| 意外なことに、メルセデス・ベンツは全般的にリコールが多い |
まずはメルセデスAMG GT系とG550ですが、こちらはECUに問題アリ。
問題の把握はドイツ本国からの情報によるものだとされ、日本での不具合発生件数はゼロ。
対策としてはプログラムの書き換えで終了するとされ、影響を受けるのは平成27年11月18日~平姓年2月10日の間に輸入されたメルセデス・ベンツG550、メルセデスAMG GT/GT S/GT Rの4車種128台。
不具合の詳細は下記のとおりです。
エンジンコントロールユニットの制御プログラムにおいて、車両へ搭載する仕様の管理が不適切なため、正規と異なる仕様のプログラムを搭載している。そのため、冷間時に行うアイドルアップ制御が正しく作動せず、最悪の場合、排出ガスが基準値を超えるおそれがある。
国土交通省
メルセデス・ベンツGクラス/AMG G63はディファレンシャルロックシステム
そして次はメルセデス・ベンツGクラス、AMG G63に届け出られたデフロックの問題。
日本国内で14件の問題が発生しているので比較的多いと言えるのかもしれません。
対策としてはディファレンシャルロックシステムを対策品と入れ替えることになるので、けっこう打規模な工事ということになりそうですね。
対象となるのは平成31年3月21日~令和元年12月17日までに輸入されたメルセデス・ベンツG350d/G550、メルセデスAMG G63の3モデル(合計3,870台)となり、問題の内容は下記の通り。
ディファレンシャルロックシステムにおいて、コントロールユニット内の構成部品の材料選定が不適切なため、アクスルオイルから発生するガスにより電気的な障害が発生することがある。
国土交通省
そのため、警告灯の点灯と共にABSや横滑り防止装置(ESP)の作動が停止して、最悪の場合、滑りやすい路面等で車両の挙動が不安定になり事故を起こすおそれがある。
なお、Gクラスは意外とトラブルが多いようで、比較的リコールも多く、ロシアのユーチューバーが「トラブルの多さに辟易し、ヘリで空中に釣り上げ、そこから地面に落としてGクラスを粉砕した」という心理も何となくわかるような気がします。
メルセデス・ベンツAクラスはエアコン排水ホース
Aクラスに届け出られた問題は「エアコン排水ホース」で、これは車内に水が漏れる可能性がある、というもの。
日本国内での問題はなく、「ドイツ本社からの情報」によって問題を把握・リコールを行うことになりますが、対象となるのはA180、A180セダン、A200dの3車種となり、合計で4,545台。
対策としては点検そして問題があれば修正もしくはパーツ交換を行うとのことで、問題の詳細は下記の通りです。
エアコンのエバポレータにおいて、排水ホースの組付けが不適切なため、車室内に凝縮水が漏れ出すものがある。そのため、床下が浸水して電気配線に腐食や短絡が発生し、最悪の場合、エアバッグが適切に作動しない、または、走行中にエンジンストールが発生するおそれがある。
国土交通省
メルセデス・ベンツ・ビアノ/Vクラスは燃料ポンプ
メルセデス・ベンツ・ビアノ、Vクラスに届け出られたリコールは「燃料ポンプ」の問題。
日本で発生した問題は133件なのでこれもけっこう多いということになりますが、問題発見の動機が「市場からの報告」つまり消費者からのクレームと思われるものに加え、「国土交通省からの指摘」。
これはかなり珍しい理由でもあり、その経緯については知ることができないものの、穏やかではない感じでもありますね。
対象となるのは平成15年11月21日~平成19年9月18日に輸入されたビアノ/ビアノ3.2/V350だと届出られていて、不具合の対策としては「燃料ポンプと燃料ホースを新品に交換」。
不具合の詳細は下記のとおりです。
燃料タンクに装着されている燃料ポンプにおいて、車両搭載時の組み付けが不適切なため、リターンノズルに引張力がかかっているものがある。そのため、使用過程での負荷により当該リターンノズルに亀裂が生じ、燃料が漏れるおそれがある。
国土交通省
スマートもECUに問題アリ
そして最後はスマート。
こちらもAMG GT系と同じくECUに問題があり、プログラム書き換えの必要が発生しています。
発見の動機はドイツ本社からの情報によるもので、影響を受けるのは「フォーフォー」一車種のみ(698台)。
対象輸入期間は平性0年3月15日~令和元年7月17日。
不具合の詳細は下記のとおりです。
エンジンコントロールユニットの制御プログラムが不適切なため、排出ガスに含まれる非メタン系炭化水素(NMHC)及び、窒素酸化物(NOx)排出量が、平成17年基準排出ガス75%低減レベルを満たさないおそれがある。
国土交通省