
デザイナーはかのクリス・バングル氏で、特徴的なリアトランク形状「バングル・アス」を考案(発明といっていい)したその人。

そして「鬼才」と呼ばれるとおり作品がブっ飛んでいるのが特徴で、激しく好みが分かれるデザインを行うことでも知られます(現在は退任し、独立したデザイン事務所を開設)。

サイドウインカーとBMWのプロペラエンブレムとが一体化しているのが面白く、アフターマーケットでもこれを模したカスタムが流行しましたね。



BMW Z4(2台目)はこんなクルマ

2008年にE89として登場。
Z1、Z3、初代Z4と続いたソフトトップに代わってリトラクタブル式メタルトップが与えられたことが特徴で、デザイナーは現在もBMWでチーフデザイナーを務めるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏。
Z3から続くロングノーズ・ショートデッキを継続しており、低く、伸びやかなフォルムが特徴ですが、他社製品との比較においても、BMWラインアップの中においても、あまり輝きを発揮できなかったモデルであるといえるかもしれません。

折悪しくクーペやオープンモデルが売れない時代のデビューとなってしまい、販売面では苦戦を強いられたモデルではないかと思いますが、そのためにBMWは「新型Z4はトヨタと共同開発してコストを抑える」という道を選んだのでしょうね。

メルセデス・ベンツはSLC(旧SLK)を廃止、アウディもTTロードスターを廃止というウワサも出ている中、なんとかしてZ4存続の道を探り、実際に第3世代のZ4を発売してきたBMWには喝采を送りたいと思います。

BMW Z8はこんなクルマ

そして最後はBMW Z8。
これは2000-2003年にかけて販売され、Z3とほぼ同時期に登場しています(007ワールド・イズ・ノット・イナフに登場するも、ヘリに装着された回転式カッターで真っ二つに)。

デザインはアストンマーティンDB9やヴァンテージのデザインで知られるヘンリク・フィスカー(現在は自身の名義にて活動中。アストンマーティンとの泥沼訴訟でも有名)。

エンジンは4.9リッターV8/400馬力とパワフルで、ウインカーにネオン管を採用したりという独特の装備も話題となっています。
なおルーフはソフトトップですが、メタル製のデタッチャブルハードトップも用意。

当時としては価格が高く(日本では1660万円)、そのために販売はかなり苦戦しており、生産台数は5,703台にとどまっていますが、近年では逆にそれが希少価値を高めており、意外や高値で取引されていますね。

写真で見るとナントモ言えない風貌を持ちますが、実車はけっこうイケてる、と考えています。
スティーブ・ジョブズ氏が乗っていたことでも有名。

 

 

 

 

 

 

 

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