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BMW XMがピンチ。直近でまったく売れなくなり、北米ではなんと最大390万円の値引きとともに新車が売られる。ちなみにボクはXMを高く評価しており、安く買えるのであれば手に入れたい

BMW XMにピンチ。直近でまったく売れなくなり、北米ではなんと最大390万円の値引きとともに新車が売られる。ちなみにボクはXMを高く評価しており、安く買えるのであれば手に入れたい

| XMにはBMWのチャレンジ、世界を変えようという意思が詰まっており、しかし二度とこういったクルマは現れないだろう |

おそらく中古市場では「希少車扱い」にて高値をつけることになるのかも

さて、BMWが「M1以来となる、BMW M社専売車」として2022年に発売したXM。

M社専売なのにスポーツカーではないこと、そしてその特異すぎる外観にて大きな衝撃を与えていますが、発売初年度には「ランボルギーニ・ウルスよりも売れている人気モデルになった」という報道がなされています。

ただ、直近ではその需要が大きく落ち込んでいるようで、2023年にはわずか2,315台、2024年第1四半期の販売台数はわずか541台にまで落ち込んでおり、北米ではそのテコ入れ策として車両価格の10%を超える大幅値引きがなされているもよう。

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BMW XMはこんなクルマ

このBMW XMは4.4リッターツインターボV8にプラグインハイブリッドを組み合わせた”ハイブリッドカー”で、バッテリーサイズは27.5kWh、エレクトリックモーターは8速オートマチック・トランスミッション内部に組み込まれるという構造を持っています。

その結果としてシステムトータルでは653馬力を発生し、一方ではエレクトリックモーターのみで(最高速140km/hまでの速度までにおいて)50kmを走行できるというEV性能を誇る経済的なハイパフォーマンスカーですが、上述の通り販売面では「苦境」に立たされているわけですね。

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なお、なぜ販売が振るわないのかはわからず、しかしその一因はこの「好き嫌いが分かれるであろう」スタイリングのせいかもしれません。

ちなみにBMWが「スポーツカーではなくSUVを」Mパフォーマンス部門専売モデルとして選んだ理由は「BMWにはハイエンドSUVが存在しないから」で、このXMの投入によってメルセデスAMG GLS 63 4MATIC+、ポルシェ・カイエン・ターボGT、ランボルギーニ・ウルス、そしてベントレー・ベンテイガ等に対抗しようという意図があったからだと説明されています。

しかしながら、現状を見るとこれらに対して(発売当初はともかく)現在ではすっかり競争力を失っていると見えますが、これは「グリルが大きいほど売れる」というBMWの新しい法則を覆すもので、となると売れない理由の大部分は159,000ドル(現在の為替レートにて約2500万円)という北米価格にあるのかもしれません。※日本だと2130万円~2420万円

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そういった事情もあるためか、北米ではこのXMにつき、リースの場合は17,500ドル(約275万円)、購入の場合は15,000ドル(約236万円)という大幅値引きを提示しているそうですが、実際には2万ドルを超える値引きを行う例も珍しくはなく、なんと最大では24,804ドル(約390万円)という例も。

ちなみにこのXMにつき、実車を見る限りでは相当にコストが掛かっているクルマでもあり、各部に用いられる加工はBMWではもちろんのこと、ライバルも採用していないようなものが多く、かつ各ディティールが持つデザイン性の高さ、構造の複雑さなどを考慮すると「買い」な一台。

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実際のところ、BMWはこのXMについて「やりたかったこと、しかし通常のBMWラインアップではできなかったことを全部盛り込んだクルマであって、売れるかどうかは気にしていない」とも語っていますが、おそらく直近の数字を見る限りでは後継モデルが登場するとは思えず、よって「一台限り」で終わる可能性が大。

そうなると、「中古車あるある」として、「新車時には売れなかったものの、中古車になるとそのぶん希少車使いとなり高い相場で推移する」という現象が発生する可能性が高く、よって高い値引き金額をもって購入できるのであれば、悪い買い物ではないとおもいます(強いこだわりをもって作られたクルマであり、視覚的にそれが伝わってくるため、所有する満足感も低くはないはずである)。

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