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ボクがポルシェ・マカンに乗っていたときに経験した「謎の水漏れ」は設計に起因する欠陥だったようだ。ポルシェが非を認め修理費用を負担

ポルシェ・マカン

| ボクの場合、経験したのは一度きりであったが、それだけではすまないオーナーも居ただろう |

原因は「ドレーンの排水能力不足」にあるようだ

さて、ぼくはポルシェ・マカンに乗っているときに「謎の浸水」を経験していますが、今回この件に関して米国で集団訴訟が起こされ、ポルシェが「欠陥を認める」ことに。

その結果として保証が延長され、6年以内の車両、または走行距離が8万km未満の車両については、ポルシェが修理費用の一部を負担するという対応がなされる、と報じられています。

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ポルシェのサンルーフは「排水が不十分」である

この「サンルーフ問題」はカイエン、マカン、パナメーラに存在するもので、米国ではすでに本件に関する集団訴訟が起こされており、これはいかに「完璧」を期すポルシェといえども機械的な不手際を犯すことがないわけではなく、今回はサンルーフの排水という(走行性能とは直接の関係がない)見過ごされがちな細部が関係していることを意味します。

そして今回、ポルシェは、サンルーフ排水システムの欠陥が高額修理につながる可能性があるとして、米国での集団訴訟に和解することで合意したとされ、この訴訟は2015-2023年モデルのカイエン、2015-2023年モデルのマカン、2014-2023年モデルのパナメーラに関わるもの。

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ちなみに本件は2022年に初めて提訴されたそうですが、今回の合意によって、2025年2月4日までに(影響を受けるユーザーは)サンルーフに関する和解金の請求を行えばその対応を得られることになります。

訴訟では、対象となるモデルにつき「サンルーフの排水システムに欠陥があるため、キャビンに水が浸入し、高級インテリアが水浸しの惨状になる可能性があると」主張され、訴訟の相手先となるポルシェ・カーズ・ノース・アメリカは申し立てを否定していたものの、裁判が長引くことによる多額の費用を避けるためか今回の和解に至っていて、以下の和解案では、ポルシェは当初の保証期間を延長し、車両の年式と走行距離に応じて部分的な修理補償を提供することを示しています。

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ポルシェ提示による和解案

  • 5~6年使用した車両は、ポルシェが修理費用の45~75%を負担し、残りはオーナーの負担となる。
  • 4~5年経過した車両は、修理費用の20%~50%を負担することになり、オーナーの負担は若干軽くなる。
  • 新車から3~4年経過した車両は、走行距離にもよるが、修理費の40%を負担することになる。

なお、古いモデル、具体的には6年以上経過した車や走行距離が8万マイルを超えた車については、サンルーフの水抜き修理に対する払い戻しは一律35%、そして9年未満または90,000マイル未満の(影響を受ける)すべての車両は、ポルシェディーラーで無料のサンルーフドレンクリーニングを受けることができることについてもアナウンスされており、オーナーの修理費用を大幅に軽減するという内容でもありますね。

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参考までに、この「サンルーフ問題」につき、サンルーフとボディパネルとの接合面から水が侵入し、しかしそれがうまく排水されずに室内に水が入ってしまうというもので、その量は少なくはなく、場合によっては電気系の破損などをまねく場合も。

もう一つ参考までに、ポルシェはリコールが多い会社ではないものの、マカン、カイエン、パナメーラといった「グループ内のほかブランドと多くを共有する」モデルについてはリコールが比較的多いように感じます(ポルシェが設計に関与できる部分が少ないこと、あるいは自社の設計と他社の設計とを組み合わせる困難さに起因するのかもしれない)。

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