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ポルシェ911 GT3 RSがニュルを走り6分49秒328を記録!「NA最速」なるも「ニュル」最速ならず。これは絶対MRキット装着でリベンジだな

ポルシェ911 GT3 RSがニュルを走り6分49秒328を記録!「NA最速」なるも「ニュル」最速ならず。これは絶対MRキット装着でリベンジだな

| ポルシェは「ニュル最速」でない限りはタイムを公表しないと考えていたが |

おそらくは今後タイムを更新できるという確信があるのだろう

さて、予想通りにポルシェ911GT3 RSがニュルブルクリンク・ノルドシュライフェにアタックを行い、20.8kmの「長いほう」のコースを6分49秒328というタイムにて走行したと発表(もちろんヴァイザッハパッケージ装着)。

これは自然吸気エンジンを積む量産車では最速タイムとなり、GT3に比較しても10.6秒速い数字です。

ここで説明を要するのが、ニュルブルクリンクのラップタイムについては「短いほう(20.6km)」と「長いほう(20.8km)」があること。

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ニュルブルクリンクでのタイム計測方法は2種類が混在している

どういうことかというと、2019年まで、ニュルブルクリンクは「短いほう」を公式記録として採用していたものの、同年に「長い方」を公式タイムとして採用すると発表し、現在は長いほうが用いられる機会が多くなっています。

ただ、これまでの記録は基本的に「短いほう」で残されているので、その中で「長いほう」のタイムを出すと遅く見えてしまい、よって各自動車メーカーは短いほうと長いほう両方のタイムを表示していたわけですね。

2023-Porsche-911-GT3-RS-Nurburgring-record-00008

ポルシェとしても同様の手法を採用しており、911GT3までは両方のタイムを表示していたものの、今回の911GT3RSについては「長いほう」のタイムしか公式に表示しておらず、よって今後はこの手法がデフォルトになるのかもしれません。

ここで計測方法について触れておくと、短いほうだと「グランドスタンドT(ターン)13の終わりから計測を開始し、T13の始まりで計測を終了する(20.6km)」。

これは走行距離はちょっと(約232メートル)短くなるのでタイム計測的に有利であり、多くの自動車メーカーそしてカーメディアが採用する方法です。

ただし2019年にニュルブルクリンクGmbHは旧来の方法ではなく、「T13の同じところを計測開始と終了のポイントとし、この方法にて計測したタイムを公式として認定する(20.8km)」と制定しており、新旧計測方法において、速いクルマでおおよそ4秒ほど差があるようです。

ポルシェ911GT3 RSは「ニュルブルクリンク最速」ならず

そして今回のポルシェ911GT3 RSのタイムですが、新方式(長いほう)の計測だと6:49.328となっており、同じく長いほうで6:48.047というタイムを記録し現在(無改造の市販車で)ニュル最速の座に君臨するAMG GTブラックシリーズに1秒ちょっと及ばず。

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なお、このタイムはGT3に比較して10.6秒ほど速いタイムですが、「もしポルシェ911GT3 RSが短いほうで計測していたら」おそらく6:45くらいではないかと推測でき、これを現在のニュルブルクリンクのランキングに当てはめるとランボルギーニ・アヴェンタドールSVJの上(3位)くらい。

2023-Porsche-911-GT3-RS-Nurburgring-record-00003

ちなみにですが、アヴェンタドールSVJは長いほうのタイムを公表しておらず、そしてポルシェは短いほうのタイムを公表していないので正確な比較はできず、しかしポルシェは「NA最速」を主張しており、よってアヴェンタドールSVJのタイムよりも「上」だと(ポルシェは)認識しているということになりますが、これについてはランボルギーニが異論を唱えるなど、ひと悶着あるかもしれません。

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正直言うと、ぼくはたとえ排気量が小さくとも、自然吸気エンジンであろうとも新型ポルシェ911GT3RSは「ニュルブルクリンクのトップタイムを取るだろう」と考えていたので、この数字はかなり意外でもあります。

ただ、「短いほう」で市販車初の7分切りを達成したポルシェ918スパイダーの6:57に比較しても、今回の911GT3 RSはずっと短いタイムで走行しており、そのぶんの進化を見て取ることもできるので、今後のさらなる進歩にも期待したいところ。

2023-Porsche-911-GT3-RS-Nurburgring-record-00001

ポルシェは今回のタイムについてこう語る

ポルシェによれば、911GT3RSに搭載されるアクティブエロデバイスは、時速285kmの時点で最大860kgのダウンフォースを発生させるそうですが、今回のチャレンジを担当し、911GT3 RSの開発にも携わったヨルグ・ベルクマイスター氏によると、「タイムアタック時には、強い、時には突風のためにダウンフォースを少し失いましたが、それでもこのラップには非常に満足しています。特に高速区間では、911 GT3 RSは別格の存在であり、トップクラスのレーシングカーにしか許されないレベルの走りを見せています。このクルマは、ブレーキングにおいても新しい基準を打ち立てており、は単純に、そしてとても楽しく走ることができました」。

このコメントを見るに、今回のアタックはベストコンディションではなかったようですが、おそらくポルシェは別の機会に再アタック、もしくはあたらしく「MRキット」を装着しての挑戦を行い、なんとしてもニュルブルクリンク最速の座の奪取にかかるものと考えています。

新型ポルシェ911GT3RSがニュルブルクリンクを走るオンボード映像はこちら

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参照:Porsche

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