| 2011年のフェラーリ開催デザインコンペの出展作を8年ぶりに焼き直し |
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CGデザイナー、Daniel Soriano氏による「未来のフェラーリ」、アリアンテ・バルケッタ(Aliante Barchetta)。
なお、これはもともと2011年に開催された”フェラーリ・ワールド・デザイン・コンテスト”に出展された作品だそうですが、8年経ってそのデザイナーであるダニエル・ソリアーノ氏が自身の作品をリファインしたということになります。
「バルケッタ」はイタリア語で”小舟”
「バルケッタ」とはイタリア語で「小舟」を指し、転じて小型のオープンカーを挿すようになったと言われますが、その名を冠したクルマとしては「フィアット・バルケッタ」が有名ですね。
そして今回のフェラーリ・アリアンテ・バルケッタも非常に簡素な構造を持つオープンスポーツ。
ルーフは存在せず、フロントに簡素な(中央にくぼみを持つ)スクリーン、リアにもエンジンカバーを兼ねたキャノピーが存在するのみ。
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そして未来派レンダリングにもかかわらず、動力源はガソリンエンジン、しかも「V12(12連スロットルが見える)」。
もとのレンダリング作成時期が2011年ということもありそうですが、ダニエル・ソリアーノ氏はその作品を焼き直すに当たり(嬉しいことに)パワートレインをエレクトリックへと変更しなかった、ということに。
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なお、サイドのフェラーリエンブレムはフィンの先に取り付けられた「フローティング」。
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こうやって見ると、フロント先端からフェンダーまではかつての330P2やディーノ166P、ディーノ206SPを思わせる形状ですね。
サイドアンダーはポルトフィーノやF8トリビュートのような、ぐっと絞り込んだ形状を持っており、全体的に「フェラーリらしい」デザインを持っていると思います。
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リアは巨大なディフューザー、丸2灯テールランプが特徴。
なお、2011年の時点では「丸2灯」がフェラーリの特徴でしたが、最近だと丸4灯がスタンダードになってしま、このあたりは時代の流れを感じるところ。
なお、V12エンジン搭載の割にはマフラーエンドが細いように思えますが、欧米ではあまりテールパイプの太さには関心が無いようで、これにこだわるのは日本市場の特徴のようですね。
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サイドはこんな感じ。
マセラティ・バードケージ75THのような「上下対称」、そしてリアオーバーハングが極端に短いこともわかります。※フェラーリ・モンツァSP1/SP2にも似ている
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ホイールのスポークは「ブレード」形状を持ち、回転によってエアを排出するのかもしれません。
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そしてマフラーエンドからバックファイア。
エレクトリック化されると、もうこういった炎も見ることができず、それはそれでちょっと寂しい、とも思います。
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そしてコクピットは非常に簡素な構造を持つことがわかりますが、シンプルなメーターに液晶パネル、そして重要なのは「6速マニュアル・トランスミッション」。
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様々な「フェラーリらしい」要素が入ったクルマではありますが、現代の環境などを考えると「実現するのは夢」とも言える一台。
なお、フェラーリは現在「ワンオフ」ビジネスを拡大していますが、どこかの段階でいずれかの顧客が「マニュアル・トランスミッション」をオーダーするかもしれませんね(それをフェラーリが受けるかどうかは別問題ですが)。