| フォード・マスタングは累計販売1000万台 |
フォードはマスタングの累計1000万台販売を記念してイベントを開催し、その際に「最初のマスタングオーナー」とその背景にあるストーリーを公開しています。
これは最初のマスタングオーナーとなったワイズ夫妻の物語で、二人とも「自分のマスタングが最初に販売されたものであるとは」知らなかった、とのこと。※最初に製造、ではなく最初に登録
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マスタング発表の二日前に購入していた
これによると、ガイル・ワイズ夫人は1964年にマスタングを購入し、その後15年に渡り「動かなくなるまで」このマスタングを日常的に乗っていた、とのこと。
その後27年、つまり2006年になってワイズ夫妻はそのマスタングを「そのまま保管するか、それともスクラップ屋に売るか」を議論することになり、夫のトム氏は「そのうち修理するから」とそのマスタングを持ち続けることを妻に対して説得し、その場は「そのまま保管し続ける」ということで決着することに。
やがてトム氏が退職して時間ができ、マスタングのパーツを探しているうちに「自分がマスタングの最初のオーナー(つまり生産一台目を所有)」と主張する人物に遭遇。
しかしながら、ガイル夫人が購入時の記録を漁ったところ、彼がマスタングを購入したという日付よりも1日早く(1964年4月15日)トムとガイルのワイズ夫妻が彼ら自身のマスタングを買ったことが判明し、調べてみると、この日付はニューヨーク・オートフェアーにてマスタングが世界に初公開される「二日前」であることわかったようです。
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購入はまさに偶然
なお、公式発表前にワイズ夫妻がマスタングを購入したのは幸運とセールスマンの情熱とが重なった偶然だそう。
1964年4月15日(購入日)に夫人がフォードディーラーを訪れて「コンバーチブルが欲しい」とセールスマンに伝えたものの、あいにく”販売できる”コンバーチブルはなく、しかしディーラーはその2日後に発表されるマスタングの「クーペ」と「コンバーチブル」一台づつを(発表後、顧客へと披露するために)保管しており、しかしセールスマンは何を思ったのかこのコンバーチブルを夫人に販売し、同日にそのままマスタング・コンバーチブルを乗って帰った、とのこと。
なお、このワイズ夫妻が所有するマスタングの走行距離は109,435キロ。
現在は完全にレストアされてご覧の通りですが、一歩間違えば「スクラップ屋に売られていた」可能性もあり、まさに事実は小説よりも奇なり。
その価値は購入時の価格(3,447.5ドル)の10倍以上、450,000ドル(5,000万円)にも達すると見られています。