>フェラーリ >ランボルギーニ

フェラーリによる「ジャスティン・ビーバーをブラックリスト入り」への皮肉?ランボルギーニが「我々は、みなさんが本当の自分を表現するのに制限は設けていません」とインスタに投稿

2022/05/11

ランボルギーニ

| ただしもちろん、ランボルギーニとて「なんでもアリ」なわけではない |

カスタムの許容範囲はメーカーによって異なるが、制限することはかなり難しそうでもある

さて、「ジャスティン・ビーバーがフェラーリのブラックリストに登録され、フェラーリを売ってもらえなくなった」というウワサが流れていますが、その理由は「フェラーリの意に沿わないカラーにラッピングしたり、オーバーフェンダーなどの改造をしたため」「自身のフェラーリをないがしろにし、盗難などが相次いだため」だとされています。

実際にフェラーリからはなんらコメントが出されていないので事実関係は不明ではあるものの、フェラーリはそのブランドイメージを非常に重視しており、これが事実であったとしても納得できる話ではありますね。

フェラーリ296GTB
本当?フェラーリが正規ディーラーに対し「ジャスティン・ビーバーがフェラーリを買いに来たら全力で購入を阻止せよ。速やかにお引取り願うように」と通達を出したとのウワサ

| フェラーリはジャスティン・ビーバーが自身のSNSにてフェラーリを雑に扱う様子を公開することを懸念 | フェラーリは自動車メーカーの中でもとくにそのブランドイメージに対して敏感 さて、ジャスティン・ ...

続きを見る

ただしランボルギーニはカスタムに制限を設けない

そこでちょっと面白いのは、ランボルギーニが公式インスタグラムにて「すべての勇敢な心をもつ者のために、いくつかのオプションを選択したい。我々は、本当の自分を表現することに制限を設けない」というキャプションを添えたウラカンFLUOカプセルの画像を投稿したこと。

ランボルギーニ・ウラカン最新バリエーション、「ウラカンEVO FLUO」を見てきた!通常のウラカンEVOとは異なるオシャレ系特別仕様
【動画】ランボルギーニ・ウラカン最新バリエーション、「ウラカンEVO FLUO」を見てきた!通常のウラカンEVOとは異なるオシャレ系特別仕様

| ボディカラーは明るいマット、そのペイントスキームはウラカンEVO FLUO専用 | さて、ランボルギーニが突如ウラカンEVOに設定したニューバリエーション、ウラカンEVO FLUO CAPSULE ...

続きを見る

投稿のタイミング、そして制限という文言を考えるとジャスティン・ビーバーの一件を意識した可能性が高く、つまり「フェラーリと違って、ランボルギーニだったらブラックリストに加えられる心配なくカスタムができますよ」という意図を示したかったものだと思われます。

自動車メーカーは意図しない改造を(当然ながら)嫌っている

なお、自動車メーカー、とくにプレミアムカーメーカーは意図しない改造や、そのブランドの価値を貶めるような改造そして使用法を(当然ですが)嫌う傾向にあり、その意味では改造に加えて「放置」も問題視することがあるようです。

実際のところ、今回のジャスティン・ビーバーの一件については「放置」が問題になったとも報じられていますね。

それはさておきですが、現在自動車メーカー、とくにプレミアムカーメーカーの多くが取り組んでいるのが「パーソナライゼーション」。

つまりは顧客の求めに応じてボディカラーや内装の変更を行うということで、この「求めに応じる」範囲はメーカーによってけっこう差があるようでもあり、フェラーリはそのブランドイメージを守るためにけっこう「狭く」、そして他メーカーはけっこう「広い」ようにも思います。

たとえば、BMWは「ポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニを所有する人々が日常の足としてBMWを選ぶことが多い」という理由からポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニの純正色を用意しています。

BMW M3/M4はポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ純正カラーにもペイントできる
BMW M3/M4はポルシェ、フェラーリ、ランボルギーニ純正カラーにもペイントできる!BMWが自社にてカスタムペイントを施したM3/M4を公開

| 正直、他社のボディカラーを採用するのは賛否両論あると思う | さて、BMWは先日(日本でも)新型M3/M4を発表したところですが、今回はそのパーソナリゼーションプログラム「インディビデュアル」にて ...

続きを見る

ロールスロイスも「フェラーリ愛好家(Google副社長)」のオーダーによって、フェラーリをイメージしたロールスロイスを作ったことも。

ロールスロイス・カリナン・ブラックバッジ
Google副社長がオーダーしたカスタム仕様のロールスロイス・カリナンが納車!ボディカラーは専用に調合、自身のフェラーリを意識した仕様も

| ボディカラーはパイクスピークブルー、アクセントはフォージイエロー | さて、ロールスロイスがカスタム仕様のカリナン・ブラックバッジをGoogle副社長であるベンジャミン・ソロス夫妻へと納車した、と ...

続きを見る

そしてマクラーレンは、おそらくそれによってブランドイメージが向上することはないと思われる「ピンクの」マクラーレンを製作しています。

【動画】Youtubeチャンネル登録者1610万人!米ユーチューバーに内外装ピンクな「マクラーレン765LTピンクマジック」が納車される
【動画】Youtubeチャンネル登録者1610万人!米ユーチューバーに内外装ピンクな「マクラーレン765LTピンクマジック」が納車される

| ここまでの逸材が今まで大きく報じられなかったのが驚きだ | このマクラーレン765LTの製作にかかったのは1年、価格は8000万円 「いやちょっと待って・・・」。 そういった言葉しか出てこないマク ...

続きを見る

実際に顧客からカスタムの要望があると断りにくい

ロールスロイス、マクラーレンの例だと「大口顧客なので依頼を断ることは難しい」という事情もあるのだと思われ、しかしおそらくフェラーリの場合だと、こういった(他社を意識したり、自社のイメージにそぐわない)カスタムは「丁重にお断り」することになるのかもしれません。

ただ、なんでもかんでもダメというわけではなく、先日は「クロキデニム」を内装に使用したフェラーリSF90ストラダーレも公開しており、これまでにないオーダーであっても、フェラーリの思想とマッチするものであれば問題はない、ということになりそうですね。※過去にはジャミロクワイとのコラボレーションにて、そのエンブレムの改変を許したこともある

そしてフェラーリは、これまでブランドイメージを守り続けてきた結果、その顧客のフェラーリに対する忠誠心、そのDNAに対する理解も他ブランドに比較すると抜きん出ており、もともと「無茶な」「フェラーリの価値を損なう」ような依頼は少ないのかもしれません。

インテリアはクロキデニム!レッドとネイビーにて仕上げられたフェラーリ純正カスタム(テーラーメイド)のSF90ストラダーレ
インテリアはクロキデニム!レッドとネイビーにて仕上げられたフェラーリ純正カスタム(テーラーメイド)のSF90ストラダーレ

| インテリアにデニム生地を使用したフェラーリは相当に珍しい | よく見るとルーフはブラックではなくネイビー さて、フェラーリの正規ディーラー、フェラーリ・フォートローダーデールが「テーラーメイド」に ...

続きを見る

ちなみにブガッティも「カスタムの幅が広い」ほうで、個人の家紋や、国籍を示す国旗などを内外装にて表現することも問題はないといい、しかし「ブガッティのエンブレムを変更することだけはできない」とも。

ブガッティが顧客によってカスタムされたディーヴォ4台を公開!「仕様を決めるだけで1年」「アジア人は斬新な色を好む」「子供の絵を入れてほしいという人も」

| ブガッティはほか自動車メーカーとは全く異なるところにリソースを割いていそうだ | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49866040856/i ...

続きを見る

その意味では、「原型なきまでにクルマを改造する」ことで知られるウィル・アイ・アムをブランドアンバサダーに迎え、さらに「スリーポインテッドスターを排除した」ワンオフモデルを作り公開したメルセデスAMGはかなり「心が広い」のかもしれません。

よくメルセデスがこれを許したな・・・。ウィル・アイ・アムとのコラボによるGクラス顔のAMG GT「ザ・フリップ」正式発表。エンブレムにはベンツマークではなく「クマ」
よくメルセデスがこれを許したな・・・。ウィル・アイ・アムとのコラボによるGクラス顔のAMG GT「ザ・フリップ」正式発表。エンブレムにはベンツマークではなく「クマ」

| たしかに強烈なインパクトを放つカスタムカーではあるが | これがメルセデス・ベンツのブランドバリュー向上につながるかどうかについては疑問視する声のほうが多いようだ さて、先日メルセデスAMGがティ ...

続きを見る

ちなみにランボルギーニは一時期「ライバル(フェラーリ)と同じカラーを自社のクルマにペイントできない」としてレッドをカタログから落としていた時期がありましたが、2011年にガヤルドLP570-4スーパートロフェオ ストラダーレにてレッド(ロッソマルス)をイメージカラーとして採用し、「レッドを解禁」しています。

その後はネオンカラー、パステルカラー、ラメのようなグリッターカラーなど様々なアグレッシブなボディ色を純正/オプションとして採用しているものの、やはりランボルギーニとて「なんでもあり」というわけではなく、自社オプションや、パーソナライゼーション部門「アドペルソナム」が許すカスタムであれば問題はなく、しかし「社外品を使用した、機能や外観を損なうカスタム」については厳しく制限しており、イベント等においても排除する傾向にあるようですね(よって、ランボルギーニとしても、ジャスティン・ビーバーのフェラーリ458のようなカスタムを認めるというわけではない)。

ランボルギーニのカスタムプログラム「アドペルソナム」について知られていないこと5つ
ランボルギーニのカスタムプログラム「アドペルソナム」について知られていないこと5つ!地域別の嗜好やダイヤモンドダストペイントも可能etc.

| アドペルソナムには、まだまだ一般に知られていないことがある | さて、ランボルギーニはパーソナリゼーション部門「アドペルソナム」を持っており、ここでは通常オプションの幅を超えてクルマをカスタムする ...

続きを見る

参照:Lamborghini(Instagram)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

->フェラーリ, >ランボルギーニ
-, , , , , ,