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フェラーリが「4輪インホイールハブモーター」に関する特許を出願。これが実現できれば本当にヴィジョン・グランツーリスモみたいなクルマが登場しそう

フェラーリが「4輪インホイールハブモーター」に関する特許を出願。これが実現できれば本当にヴィジョン・グランツーリスモみたいなクルマが登場しそう

| フェラーリは「初」のピュアエレクトリックハイパーカーを「普通のハイパーカー」にはしないはずだ |

間違いなくコレクターが「喉から手が出るほど欲しい」クルマに仕上げてくるだろう

さて、フェラーリはランボルギーニやマクラーレン、ポルシェよりもずいぶん早い時期に「ピュアエレクトリックハイパーカー」を発表する計画を持っており、現在は試作車が完成している状態だと言われています。

なお、フェラーリのライバルたちがピュアエレクトリックハイパーカーを近い将来に発表しないのは「重量が重くなるから」だとされ、しかしフェラーリはその解決策、もしくは増加する重量を帳消しにするだけの新しい魅力を与えることができるという自信を持っているからこそ、ハイパーEVの発売に向けて進んでいるのかもしれません。

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フェラーリはEVに関する新しい特許を出願

実際のところ、フェラーリはこれまでにも様々な(EVに関する)特許を出願していて、今回さらに新しく「インホイールハブモーター」のパテントが出願されたことが報じられています。

このインホイールハブモーターは4輪それぞれに装着され、つまりはクワッドモーターということになりますが、フェラーリは2020年にもクワッドモーターに関する特許を出願していて、しかしそのときは「車体側に4つのモーターを装着し、それを各ホイールに伝達する」という方法。

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ただ、今回はホイールに内蔵されたモーターが各輪を直接駆動することになり、同じクワッドモーターであっても大きくその構造が変わるということを意味します。

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このインホイールモーターについてはいくつかの企業がそこに可能性を見出しており、独立系企業が試作を行ったり、マツダもこの特許を出願したほか、アウディはインホイールハブモーターを搭載したコンセプトカーを発表済み。※ポルシェが1899年にはじめて作った電気自動車「ローナーポルシェ」にも採用されている

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| しかもV型、直列エンジンにも対応。現段階では最も汎用性の高い高効率ハイブリッドか | https://www.flickr.com/photos/110074903@N02/49782418243 ...

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インホイールハブモーターにはどんなメリットとデメリットがあるのか

このインホイールハブモーターにはいくつかメリットがあり、たとえば「(場合によっては)ブレーキが不要になる」「エレクトリックモーターから動力を伝達するドライブシャフトが不要になる」「デフも不要になる」「車体にドライブトレーンを積まなくなるので、車体の設計自由度が向上する」といったものが挙げられます。

一方でデメリットが存在しないわけでもなく、「インバーターからモーターまでの配線距離が長くなる(様々なトラブルが考えられる)」「フロントタイヤにこれを用いると配線が可動しなくてはならない」「ホイールの重量が重くなる」など。

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ただ、エレクトリックモーター、そしてそれに付随する技術はどんどん改良されており、どこかの時点で課題が解決され、メリットをデメリットが上回ることは間違いなく、フェラーリとしてはそのソリューションを見出したのかもしれません。

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実際のところ、このインホイールハブモーターが(スポーツカーに使用できるレベルで)実用化されれば革命的だとも考えられ、駆動システム、ブレーキに関する考え方が根本から変わってしまい、それに付随するサスペンションもまた今までとは異なる理論にて設計されることになりそうです。

そして何より重要なのは「車体側を完全に自由に設計できるようになる」ということで、コクピットの位置、バッテリーの位置などが(インバーターの影響を受けない範囲で)文字通り自由自在。

これはスポーツカーとしては大きなメリットを生むことになり、ガソリン車では実現できなかったようなパッケージングにレイアウト、ひいてはパフォーマンスを実現できるようになる可能性もあるわけですね。

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今のところフェラーリは「初のエレクトリックハイパーカー」について多くを語っていない状態であり、これにどういった技術が採用されるのかはわからないものの、もしかすると「完全にガソリン車を超越した」「そもそもガソリン車の理論や構造とは無縁の」とんでもないクルマとなるのかもしれません(もしかすると、本当にフェラーリ・ヴィジョン・グランツーリスモみたいなルックスを持つクルマが登場するかもしれない)。

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参照:CARBUZZ

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