>BMW(ビー・エム・ダブリュー) ■新型車・スパイフォト・ウワサなど

BMW「次世代のM3/M4はガソリンエンジンを搭載するかも」。Mモデルは速さだけではなく情熱的なクルマでなくてはならず、現段階ではEVでそれを実現できない可能性

2023/07/22

BMW

| 加えてMモデルは常に、そしてあらゆる局面において最高のパフォーマンスを持つ必要があり、エレクトリック化では(現時点で)それを実現することが難しい |

やはりエレクトリックハイパフォーマンスカーの実現にはまだまだ様々な障壁がありそうだ

さて、まだまだ現行M3/M4のモデルライフには十分な時間が残されていますが、今回報じられたのが「次期M3/M4についてのウワサ」。

これまでの流れだと新型M3/M4はピュアエレクトリックカーになるという説が濃厚であったものの、BMW M社CEO、フランク・ファン・ミール氏がカーメディアに語った内容だと「まだ決定はなされていない」。

「エレクトリック化がなされるのは、それが最善であるときのみ」

フランク・ファン・ミール氏が語った内容によると「M3/M4のオール・エレクトリック化はまだ検討中であり、しかしBMW Mがピュアエレクトリック化されるのは、「それが既存モデルよりも大幅に改善された場合のみに限られる」。

理屈は簡単です。次の(M3とM4は)現行モデルよりも優れていなければなりません。そして、それが電気的な方法で可能であれば、おそらく電動化されるでしょう。そうでなければ、内燃機関にとどまるでしょうね。それはとても簡単なことです。しかし、もちろん、私たちは純粋な電気自動車としてそれを実現しようと努力しています。ただ、ICE(内燃機関)エンジン搭載モデルやプラグイン・ハイブリッド・モデルと一緒に電気自動車が販売されるとは思わない方がいい。まあ、3つ全部はないでしょうね。実際、私たちは1台(1種類のパワートレーン)だけを提供したいと思っています。でも、状況は非常に流動的です。

たしかに同様のコメントは昨年末にもなされていて、「M3/M4がピュアエレクトリックカーになるならば、それは現在のM3/M4よりも優れていないければなりません。ただ、現行M3/M4はトップランナーであり、電気自動車がこれを超えるのは至難の業でしょう」とも。

bmw-m5-cs (11)

加えてBMW Mの開発責任者であるディルク・ハッカー氏は「Mモデルが電気自動車に移行するのは難しいかもしれませんね。ハイエンドのEVは通常、とても速い加速が特徴ですが、Mカーはそれ以上のものを備えなければならないのです。BMWのハイパフォーマンス・カーには、運転することをエキサイティングにする特別なフィーリングがあり、電気自動車のMカーはそれを維持する必要がある。私たちがMモデルの電気自動車について考えるとき、開発メンバーのだれもがそういったMモデルならではの特徴を見たいと思うでしょう」と語っており、つまりMモデルは速いだけではなく、エモーショナルでなくてはならず、そして「エモーショナル」な部分について、まだBMWは「Mらしさ」を実現することができる回答を見いだせていないということなのかもしれません。

それでもBMWは「ピュアエレクトリック」Mモデルを開発中

それでもBMWは様々な可能性を検討していると見え、実際にクワッド・モーター搭載、1,314馬力の「ピュアエレクトリック版Mモデル」をテストしていることについてもたびたび触れ、実際にプロトタイプを公開したことも。

BMW-M4-E (2)

BMWがクワッドモーター搭載の「ハイパーMカー」試作車を公開!超ワイドボディ、いったいいつの間にこんなクルマを作ってたんだ・・・
BMWがクワッドモーター搭載の「ハイパーMカー」試作車を公開!超ワイドボディ、いったいいつの間にこんなクルマを作ってたんだ・・・

| このMカー試作車はとんでもないパフォーマンスを発揮しそうだ | 意外やBMWはエレクトリックハイパフォーマンスカーの開発をかなりの段階にまで進めていたもよう さて、突然ではありますがBMWのハイパ ...

続きを見る

さらには「エモーショナルさ」を追求したと思われる先進的なアクティブ・ディファレンシャルの特許を申請しており、それがいつ実現するかどうかはわからないものの、BMWが「Mモデルの電動化」に向けて動いているのは間違いなさそう。

なお、BMWが「エモーショナルで、運転していて楽しいクルマ」だと感じさせる要素の一つとして”ガソリンエンジンの持つサウンド”を挙げていることも見逃すことはできず、「ガソリンエンジンを捨てたら、Mブランドから去るという顧客も少なくはない」ということも認めています。

ただしガソリンエンジンが「遅かれ早かれ消滅する」ことは間違いなく、フランク・ファン・ミールCEOは「どのようなパワートレーンであっても、Mモデルらしさが感じられる」ことを重要視しているといい、「ガソリンエンジンでないと」という旧来のファンでも納得できる”ピュアエレクトリックM”の開発に注力しているものと思われます。

あわせて読みたい、BMW関連投稿

BMW
BMWが2025年に採用する「ノイエクラッセ」プラットフォームは最大で4モーター、1,341馬力まで対応可能。ついにBMWエンジニアの夢であるスーパーカーが実現か

| BMWのエンジニアはずっとスーパーカーを作りたいと願いつつ、いつも役員会に却下されてきた | 今度こそは様々な条件が「揃い」実現するかも さて、実現しそうで実現しないBMWのスーパーカー。BMWは ...

続きを見る

BMW
BMWがエレクトリックモーターの制御に関する新技術を特許出願!パフォーマンスを失わずに航続距離を確保する「新型デフ」装備、これはなかなか面白そう

| 各社ともEVのパフォーマンスと効率とを両立させる様々な技術を開発中、ここへきて各メーカーの「色」が出てきたようだ | 意外と自動車メーカーによって技術の「差」が出るかもしれない さて、電動化時代に ...

続きを見る

BMW
BMW M社のボス「これからのMモデルは電動化を迎える。顧客が『クレイジー』そして『これほどまでとは想像しなかった』と驚くクルマとなるだろう」

| 電動化に対するアプローチはそれぞれの自動車メーカー間で大きな差があり、それがどういった結果を生むのかわからない | BMWは新世代の電動モデル専用プラットフォーム「ノイエクラッセ」で勝負をかける ...

続きを見る

参照:Drive

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->BMW(ビー・エム・ダブリュー), ■新型車・スパイフォト・ウワサなど
-, , , ,