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2020年6月の輸入車登録状況。通年で昨対100%を維持したのは7ブランド、うち5つはスポーツカーメーカー、そして最も成長したのはフェラーリ

2020/07/07

| やはり高級スポーツカーは不況下でも強かった |

さて、2020年6月の輸入車販売ランキング。

輸入車全体だと21,075台が登録され、これは前年比67.7%という数字です(1-6月累計だと113,485台で、前年比76.4%)。

思ったよりも販売を戻せなかったなという印象ですが(国産車だと2020年6月は前年比73.4%)、輸入車の場合は「本国で生産がなされず、売ろうにもタマがなかった」可能性もありそうですね。

2020年6月の輸入車登録台数はこうなっている

そこでまずは2020年6月の輸入車登録ランキング(順位は単月ではなく、今年の累計)はこんな感じです。

順位(累計)ブランド当月販売台数昨年同期比今年の累計昨年同期比
1メルセデス・ベンツ4,60974.6%24,97578.7%
2VW2,75257.5%17,98879.7%
3BMW3,22063.2%15,82067.4%
4アウディ1,82274.4%9,28582.1%
5MINI1,71463.0%8,47367.4%
6ボルボ1,15659.3%7,42780.1%
7ジープ1,15764.2%5,75593.6%
8プジョー81772.9%4,32479.9%
9ポルシェ80599.0%3,766116.3%
10ルノー52884.9%3,01178.3%
11フィアット49074.6%2,49676.8%
12シトロエン32579.3%1,949106.2%
13ランドローバー34464.9%1,85278.8%
14アバルト353109.6%1,25088.4%
15ジャガー20055.1%78039.7%
16アルファロメオ13753.1%69653.6%
17フェラーリ6758.3%548130.2%
18ランボルギーニ67101.5%410112.9%
19マセラティ9055.2%37760.1%
20DS6287.3%31695.8%
21キャデラック51127.5%247106.5%
22ベントレー67126.4%22180.1%
23ダッジ4387.8%18595.9%
24フォード3177.5%18092.8%
25ロータス18163.6%123124.2%
26スマート21.2%1188.3%
27マクラーレン1954.3%10756.0%
28アストンマーティン1661.5%9858.0%
29シボレー1530%9836.0%
30ロールスロイス23121.2%95100.0%
31アルピナ1659.3%8175.7%
32ヒュンダイ0-%9112.5%
33ブガッティ0-%1-%
累計12,43953.4%92,41078.7%

やはりプレミアムカーメーカーは強い

そして、ここで面白い現象がいくつかあり、まずは「スポーツカーメーカーが比較的強い」ということ。

現時点で、今年の累計販売が前年比100%に達している、もしくは超えているブランドとしては、ポルシェ(116.3%)、シトロエン(106.3%)、フェラーリ(130.2%)、ランボルギーニ(112.9%)、キャデラック(106.5%)、ロータス(124.2%)、ロールスロイス(100.0%)の7つのみ。

このうちシトロエンを除くと高価格帯もしくは「超」高価格帯ブランドであり、キャデラックとロールスロイスを除けば残りはみなスポーツカー。

ただ、高級車やスポーツカーメーカー全てが強いかというとそうでもなく、マセラティ(60.1%)、マクラーレン(56.0%)、アストンマーティン(58.0%)という例も。

ちなみに現段階で「もっとも成長している輸入車ブランド」はフェラーリであり、フェラーリ・ジャパン代表取締役社長のフェデリコ・バストレッリ氏が”日本の高級スポーツカー市場は世界最大”とコメントしたことも頷けます。

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アメ車は悲喜こもごも

そしてもうひとつの面白い現象が「アメ車」。

ジープの人気が変わらないのは別として、日本から撤退したダッジの販売台数は1-6月累計で185台(前年比95.9%)、フォードの販売台数は180台(92.8%)。

一方で正規販売を続けているシボレーは98台(前年比36.0%)とふるわない状態です。

これについては様々な見方ができるかと思いますが、ダッジ(主にはチャージャーとチャレンジャーだと思われる)やフォード(マスタング)のように強いモデルを揃えていれば、たとえ(正規販売店がなく)購入しにくい環境であっても割と売れるんだな、という印象。

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一方、シボレーは「カマロ」という比較的高い知名度と人気を持つモデルを持つものの販売が伸びず、これは単に現行カマロの魅力がそこまで高くない、ということなのかもしれません(米国でも同様の販売傾向がある)。

そう考えると、やはり輸入車は今でも嗜好品としての性格が強く、より趣味性の高いクルマのほうが「売れる」のかもしれず、やはり魅力ある製品は(たとえ高額でも、生活に不要なものだとしても)不況に強いということなのでしょうね。

なお、アメ車に関しては、いっそのことシボレーもキャデラックもダッジもジープもフォードも一緒に売るディーラーをオープンさせ、アメリカンな雰囲気のお店にしてハンバーガー店も併設したりするともっと売れそうだと思うものの、もちろん権利の関係で併売は難しく、なかなか世の中うまくいかないな、と考えたりします。

VIA:日本自動車輸入組合

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